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117 航空大訓練機墜落、教官指示で雲に入る 安全委が報告書
NAME : 管理人 http://www.higashioji.com/  2013/12/20 11:16:30

nakayamaさん、ヒントにしてください。

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朝日新聞のサイトより 2013年12月20日10時51分
http://digital.asahi.com/articles/ASF0TKY201312200016.html?ref=com_top6_2nd


北海道芽室町の山中で2011年7月、航空大学校帯広分校の訓練機が墜落して教官2人と学生1人の3人が死亡した事故で、運輸安全委員会は20日、訓練機が教官の指示で雲に入り、山に気づかずに激突したとの報告書を公表した。この時の飛行方法では雲の中を飛行するのは航空法で禁じられていたのに、教官は以前から同様の指示を繰り返していた。

 当時、訓練機には教官2人と学生2人が乗り、視界を手元だけに遮るフードをかぶった学生1人が、計器だけで位置や高度を把握しながら操縦する訓練をしていた。隣で機長を務める教官が、機外を確認しながら操縦の指示を出していた。

 現場は山岳地帯で、当時、高度約720メートル以上が雲に覆われていた。操縦していて重傷を負った学生の証言では、教官の指示で高度約760メートルで現場付近に入ったが、安全を尋ねると教官は「クリア(問題なし)」と回答したという。

 事故後の調査で、同校の複数の学生が、この教官の指示で雲に入った経験があると話した。教官の上司らは、こうした危険な飛行を把握していなかった。運輸安全委は、安全管理体制に問題があったとして、同校と所管する国土交通省に適切な指導をするよう勧告した。

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「誰が」とか「誰にも分からない」とかの判断じゃ無いと理解して頂ければと思います。



117-1 NAME : 管理人 http://www.cfijapan.com/  2013/12/20 12:13:15

「また、サウスダコタのABERDEEN空港や、ノースダコタのJAMESTOWN空港周辺は、」か?

東全体が「薄青線で囲まれた範囲」だと思っても大丈夫です。
ヒントはAirwayです。 元々、Airwayと空港付近がClass-Dでした。(Class-Dと言う名称が出来るまでは、Airwayと言う名のControl Areaでした)

空港の左(西)にAirwayが有りますよね? 大半が中心線から左右4マイルがClass-Dになってますよね。 右(東)は多くのAirwayが有り、またIFR Airportも多いのでControlled Airspaceが重なった感じになり、前面がClass-Dに成ってると言う感じです。(Uncontrolled AirportでもIFR Airportが多いんです)


・カナダ国境とメキシコ国境にある幅広薄青線でアメリカ全土を南北に挟み、他のエアスペースと重ならない部分の殆どを1200AGLからのクラスEにしている。

現状はそんな感じです。 昔は逆だったけど、今は全米の大半で管制官が計器飛行の許可を出しています。 (Class-Eも目的はIFR機を守るためです。)

・山岳地帯などのコントロールできないエリアに関しては、逆に幅広薄青線で囲む事(実際はその外が囲まれていることになっているのだが)で、Surface to 14500 のクラスGにしている。

表現には疑問を感じますけど、そんな考えで問題は無いです。

山岳地帯だとコントロール出来無い、、、じゃなくて山岳地帯にAirwayを設定してないのかIFR空港が無いので、コントロールしていない。

「幅広薄青線」では色が濃い方が境界線(外縁)と思って下さい。 赤色(マゼンタ)も似た様な物です。


・中部から東部にかけての平地地帯の殆どが幅広薄青線で囲まれた事になっている。(=つまり、平地地帯は他のエアスペース表記が無い限り、殆ど1200AGLからのクラスE)
こんな解釈で正しいでしょうか?

そんな感じで良いんじゃ無いですか? 全てが1200 feet AGLとは限りませんけど。一部は他の空域がカバーしていたり、MSLで指定されていたり、単にClass-Gで有ったり。 何事も例外が有るので。「そうです!」とは簡単に言えないのが現実です。全てを見る気もないし、例外があれば、それに対応できれば十分でしょう。 

Class-Eに関しては、IFR や Special VFRとかが有る所以外は、そこまで神経質に成って考える必要も無いです。悪天候の時に大事になりますが、悪天候で飛ぶ方が危険なので神経質に考える事も無いですよ。 広域は簡単に考えてください。(まあ、簡単にってのが難しいのですけどね。)



117-2 NAME : Nakayama 2013/12/20 19:04:45

細かい質問でしたが丁寧に教えて頂きありがとうございました。この薄い青太線だけは、チャート上で明確な区切りが無い部分が多く、でもテキスト等を見ると「エアスペース間の隙間でチャート上で特に記述が無い部分の殆どはsurface to 1200(1199?)のクラスG、1200から17999までのクラスEになっていると考えてよい」といった感じで書かれている事が多く、チャートの読み方に悩んでおりました。
実際の飛行ではまあ、恐らくあまり細かく考えている余裕自体が無いとは思いますが、それでも、あるエリアが薄青太線で囲まれていると解釈するか否かでクラスGが1200AGLまでなのか、14500MSLまで続くのか大きく変わってくるので、気になっておりました。

航空学校の事故は、ちょうど今日ニュースで流れたのですね。実は私は北海道在住(札幌)で、数年前にこのニュースを聞いた時は地元として、飛行機好きとして、かなりショックでした。まさかベテランの教官がミスをするはずがない、と思っておりましたが、実際にはあり得ない事が行われていたようで・・・。
雲の中に何回か入っていたとすれば、Invulnerability, 他の教官がモノを言えなかったとすれば、Antiauthority,といったADMの状態だったのでしょうか。
VFR Weather Munimumもそうですが、安全は最終的にはパイロットの良心、判断にかかっている、という事ですね。



