1027-1 NAME : 管理人 2014/07/31 23:47:19
こんばんは! 東京エアポートは質問が多かったので見ましたよ。 でも、大半の航空関係者さんは見なかったと思います。 普通のドラマと思えば良く出来たと思いましたが、専門的な所は拒否反応が出てました。 実際を知らなければ楽しいだろうな、、、、とね。 私も見たくは無かったけど、あの時期は質問も増えたので見ました。
耳に残っているのが、英語の発音が本物の管制官より発音が綺麗!なんて聞いてました。 本物の日本人管制官は電車のアナウンスの様に、 何か聞き取りやすい変わった発音をしてるのかも知れませんけどね。
「視界不良でゴーアラウンドするときに3GAというコール」 これは分かりません。 何だろう。 実際に視界不良なら、"ABC 333, missed approach"ってのが正しい言い方です。 3GAだけでは意味が分かりませんが、前後を聞くと意味が分かるかも。
1027-2 NAME : 千賀 2014/08/01 07:25:21
おはようございます 言い方が悪かったですね。 管制のmissed approachは確かにありますね。 自分はそっちじゃなくて、コックピットでのコールを言っていました。 例えば、離陸ではV1とかポジティブとか・・・ そういうことで、3GAは何なのかということを質問したいですね。
1027-3 NAME : 管理人 2014/08/01 10:01:47
おはようございます。宿題やてますか?
それは難しいな。機体別の様な気がします。 機種と搭載している装置で変る事柄じゃないかな。 3GA、3の意味は分からんけどGo Around??? でも、明白な事は別として、アルファベットなんて略語は避けるべきとは思うけど、何だろう。
Missed ApproachでのAuto Pilotの設定かな? Avionicsのルート設定かも知れない。
もしかしたら、アメリカ籍の個人所有機の機体番号で、N-123GA。 "3GA, Missed Approach"ってのは有り得るけど、それなら "Three Gold Alpha, Missed Approach"だしね。
お勉強に: 計器飛行で滑走路が見えずにやり直すのをMissed Approachって言います。 (もしくは、着陸ではなく、進入をやめる場合。管制官の指示や訓練で多い。) 滑走路が見えてるけど、着陸を取りやめるのをGo Aroundと言います。 色々とネットを見てると、混乱してる人が多いので、間違えないでね。
1027-4 NAME : 千賀 2014/08/01 13:26:22
http://www.dailymotion.com/video/x1al51j_%E3%83%9F%E3%82%B9-%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%8811-%E6%9C%80%E7%B5%82%E5%9B%9E_shortfilms このアドレスで見てほしいですね。 34分周辺のところで、3GAが出てくると思います
1027-7 NAME : AOZORA 2014/08/01 14:40:08
千賀さん、はじめまして。AOZORAといいます。久々に寄らせていただきました。
私は防災ヘリパイですが、ラインの友人に聞いてみました。
「スリーG/A」とは3系統あるオートパイロットの「G/A」ゴーアラウンドモードが 3系統ともにエンゲージされていることの確認だそうです。
CAT-U/V ILSでは、オートパイロットが2−3系統必要なのだそうです。
ちなみに、767は3系統、737は2系統のオートパイロットだそうです。 (737−800は2系統のオーパイでCAT-VBまで対応しているみたい!)
耐空性審査要領によるT類の機体では、そのほかに油圧、FMS、電気系統など 多重性を持たせなければならない規定になっております。
私の搭乗しておりますB412は、ヘリのT類に属しており、主要な系統が2系統 あります。
ただし、CAT-U/V ILSでの運航を意図していないので、オーパイは1系統です。
「ワン G/A」というところですが、「G/Aモード チェック、ポジティブクライム」 とコールします。
比較的飛行機の内容が多いのですが、ヘリコプターも面白いですよ。
1027-8 NAME : 管理人 2014/08/01 15:04:47
Aozoraさんもこんにちは
計器の事だったのですね。(EFD, EFIS とか)
GAと表示される前にG/S LOCと表示されてたのに気が付きましたか? (この組み合わせはILSです。)
それまでは着陸モード、あの時点からはGo Aroundモードに表示が変ったとの確認でしょう、、、と書こう!と思ったらAozoraさんが先に良く分かる回答を! ありがとうございます。
LOCがGAに変るって事は、Go Aroundモードって直ぐに分かりましたけど、3つの意味の3系統も有るとは・・・・・
それと、飛行機にはMissed ApproachもGo Aroundの差は感じませんし、操作は一緒です。 あれは雨で前が見えなかった想定なので厳密にはMissed Approachになります。でも飛行機にはGo AroundもMissed Approachも同じ操作なのでGAでも問題は有りません。
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ストーリーの前後を見てないのですが、あの飛行機ってレーダー高度計が無いんですね。 ANAの機体なら有って普通かと思ってましたけど。 ストリーの中では故障してたのかな?
