- 1019 LOW LOW DANGER
- NAME : AOZORA 2014/05/28 22:30:44
- 皆様ご無沙汰しております(*^。^*) もうすぐ梅雨にはいりますね!!
当方の生活圏での空港周辺も、予期せぬ視程障害に見舞われることがあります。
今回の航空あるある、よく言われます「LOW LOW DANGER」についてお話します。
皆様が空港から発着されるときにATISをきいてQNHをセットされます。 前回のあるあるで言いましたとおり、セットしたQNHから、操縦士は現在の標高を把握します。
空港を離陸し、目的地へ向け飛行を開始したとします。このとき、目的地が遠方でかつ、 低気圧に近い場合、「LOW LOW DANGER」を思い出してください。
気圧が低い地点へ向かう場合、適切なエリアQNHが入手できない場合、気圧高度計は、実際の 高度より高く表示してしまいます。 つまりこういうことになります。
1000FTを維持して飛行しているつもりでも、実高度は低くなり、数値上クリアランスが取れて いるはずの障害物に接触してしまう危険もあります。
気圧逓減率でいう1inch = 1000FT 0.5in = 500FTもの高度差が生まれてしまいます。
極端な話に聞こえますが、気圧傾度を見誤ると、1000FTで飛行しているつもりで、じつは500FTで 飛行していた・・・・などということがおこるかもしれません。
飛行前の気象データを解析し、特に低気圧に近接する飛行ルートであった場合に、この「LOWLOWDANGER」 を思い出していただければ幸いです。
ちなみに、トラポンのMODE3/Cで管制サイドが把握する表示高度は、全てQNE方式です。パイロットが どのような数値でQNHをセットしていても、29.92にセットしている状態で情報が管制サイドに送信されて
おります。通常QNE方式で飛行するのは14000FT以上の高度ですが、エリアによって、14000FT未満と地上が 表示している機体には、地上局用に計測されているエリアQNHが、管制サイドに正しく送信され計算されて、
管制サイドに表示されます。
つまり、飛行している我々は、正しいQNHを入手しセットしておかなければ、地上局とのミスマッチが生起 してしまう可能性があるのです。
天候が不順となるこの時期に飛行される皆様は、特に、気圧傾度や前線の存在に気を配られ、飛行計画を 立てられることをお願いいたします。
皆様の搭乗される機体の、気圧高度計のQNHを数値の低い方へ回すと、針が低い方へ変針できることが確認 できましたら、このことがより理解できるかと考えます。
- 1019-1 NAME : 管理人 2014/05/29 10:36:24
- 暑くなりましたね。 昨日は33度、今日も似た様な感じと思います。
京都は上空から見ると、平野の隅っこにある町で変な場所に無理やり作った街だなと思うほど。
南側は空いてますが盆地なんだなと思います。 気流が抜けないので風通しは本当に悪い。 平安京の人間が上空から見て、この場所を選んだとは思いませんけど、 上空から見ると、なんでこんな所に?なんて思います。
低温と高度に関しては、 「Low and Cold, Watch Out Below」なんて教えて貰いましたね。 気圧は当然の事ながら、気温が低い時は下に要注意(Watch Out)って感じで。
FAAのAIMにも出てますが、低温度では高度計の誤差が100を超える時も。 まあ、飛行機はヘリコプターの様に低空では飛行しない物ですが、 地面からの高さに散漫になり、逆に注意が必要でしょうね。 遊覧で低空飛行、そして障害物に衝突って簡単にイメージできそうな感じです。 後は、シーリングが低い時ですかね。 日本でもこの類の事故は毎年の様に有りますね。
- 1019-2 NAME : AOZORA 2014/05/29 12:03:39
- 管理人様こんにちは
本当に暑いですねえ。京都の町を上からご覧になれるなんて素敵ですね。
紅葉の美しい季節にフライトできたら、感動間違いなしですね。
先日、山岳救助に出動したのですが、ミッション終了後にふと見渡す
山々の新緑が、とても清々しく感じました。ミヤマキリシマも絨毯のようで。
「Low & cold,Watch out below」 寒冷前線通過時など、まさにどちらの
要素にも当てはまる状況であり、危険だという認識が必要ですね。
危険認識度、危険予知能力が身を助ける業界だと心から思います。
- 1019-3 NAME : 管理人 2014/05/29 20:57:13
- 今日も暑い一日でしたね。
こんなサイトを運営してるものですから、稀にお誘いを受けます。 操縦はしませんけど、リクエストを聞かれると地元の京都って答えてしまいます。
子供の頃は広いと思っていても、空から見ると狭い!と思ってしまいます。 アメリカでの生活での操縦人生なので、離陸しちゃうと感覚がアメリカ的になります。 紅葉や桜が無くても、思い入れのある町ですから、何度飛行しても発見ばかりです。
山岳救助はLow and Coldだけじゃ無くて、下降気流やDensity Altitudeの高さ・・・と危険との隣り合わせですね。安全重視で危険な事をしないでねと書きたい所ですが、それじゃ任務が。もう慣れておられるとは思いますが「慣れた時が!」と聞きます。 似た様な任務でも「毎回違うよ!」としか書けませんが、、、、、
何と書けば良いのやら。
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