CFI Japan 生徒用掲示板 Piper Cub

Student Pilot 専用: 返信用フォーム


102 フォワードスリップ
NAME : masao 2013/09/26 21:42:45

いつもお世話になっております

早速ですが、フォワードスリップについての質問なのですが、翼を傾ける方向は風によって決めるのでしょうか? あるいはどちらでも良いのでしょうか?

例えば右前方から風が吹いていて機首を右側に向けてクラブしてファイナルアプローチしていた場合に、フォワードスリップする場合、そのまま機首は右で、左側の翼を下げてフォワードスリップすれば良いのでしょうか?



102-1 NAME : 管理人 http://www.higashioji.com/  2013/09/26 22:29:31

風上向けて、バンクさせてやるのがForward Slipですよ。
その為に、Right Wing Down (Bank to Right)
その結果、機種が反対に向く事になりますけど。



102-2 NAME : にゃん吉 2013/09/26 23:26:47

横から失礼しま〜す。
管理人さんの考えでバッチリですね。

でも
逆、(風下側にバンク、風上側に機首)を試てもるのも良いかも。
正常方向と比較し、どちらが高度処理できるかどうか。。
なんでそうなるか、理論を考えるのも楽しいですょ〜
理解を深めると、操縦に違いがでますね。



102-3 NAME : 管理人 http://www.higashioji.com/  2013/09/27 00:03:01

逆向きのバンクには、以前から疑問がありますね。
私の教官で有った人の方法であって、駄目な理由はあまり考えませんでした。

なぜ逆にしたら駄目なのか?
当時は「風に煽られて・・・」との説明がありましたが、本当なのかなぁと今でも疑問に思います。
が、もう試せない。
たぶん、本当の答えは構造と言うか設計の事だと思うのですが、さてさて。



102-4 NAME : にゃん吉 2013/09/27 00:36:05

面白い話になってきました。
風に煽られる。 確かに一理あります。 
私も自家用訓練では、理由も考えることなくCFIに言われた通りに実践し習得しました。
その後の自分なりに考え、下記の様に理解した事にしました。

風上に向かってバンクしスリップをしていると翼の上面に横風成分を受けるので(つまりAOAが下がる。(Air Speed維持の為に若干ピッチアップか))
効率良く高度処理でき
しかもリカバリ時にAOAが上がる方向ですので、安全。

逆に
風下に向かってバンクしスリップをしていると翼の下面に横風成分を受けるので(つまりAOAが上がる)
高度処理の効率は下がり
しかも
リカバリ時にAOAが下がる方向ですので、おっとっと。

実際左へバンクを入れた方が、左席からは視界が良いのですけど、どうなんでしょうか?

上記の考えは、自分でも自信は無いので
皆さんの意見を聞きたいところですね〜



102-5 NAME : ふくねこ 2013/09/27 20:43:41

アタシはどっちでもいいよと云われました。
と云っても、時間切れでデモして貰っただけで、体験はしていませんが。 ^_^;
AOAの違いには全く気付きませんでした。
結構面白そうだったので、次回はやってみたいと思います。
その際には風上側と風下側の違いにも気を付けてみます。
次回はLow passやったりForward slipやったり、忙しくなりそう♪



102-6 NAME : たるーかな表記 2013/09/28 01:10:14

どうでもいい話ですが、777キャプテンとの会話でもフォワードスリップはやるみたいです。


102-7 NAME : 管理人 http://www.higashioji.com/  2013/09/28 02:47:21

たるーかな表記さん、 それって緊急時の対処法じゃないですかね?
前のサンフランシスコでの着陸失敗事故はStabilized Approachで無いのに着陸を強行したとの見方が強いでしょ?
もちろん、操作に不慣れってのも有ったでしょうけど。
777でForward Slipなんてされたら、乗客が怒るんじゃ無い?
彼らの場合はCrosswind LandingもSide Slipじゃなくてクラブでしょ。しかもやたら上手い。

