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875 プロップストライク
NAME : MAS 2012/05/14 10:49:02

プロペラを地面などにぶつけてしまうと、基本は修理が必要になると思います。エンジンまでダメージがある場合もあるらしく、最悪はエンジン交換と噂に聞きましたが、ぶつけた後でも通常通りに回っているそうです。何かご存じの情報ありましたら教えて下さい。海外と日本では異なるのでしょうか?
また、PIC中でのプロップストライクであれば、ライセンスの有効に影響はあるのか?そして訓練生の場合であれば、訓練を継続できるのか、その担当教官は教育をし続けることが可能なのか?
一連の事態の関係者(PIC or 訓練生 or インストラクター)は、日本なら国土交通省で、海外ならFAA?に報告の義務があるのであれば、その後のパイロットとして不都合が生じることがあるのか、何かご存じのことがあれば教えて下さい。
友人がプロップストライクをしてしまったようで、修理費におびえているようです。保険がカバーしてくれれば良いのですが、最悪のケースを想定した場合のエンジン交換まで保険がカバーしてくれるのか疑問のようです。今後の飛行に法的もしくはパイロットとしての経歴に支障が生じることが心配のようです。エアラインを目指していたようなので。突拍子もない書き込みですみませんが、何か情報があればアドバイスをしてあげたいので、よろしくお願いします。



875-1 NAME : 管理人 2012/05/14 13:22:18

いやまぁ、、、面倒な事ですね。 正直、Prop Strikeはグレーゾーンな話だったと思います。 ここらは、整備士でもあるPropさんが良く知ってる範囲なんで彼の方が知ってるでしょう。Propさん、見てたらアドバイスをお願い出来ませんか?



私の理解では、Firewallまでダメージが行くと、Incident扱いだったと思うんですが、経験が無くて、記憶も欠落しています。 

保険の方は、学校なりがどんな保険に入ってるか?でしょうね。 費用を抑える為に、有る程度のdeductibleが設定されていると思うのですが、大半はこのdeductibleを請求すると思います。日本では「免責」だったかな? まあ、契約事なんで、規約を見て下さい。 最近はPersonal Liablity Insuranceに入ってる人も多く、日本でも個人用のがよく販売されていますし、海外でも使用可能だったと思います。 クレジットカードの特約とかも。 海外旅行保険を含めて問い合わせて見て下さい。 日本人なら、英語が出来ないと言う事で法外な事を言う経営者も居るので、ご注意を。 

教官が居るのなら、責任は教官でしょうけど、訓練していた人の免許にもよるでしょう。 私ら教官は機長としてでは無く、単なるObserverとして乗る時もありますから、微妙な所ですね。 まあ普通は教官が責任者とは思いますが、私が決める範囲でもありません。

修理はどうなんでしょうね。 クランクシャフトの歪みで決めるとは思うのですが、自信が無いです。 そして、Engine MountとFirewallへのダメージの有無かな。 でもプロペラは交換とは思います。 整備さんに直接聞いてみて下さい。200万円以上の話ですから、話はした方が良いでしょう。 それに、泣き寝入りや言いなりになるのは得策とは思えませんので、他の修理工場にも確認するべきと思います。Counter Bitは必須すよ。

FAAへの報告は、どうなんでしょう。 49 CFR 830を見ると、Substantial Damageには"... ground damage to rotor or peropeller ..."は明確に除かれていますので、軽度ならNTSBには報告は不要に思えます。 FAAは、、、Major Repairになると報告は必要となりますが、操縦士よりも整備に関してだった気もします。 けが人が居るか?とかでも影響します。

将来のパイロットとしては何の事かな? 普通にエンジンが回ってるって事ですから大きな影響は無い様な気はします。 まあ、私よりもAOPAに問い合わせてみてはどうですか? 彼らは民間ですから、聞いても何の影響も無いと思います。



日本の事はサッパリ分りません。TYさんなら何か知ってるかも。

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本当に有った話ですが、、、(前にも書いたかな) ある日、80MNのクロスカントリーに行った人が居ます。 Touch and Go で無事に帰って来たのですが、実は目的地でのTouch and Goの時にPropをヒットしてたんです。 何らかの振動とかで、分ってたとは思うんですが、何も言わずに帰宅したとか。 次の日にばれたのは当然なのですが、 そんな事が有っても、飛行機って無事に帰って来るんだなと関心しました。 