一つ疑問に思ったのは、DH200って表示されてるのに、なぜ260フィートでMissed Approachしたんですかね。横風が強かったのかな?個人的な経験では雨で滑走路が見えなくなるってのは疑問です。 普通は霧でしょう!なんて思ったり。 ゲリラ豪雨ならアプローチする事自体が危険行為に思えます。あれほど、雨が強ければ乱気流も気になるし、接地後の横風やブレーキも気になりますね。
それにドラマじゃ滑走路の反対から飛行機が丸見えじゃないか。なら滑走路は明確だろ。 片方からだけが見えるなんて有りえないぞ。それに滑走路にはライトや証明設備が大量に付いてるぞ。
と、中途半端に知識があると、無意味に突っこんでしまい、ストリーが楽しめません。 JALでもANAでもスポンサーするなら、細かい所を教えてやれよ、、、なんて思ったりまでします。 そんなんで、飛行機物はバラエティーや映画でもあまり見ません。
1027-9 NAME : 千賀 2014/08/01 16:05:49
こんにちはAOZORAさんと管理人さん3GAの意味がようやく分かりました。 ありがとうございます。 管理人さんの話で、いろいろ突っ込んでいるみたいですがあれはあくまでもフィクションなので 信じないほうが良さそうです。 それから1つ質問があるのですが、 アプローチングミニマムとミニマムの高度って機種やその時の天候によって違うと思うのですが 大体何フィートぐらいなんでしょうか? それともう一つ 管理人さんの話の中でDHって出てきたのですがこれってなんでしたっけ? (テンジョンハイトって言葉聞いたことありますけど・・・)
1027-10 NAME : AOZORA 2014/08/01 19:39:16
AOZORAです。ついでに間に入ってしまいますね。
まず、映像の中でデジタル表示をしていた(EAIの右のDH200や560FTを表示していた)のが R-ALT(電波高度計)です。厳密にいうとEAIの右下に表示されていたという感じです。
一方、右に大きく針が指していた計器が気圧高度計です。
まず、ミニマムというのは、機体、天候に限らず、ILSのカテゴリーで決まります。
一番下がカテゴリーT(CAT-T)で滑走路末端の高さから200FTの高度がDH(デシジョンハイト) つまりミニマム(アルチチュード)となります。地上視程は550m。
ドラマでDHが200FTとセットされていたことから、CAT-Tの空港だと考えられます。
つまり、堀北さんが降りようとしていた空港の滑走路末端高が60FTであり、R-ALTで200FT、 計器高度(気圧高度計)で260FTだったと考えられます。海面からの高度が260FTということ。
ちなみに日本にはCAT-Vまで対応している空港が、釧路、新千歳、青森、成田、中部、関西、広島、 熊本の8か所あり、ミニマム50FT、地上視程50mとほぼ接地する直前の数値となってます。
CAT−Vに対応した搭載機器の基準などは、AIPに平たくのってますが、ここでは割愛します。
CAT−U以上の運航は航空法でいう特別な方法で行う運航の位置づけとなり、対応する機器を備えた 機体及び、社内で運航審査を受け、合格した者のみが行うことができます。
オーパイに任せて手放しでやるから簡単なのでは?とお思いでしょうが、接地間際の機械的トラブル などへの対応など、高度な技術や知識が必要となるため、最高カテゴリーでの運航が行えるのは
キャプテンの中でも絞られるそうです。CAT-VBまで対応する空港は、日本でも有数の視程障害発生 空港であり、悪天候下、機体と空港は最高カテゴリー対応であっても、キャプテンのグレードが
CAT-Tで、今回は着陸できなかったということはあり得ることです。CAT-V対応空港には、滑走路 中心を示す灯火が、他の空港より多く必要であったり、装備面で費用がかさむことで、全ての
空港が対応空港ではないと考えます。
さてさて、航空知識を身に着けるには、AIM-Jという専門書が一番です。今話した内容はほぼ網羅 されてまして、この7月に計器飛行証明学科試験を受験した際も勉強したバイブルです。
すでにお持ちかもしれませんが、ご覧になられてはいかがでしょうか。
1027-11 NAME : 管理人 2014/08/02 00:44:57
AIM-Japanの日本語版が一番良いかも知れませんね。 操縦士協会から一般販売されてますし、パイロットショップでも販売されていると思います。
http://japa.or.jp/books/
(アメリカなら航空局のサイトで全て無料で見る事が出来ます。受験が無けれ最強の英語ツールですね。飛行機関係で仕事したいなら日本のとアメリカのAIMは読めた方が良いと思います。 英語を学ぶ為に英語を勉強すると英語力は伸び難いですが、何かを学ぶ為に英語を使うと実践的で英語もガンガンと入ってきます。AIMは皆が使う本なのでアメリカのもお勧めです。)