---

にゃん吉さん、

「煽られる」ってのは、生徒の時に無条件で納得して、今でも「盲目的」に信じてるかも。
でも、考えると変な気もします。

C-152やC-172にはWing Dihedralが無いので、横風成分によるAOAの変化は左右同じだったりして。。。。

「上記の考えは、自分でも自信は無いので」 
私も一緒ですよ。

てな訳で、こんな時はFAAのテキストが登場・・・・
Airplane Flying Handbookの8-10には

"Simultaneously, the airplane’s nose must be
yawed in the opposite direction by applying opposite
rudder so that the airplane’s longitudinal axis is at an
angle to its original flightpath. ["

と有りまして、ラダーの量で飛行コースを守ると・・・・
そして、次に

"In most light airplanes, the steepness of a slip is
limited by the amount of rudder travel available. In
both sideslips and forward slips, the point may be
reached where full rudder is required to maintain
heading even though the ailerons are capable of further
steepening the bank angle."

飛行ルートは横風にも影響されますし、
機首の反対から風が吹いてきたら、その分、必要なラダーの量が減りませんかね?

Forward Slipじゃ、Horozontal Component of LiftがX-Windを消し去ってるし、ラダーに余裕が出る。
こんな考えです。
SlipやSkidは頭の中が混乱するので、正しいかは不明ですが、どうでしょう。

(Spuer強烈なCrosswind Conditionを考えると、Upwindダウンって気がするんですが)

---

ふくねこさん、 Forward Slipは基本的には一種のEmergencyですが、、、楽しいですよ。
でも、普通のアプローチに慣れてからの方が感動が大きいので、今は我慢我慢。
普通を知らないと、何が特別かなんて比べられないでしょ?

向きに関しては、私らは風上に翼をバンクさせるでした。
理由は「煽られるから」です。 もしかしたら、Gusting対策、突風の事かも知れません。
今のFAA Handbookには、どちらかとは書いていませんので、
「どっちでも良い」も正解かも知れません。
ラダーのリミット論が私の予想道理なら、風上方向にダウン(バンク)ですがさてさて。

まあ昔は風上にでしたので、無風以外では風上側にバンクするのが良いと思いますよ。



102-8 NAME : たるーかな表記 2013/10/05 06:45:27

Taruです。

随分前ですが、乗務後の777クルー達と食事した時に、今日の場面はフォワードスリップで処理だよね!という会話に食いついたら、「ああ、やるよ。」と、普通に言っていたのを思い出しました。そのキャプテンの別の話として、アプローチ中移管されたタワーから、
「どこに向かってるのですか?」
クルー、
「滑走路は見えています!」
WXが元で、必死にアラインさせる事もあるとの事でした。

私は深く考えず、風上に向けて来ました。。。

感覚的な事ですが、サイドスリップは手から、フォワードスリップは足から入るように思えば操作しているような(良い子は教官さんに確認してね!)気のせいかしら(≧∇≦)



102-9 NAME : 元教官 2013/11/21 10:19:04

はじめまして

昔々、某国で十年くらいパイロット、教官をしていた者です。
(FAA免許もCFI、ME,IFRなどを含めて持ってます。)


「ファイナルアプローチ」での(高度/スロープ)調整用のスリップを風上側にするのは、
「スリップを維持したまま」でフレアーからランディングへと移行する場合、逆向きだと
ペダルを踏み変えてエルロンも反対にして、その動作の途中に多少ピッチの調整もするので、
スリップの出入りや切り替えに習熟している人でも面倒ですし、
習熟してない人なら危険だから、というのが理由の一つ。

また、横風の強さが心配な場合、機体の軸を滑走路と合わせた状態で
風上側に目一杯スリップして、それでも風下に流されるなら、横風成分が強すぎて
着陸は危険かもしれない、といった事が分かるから、などの理由があります。

また、スリップの出入りやその度合いの調整は、横風時の着陸でやることと同じなので、
訓練効果が高く、手足の(ラダーとエルロンの)コーディネーションの練習にも良い
(スリップの出入りを綺麗に出来ると、旋回中のペダルの踏み方とかの要領も分かりやすい)ので、
私は、訓練の早い段階から、訓練エリアへの往復の際に、繰り返し色々なスリップの
練習をさせるようにしてました。

更に、フラップの付いてない機体やフラップの故障の際、そして、火災時などに
最短時間(あるいは最短距離)で着陸したい場合などにも、スリップは大事ですので、
よく慣れて、機体が手足の様に動くくらいになれれば理想的だろうと思います。