まあ、プロペラは先端が5cmでも折れちゃうと、バランスが崩れてエンジンがぶっ飛ぶ事がありますので、絶対に飛行はしては駄目です。 エンジンがぶっ飛ぶとCG位置が後ろに行き過ぎて、墜落。 でも、 Propを曲げて80NMを平気で帰ってきたパイロットが居たとの馬鹿な話ですが、飛行機の強さにも驚いた話で、操縦士の判断にも笑いましたね。



875-3 NAME : 高木 雄一 2012/05/14 15:22:40

(そろそろHNを辞めて、本名を使ってみます)


MASさん

Prop Strikeとは災難でしたね。言うまでもないことですが、修理費用はどの程度の損傷があるかによります。例えば、Propeller Bladeの先を少し掠っただけならば、Propellerは修理可能かもしれませんが、少なくともFAAの定めるIncidentに該当します。しかし、Firewallやその後ろの構造部も損傷があるとなると、Prop Strikeを通り越し、Substantial Damage、つまりAccidentとなる可能性もあるのではないでしょうか。

Prop Strikeを起こすと、それに関する検査と修理が必要になりますが、これはADとして指示されているからでもあります。もっとも、Prop Strikeが原因で後にPower Lossとなることは十分考えられますから、ADがなくても対処はするべきと思いますが。Propellerが瞬時に停止(Sudden Stopage)した場合も含め、先に書いたPropeller Tipをわずかに掠っただけでもProp Strikeとされ、Crankshaft Retaining Boltの交換、Gear部分の検査などが指示されています。部品があれば1日で終わるでしょうが、新たなPropeller を待つならば、飛行可能になるまで数日はかかると思います。

どのようなAccidentやIncidentであっても、その後の飛行訓練や就職活動に少なからずとも影響はあると思います。身近なところでは、例えば飛行保険への加入で「過去何年以内に事故があるか?」の質問がありますね。また会社によっては、「No accident, no incident, no DUI!」などとしているところも珍しくありません。それでも、道が完全に閉ざされることはないと思いますよ。私もこれまで2回NTSBにAccident Reportが行っていますが、社会的には平和な生活ができています。



875-4 NAME : 管理人 2012/05/14 16:08:13

Prop改め、高木さん、何時もありがとうございます。

私が思っていたのより、実際は大きな問題なんですね。 
単なる出来事とIncidentぐらいかと思っていましたけど。
よく考えりゃ、FirewallへのDamageはMajor Repairでしたね。

Boltの交換とGearの検査、安くは無さそうですね。
確かにSudden Stappageとなると何百馬力の負担が掛るので、仕方ないか。

修理費はその事業所との契約でしょうけど、
道が閉ざされることはないのは、一安心な所でしょう。

どんな状態で事故があったのは分かりませんが、
その人がどんなのかは、有る程度飛んだり話したりすれば分るので、
記録よりも人間性が優先されるのでしょうかね。



875-5 NAME : MAS 2012/05/15 10:53:54

管理人様
高木様

貴重な情報をありがとうございます。
友人の話では、プロペラをぶつけた後にFAAの人がTowerから出てきて、状況を聞かれたようです。プロペラは先端5cm程度が曲がったようですが、欠落などはないとのこと。しかしながら、頂いた情報からすると、プロペラの交換は必須ですね。個人でオーナーからレンタルしていたようで、その保険が全てカバーしてくれれば良いのですが、近くの人がみな始めての経験らしく、情報や経験談が乏しいようです。彼はインストラクターにも申し訳なく思っているようで、ショックを受けていました。今は全て回答待ちの状況らしく、何も分からないので、精神的につらいとのことでした。
全てがいい方向にいくことを祈るのみですが、今後の飛行に何らかの影響は避けられないのでしょうね。。。

しかしながら、プロペラをぶつけるのは訓練生なら起こっても不思議ではないような気がしますが。。。訓練生といえども、いろいろと厳しい現実があるのですね。



875-6 NAME : 管理人 2012/05/15 12:19:46

曲がったプロペラは何度か見てるけど、修理となると、保険ですよね。 プロペラは交換した方が良いでしょうね。

個人のオーナーなのは気になる所です。 どんな保険に入っていたか?ですね。

Towerから出てきたFAAの人ってどんな人でしょうね。 管制官とInspectorじゃ業務と違うと思うんですが。 名前を控えてるかな、でも精神的にそんな余裕も無かっただろうな。 名前が分かるなら、今後のFAA Actionはどうなるのかも聞けると思うんだが。Towerの人に相談するのも手かな。 (違法行為とかしたら、XX日間飛行停止とか、Inspectorと再試験とかは聞きますが、そんな話はあるのですが、訓練生レベルでそんな話は私の記憶にはありません。 アメリカを探せば何例も有るでしょうけど。)