AOZORAさん、Radar AltimeterはEFDにも表示されてるんですね。気になったのは、システムがリードアウトしなかった事です。 彼女が言わなくても機械が "Five Hundred, Foure Hundred...."って言わないのかな?と思ったんです。自家用の飛行機なら計器表示だけでも理解は出来るのですが、あの規模の飛行機ならなぁと思ったのです。80年代なら理解は出来るのですが、このご時勢にお金のある日系の会社でしょ。 まあ、Radar Altimeter自体が私には贅沢品でしか有りませんけど。
ILSアプローチでの標準のミニマムはAOZORAさんの回答で基本的にはOKですよ。でも厳密に言うと、あの数値は最低高度で、多くの滑走路で使用されている数値です。 でも、滑走路付近の地形や障害物、他の空域との兼ね合いで高くなる事も頻繁にあります。その為もあり、最新のアプローチ・チャートの所持は必須です。
参考としてはアメリカのReno空港のILS 16 Rightです。実際に着陸した事もあるのですが離陸コースの左側にかなり高い丘があります。有視界でもかなり気になる高さです。なんと地上から2100フィートも必要とされています。VFRよりも高い高度がILSの限界とされています。 反対側からの34 Leftなら、低くなるのですがそれでも地上から536フィートと一般よりも倍以上の高さです。 (しかも、この空港は標高が高いのでレシプロ機の私らにはちょっと怖さを感じます)
千賀さんの質問されている高度は、アプローチの種類と航空機の進入速度で決まります。そして、その滑走路の周りの環境です。(重量とか大きさは関係は有りません。 それはアプローチじゃ無くて滑走路の強度で決まります。)
天候は関係はありません。 そのアプローチをして、決まった所までに決まった高度までで滑走路が見えればOKです。
気象に関しては: 晴れていても、雨が降っていても、必要なのは滑走路が見えるか?です。 横風や雷雲、ウインドシェアなど危険な気象現象に関しては操縦士の判断です。(それプラス会社の規定)
一般的なILSで地上から200フィートが多いです。 LOC, VOR, NDBアプローチは600や800が多いのですが、大半はコース、滑走路付近の障害物などの高さで、大きく変動します。その為、操縦士は各空港のチャートを見て判断します。AIS Japanのチャートですね。
DHは Decision Highと呼ばれるもので、ILSなどの精密進入で滑走路が見えない状態で下降できる地所からの最低高度です。 DA (Decision Altitude)と表現する時もりますが、同じことです。
ここらは、自家用(Private)を取得した後に計器飛証明(Instrument Rating)を訓練すれは千賀さんなら簡単に理解できますよ。
1027-12 NAME : 素直じゃない管理人 2014/08/02 00:54:50
「あくまでもフィクションなので」 これは分かっているのですが、変に分かってるので、ストリーが良くても小さな間違いで目が覚めると言うか、現実に戻り楽しめません。その為、多くの関係者は見ない物です。
ドラマと割り切れば良いのですが、航空の部分を切り取ってしまうと普通のドラマ以下になってしまいます。ストーリーの一部も間違った知識で作られえている場合が多少あります。 ストーリーも突っ込みが先にでて楽しめません。
逆に専門的な事を追求すると、ストリーが作れない可能性も有りますけどね。
専門的な知識を持つと、ドラマや映画が楽しめないのは他の業種でも同じだと思います。
今のうちに少しでも飛行機関連のドラマを楽しんで下さい。実際を知ると面白さが激減しますから。
1027-13 NAME : AOZORA 2014/08/02 04:30:11
長くなってしまいましたが、最後にひとつ。
DHは着陸する滑走路の末端の地表面からの高度で電波高度計で知る高度です。 CAT-Tでは200ft。DAは計器高度で、海面からの高度になります。
先ほど書きましたように、堀北さんの降りようとした空港はDHが200ftで、 DAが260ftの空港、概ね標高が60ftの空港だったと考えると分かると思います。
空港によっては、タッチダウンの位置の標高と、空港標点の標高が大きく異なる空港があり このような書き方になってます。文字で伝えるのは難しいですが、AIM-Jに例として記載
されている、空港ごとに決まっているアプローチチャートに、ウェザーミニマムが 記載されていて、DH(DA)ftという書き方がされていることで違いがわかると思います。
ちなみに耐空検査のためのテストフライトなどで、マーカーのチェックもする必要があり、 ミドルマーカーはCAT-Tのミニマム、インナーマーカーはCAT-Uのミニマムの位置にあるため、
周辺にマーカーを有する空港まで飛んでいってチェックしなければならず、それだけのために 遠路はるばる飛行することもあり、悩みの種でもあります。
空が大好きな千賀さんも、将来空をお仕事にできたらいいですね。
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