目視による水平飛行から少しペダルを踏んで5度とか、少し機首が横を向くようにして、
逆エルロンで旋回しない様に押さえ、ちょっとピッチを調整する、
そして、ペダルや操縦かんの圧力を開放して水平飛行に戻る、というのを
左右交互に繰り返し、ペダルの踏み込みの量を徐々に増やしたり、
左から右へと、水平飛行に戻らず移行する様にしたり、
押さえのエルロンの量を調整して、スリップしたままで、ゆっくり進路を
変更する、といった練習を重ねると、簡単に習熟できます。

こういう訓練は、単調になったり、時間の無駄になりがちな訓練空域との行き帰りを
有効利用することにもなり、訓練生もゲーム感覚で楽しみながら習熟できるので、
学習効果も高く、大変有効でした。


後は、着陸練習の一環として、ファイナルに入ったら、機首と滑走路の中心線を
常に一致した状態に保ち、スリップの度合いで左右の位置を調整する練習を
何度もやると、着陸の時の横風への対応は体に染み込んで、考えなくても
いつも軸が揃っていて横流れしない状態で着陸する癖が付くので、
教える方も安心です。(でないと、何をやらかすのか分からないので怖い)
もちろん、クラブからラダーペダルを踏んでスリップに移行しての
横風着陸も練習します。
また、滑走路の上を低空で飛行しながら機体と滑走路の軸合わせを練習する、とか、
場合によっては、色々な訓練法を使っていました。


スリップでは、大抵、足使いが苦手な人が多いので、地上で飛行機の模型を見せて、
機首の方向を動かす足の動きだけを何度も練習し、「体で覚えて貰う」ようにします。
で、足が自然に動くようになったら、エルロンの逆あてを体で覚えて貰い、
後はピッチの調整の練習をする、というように、3軸の要素を分けて、
訓練すると、早く覚えてくれる場合が多かったです。


また、上手になったら、ショートファイナルで、どちらかのペダルを
いきなり思いっきり踏んで、離し、そういう突発的な異常があっても、
直ぐに機体を立て直して、パニックや興奮状態になっても安全に
着陸できるようにする、とか、そんな練習もしてました。
(これは、訓練生の心理的な傾向が良く分かっていて、最悪の場合
教官の私が操縦桿を奪って安全に着陸できる状況でしかやりませんが。)



まあ、学校や教官の好みや経験の違いもありますし、訓練生の性格や
能力などによる違いもあるので、一概には言えませんが、
どんな方法であれ、よく練習しておくと良いのでしょう。

双発のエンジンフェイリュアーの時に、抵抗を減らす為に
ターンコーディネイターのボールを半分ずらして飛ぶ、
というのもスリップですし、上手に出来ないと、双発や計器飛行でも
足を引っ張る要因になったりしますので。





102-10 NAME : 管理人 http://www.higashioji.com/  2013/11/26 22:02:34

元教官さん、アドバイスありがとうございます。
サーバーが不調と慣れない事があり、それが収まると「寝違い」で首を痛めました。
去年の年末は腰痛、今年は首かと思うと、体の劣化が嫌になる年齢になってきました。
昨日、今日となれない鍼を首に刺して来ました。
怖かったけど、動きが元に戻りつつあります。

Forward Slipの方向はSide Slipの方向と考えた方が楽でしょうね。
考えてみると、どちらのSlipも飛行機にとっては同じ事ですものね。
度合いの違いはありますけど、機体や翼は違いには感じませんしね。

飛行機の操縦と言うか訓練の基礎の一つは「足、ダラー」ですよね。
速度とかはAirspeed Indicatorが有りますが、
足を表示するのはボールぐらい。しかも見難い。

これを読んでいる人には、足やラダー操作の重要性には気づいて欲しい物ですね。


これからもアドバイスを頂ければと思います。




お名前 必須
メールアドレス 任意
ブログとかサイト 任意 ▼本文必須 下記の本文は必ずご記入ください。
投稿キー(必須) 1852と半角で入力してください。

COLOR :
戻る

- P-Web Board 1.05 -