教官さんに連絡してもらう様に頼むのが早いかも。ドキドキするよりも、早く知った方が気が楽でしょ。結果は先延ばしにしても同じだし。

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「プロペラをぶつけるのは訓練生なら起こっても不思議ではないような気がしますが。。。」 
訓練生ってPrivateも無い訓練生なの? Student Pilotに貸すオーナーの気持ちが理解出来ないけど、まあ、個人の自由だし。 
もともと訓練用なら保険も入ってるだろうけど。 Privateなら訓練生でも言い訳には乏しいような。(保険の意味でね)

教官としてNose Gearから着陸してしまうのは、一番注意している事です。 Prop Strikeも有るけど、ほぼ99%バウンドしてしまうからです。そして、そのバウンドも半端じゃない。

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私は航空関係の人事では無いのですが、軽度の事故ならあまり問題視するとは思えないんですよね。まあ、私には裁量権は一切無いけど。

それこそ、彼は訓練生です。文章だけなので、情報は限られて不明な点が出てしまいますが。 まあ、プロペラが曲がるのは、そこまで珍しい話でも無いので。 特にLow Timer。 過去の事故よりも、人間性が大事だと思うんですよね。 事故と聞くと悪いイメージがありますが、関係者ならある程度の事故は理解してます。 少ない時間でのプロペラ程度よりも、「人を殺さないか? 将来に事故を起こさないか? 防げる事故を防げるか?」の方が大事になると思うんですよね。無理をしない、悪天候を避ける、 Over Weightをしない、無茶と勇気を勘違いしないか、と思うんです。 操縦士としての人間性? 「事故=失格」とは思えない。 「無事故だけど無茶する=失格」なら分かる。 これが、High Timerの人間で、乗り慣れている人間なら別ですよ。 また会社は、他の人との適合性も見てると思うんですよね。 完璧な着陸をする人よりも、会社の一員として機能する人間が大事だと思うし。

でも訓練生でしょ。 だから、高木さんの言う様に、道が閉ざされるとは思いにくいんです。

そりゃ、面接で聞かれたら、隠すと後々に解雇の原因にもなるので、伝えるべきでしょう。 そっちから、聞かれもしない事をワザワザ言う事も無いけど。



今回にはFAA関係者が来て、飛行機に乗るな!とは言ってないんですよね。Suspendはされてない状態だからFAAからのお咎めの可能性は低いかも。 FSDOに来る様にと言われてるの? まあ、他にモロモロと問題が出てきたら分かりませんけど。私もProp Strike以上の問題を何度か起こした事はありますけど、乗るな!色んな人が見てるので、何をしたかまでは秘密ですよ。でも、長いと色んな事が有ってね。 (教官とか飛行時間が1、000時間を超える人なら分かると思うけど。) それでも、一度も乗るな!と言われた事はありません。

それこそ、教習の世界に居る私たちです。 普通よりも危険と隣り合わせの世界です。 過去の事故よりも、勉強や過去の事例を見て将来の事故を防ぐ事が大事と思います。 穏便に行って欲しい物です。



875-7 NAME : TY 2012/05/15 17:48:37

日本の場合、訓練中にバロンを胴体着陸させて壊した人が訓練を継続して今はエアラインのパイロットになっていますし、練習許可証の訓練生が滑走路を飛び出して機体を壊しても、一切費用を請求されることはありませんでしたので、機体保険を含めて十分な保険がかけられているようです。ただし事業会社によって対応が異なるので、必ず訓練前に確認する必要はあると思います。

30年も前になりますが、アメリカの場合は機体保険は掛かっていないのが普通でしたので、自分でAVEMCOの保険に加入した記憶があります。
日本のある空港で、ハードランディングをしてプロペラの先端が少し曲がったままTGLを続けた方がいらっしゃいました。
しかしエンジンのオーバーホールをしなければならなくなり、オーナーはやむなく機体を登録抹消されました。
その機体はアメリカに売却されたと聞いていますので、アメリカではプロペラ交換だけで飛べる状態だったのではないでしょうか。