117-3 NAME : 管理人 http://www.higashioji.com/  2013/12/20 21:04:22

US - メキシコの空域を横から見た図を作りました。 イメージしやすいかと思います。

http://www.cfijapan.com/study/html/to099/html-to070/066r-US-MEX.htm

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「エアスペース間の隙間でチャート上で特に記述が無い部分の殆どはsurface to 1200(1199?)のクラスG、1200から17999までのクラスEになっていると考えてよい」

事実ですし、間違いとも言えません。 私は時間があれば歴史をちょっとだけでも説明すれば分かりやすいかな?と思っています。 似た様な物にレーダーがあります。 (レーダーは完璧だと思ってる人や、計器飛行の高度、Class EやControlled Airspaceはレーダーの範囲と勘違いしている人が居ますが、実際は穴だらけで、空域の高度とは何の関係もありません。) 今の航空の世界が戦前をベースとしてるので、現実に合っていない現実があります。でも、人間も凄い物で、そんな事を知らなくても上手く行く様に今のシステムが構築されています。

前にも書きましたけど、Class EはIFR機の為にある様な物で、VFR機にはあまり大きな意味が有りません。 Class E内では雲中飛行をしている人が多いだろうとVFR Weather Minimumが少々だけ厳しくなっています。 実際では、差なんて余り感じません。 深く考えても無駄かな?と思うレベルです。 (命の大事さを考えず、無理をする人やプライドを中心とするなら別ですけど) 試験対策ぐらいに軽く考えておき、実際では航空法で定められている数値よりも厳しい目で飛行して下さい。

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事故のニュースは偶然でした。 質問とはちょっと違いますが、雲の中や、その近く、Low Ceilingでの無理フライトはベテランでも事故に会うとの例です。 

Invulnerabilityな感じがしますね。 教官と言う事で、Machoも有ったのでしょうか? 実際は違ったのかも知れません。私らが議論するのは「結果論」だけです。 今後フライトをしていて、目の前に雲が有った時に、この事件を思い出して頂ければと思います。 特に天候の悪い日本。 無理が必要になりやすいってのも分かりますが、何事も命には変えられ無いです。 相手が教官、試験管、上司、先輩であれ。  生徒さんや乗客の遺族の気持ちは最悪でしょう。 そして、操縦士の遺族も毎日が辛いでしょう。短なる事故じゃなく故意が原因です。

ADMは知る事だけでは意味がありません。 勇気を持って、ADMで学んだ事を実行しなくては無意味です。 特にパイロットはプイライドが高く、実際に危険が迫ると命よりもプライドが優先してしまう傾向が強いと思っています。 たまに「ADMのxxxxxを知ってるぞ!」と自慢げに言って、行動が正反対の人も居ます。 そんな間違いもしないでね。

「根性が無い!」と言われるパイロットが、本当の良いパイロットだと思います。



117-4 NAME : Nakayama 2013/12/21 20:12:18

ありがとうございます。
勉強になりました。
理屈ばかりで考えているので早く一度飛びたいです。(理屈自体もまだまだですが・・)また、実地となると今度は操縦はもちろん、英語、無線などの不安はありますが。あと口述も・・・。英語が苦手なので。
まだまだ不勉強ですが、また宜しくお願い致します。



117-5 NAME : 管理人 http://www.higashioji.com/  2013/12/21 23:08:49

Nakayamaさん、こんばんは
飛行時間がまだゼロだったのですね。
そりゃ、理解するのが大変です。
その意味では今の「やる気 と 気合」は凄いです。
経験なしで、このレベルの質問は理解度の高さを感じます。

英語は慣れだけと言うか、経験あるのみ。
筆記試験が終われば、FAAのマニュアルを読破するのも良いですよ。
Pilot's Handbook of ....がお勧めです。
FAAのサイトから無料でダウンロードも出来ますよ。

無線 は聞くのみですね。
最初はある程度は内容を理解しておく必要が有りますが、慣れだけです。
無線は英語の単語を使ってますが、本当の英語とはちょっと違う。
耳を慣らすには・・・・
私のサイトには航空無線で話している事を文章にしたページがありますので、
読みながら聞く訓練をすれば良いかと思います。
実機での経験が必要ですけど、少しでもやっておくと楽ですよ。

「実地」
たぶんですが、今の質問を読んでいると「完璧にしないと・・・」と言う気持ちが強いと思います。
それ自体は大きな間違いでは無いのですが、操縦にはマイナスかも知れません。
操縦をすると、指示された速度とか高度を守ろうと言う意思が「強く」なると思います。
すると、「計器ばかり見る」パイロットになってしまう傾向が強くなり、
外を見ない操縦士になると思われます。
それが駄目とは言い切れないのですが、プラスとは言えません。

計器では細かい事が分かりません。
「外を見る事を中心としていると、逆に計器が守れたりします。」
計器中心では無く、外を大きく見る気持ち、 大きな気持ちになって操縦する事をお勧めします。

自動車や自転車の運転では完璧に方向を守ってますか?
雑談をしたり、音楽を聴いたりと、完璧より適当って言葉が正しいでしょ?
飛行機も適当なぐらいが上手くいきます。 (手抜きって意味じゃないよ)
「飛行機は完璧じゃないと駄目だ!」とのイメージが有りますが、
本当はアバウトなんです。 空は広い!

経験がゼロでは意味が分かり難いと思いますが、
「計器中心にならずに、外を見る」と頭の一部に残しておいて下さい。
飛行機は適当な方が、綺麗に操縦が出来ます。 不思議と。




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