日本はインターコムをつけただけでW/Bを測り直さないといけないなど、とにかく規則に縛られて高額な訓練費の遠因になっていますので、規制緩和が必要だと思います。




875-8 NAME : 管理人 2012/05/17 00:38:08

TYさん、こんばんは。

日本でも訓練中なら夢が飛び散る事は無さそうですね。 Prop Strikeでなく胴体着陸ですがダメージはより大きいですよね。 後は、本当に保険次第ですね。 

MASさん、日本人だと言って英語で負けるなと伝えて下さい。 アメリカでは何を考えてる分からない人も居るんですが、何も分かって無い人も多くルーズな所もあります。 保険で無理と言われれば、ご本人か教官さんが保険会社に連絡して確認もする事を強く薦めます。だって、安くないけど、通じない英語でも電話は安い。言いなりには成らない様にとお伝え下さい。

機体保険はどうなんでしょうね。 最近はまたアメリカでは保健代が急騰してると聞きますので、機体保険が無い飛行機も有るとか。まあ、最近はメーカーが作り出したので、古い飛行機なら想像よりも安い(?)ので無いかもね。まあ、契約事なので、ここらは想像の世界です。


日本の規制緩和。 ぜひ、現実化して欲しい物ですね。 イメージはともかく操縦は決して特殊な物ではありません。 厳しい規制が操縦を困難にして、日本での技量を低下させてるのでは? 何て思う事があります。 日本は厳しい割には、事故が絶えないのが不思議ですよね。 飛びにくい環境だから、訓練や技量の維持も難しいのかなぁ、なんて思ってます。



875-9 NAME : MAS 2012/05/17 13:06:16

皆様

いろいろと情報をありがとうございます。
友人は未だ相当なショックを抱えつつ、そして保険屋の回答も出ず、さらにFAAからも何も返答を得られず、という状況らしいです。気が滅入ってしまってるようでした。
皆様から頂いた情報を彼に教えてみたところ、プロップストライクで自分のパイロット人生が終わりだとは決まったわけではないのだけれども、指導をしてもらっていた教官のパイロットとしての経歴に傷を付けてしまったことが何よりも申し訳ないようです。どうやらそのインストラクターもエアラインを目指されているのかもしれません(そこまでは分かりませんが)。
ちなみに、受け持っていた訓練生がインシデントを起こしてしまうと、CFIとしてはどの様な指導がFAAから与えられる可能性があるのでしょうか?また、CFIをしながらエアラインを狙っていたのであれば、そちらへの就職へ何か支障があるものなのでしょうか。

あとは現実的な面から、保険の適用範囲で全てカバーしてくれていればいいと私も祈るばかりです。



875-10 NAME : 管理人 2012/05/17 13:30:51

教官さんには申し訳ないが、ご友人が教官さんに対して悪く思うのは・・・・良い人なんでしょう。 でも、ちゃんと教えて貰わなかったのでは? もしPrivateも無い人なら被害者なんじゃ? と思います。

FAAからCFIさんには何らかの連絡は有るでしょうけど、常識と技量があれば大きな問題は感じません。 私が訓練をしている時に、隣にTailwheelの飛行機で初等訓練からをしている学校がありました。特性上、Ground Loopと言う事故が多く、翼へのダメージが多く発生していました。 たまに滑走路上で逆さまってのも目撃しました。でも、そこの教官さんが何か?とは聞かなかったですね。 そりゃ、電話ぐらいは有ったでしょうけど。

それとCFIさんの就職に関係あるのかは、個人的にはあんまり関係が無いのでは?と思います。 だって、教え方に問題が有ったので、本人の操縦ミスじゃ無いし。 ラインに行く時にCFIが必要だとも聞きません。

CFIさん、アメリカ人か日本人かは分かりませんが、英語は出来るでしょう。 教官さんが悩むのは変な話です。 悩んで時間を無駄にするなら、電話でもした方が効率的だと思うんでけどね。


事故はCase by Case。 どうなるかは毎回違うでしょうし、担当者でも大きく変わるでしょう。 私らの書く事は「憶測」ばかりです。 外部の人間には明確な答えなんて分かりません。 「悩むなら調べて! 電話ガンガン。 生産性の無駄だよ。」とお伝え下さい。




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