- 109 テイルホイール
- NAME : 斉藤 亮 2013/11/01 18:06:21
- 皆さん初めまして、今度の冬に自家用単発を取ろうと予定している斉藤です。
こちらのサイトのおかげで、とてもスムーズに勉強が進んで、とても有難い思いです。 質問なのですが、最初の訓練からテイルホイールの機体で出来るスクールはあるのでしょうか? なぜかというと、ライセンス取得後に乗りたい機体がピラタスポーターなんです。 もし、知っている方いましたら教えてください。 よろしくお願いします。
- 109-1 NAME : 管理人 2013/11/01 23:02:29
- こんばんは、
有るかどうかなら、答えは有るでしょう。 一部の日本人訓練校でもたまにTail Wheelの飛行機を持っているのを見ますが、 それで訓練をしてるのかは疑問です。 それに、今はどうでしょうね。 私が訓練生の頃、アメリカ人ですが、ほぼTailだけでやってる訓練校もありましたけど。 (歴史を見ると、Tailが100%の時代も有った訳ですが)
亡くなられましたけど、そこの社長は 初等訓練は絶対にTailでやるべきだ!とは言ってましたが。
特に時間と資金に制限のある外国人(日本人)となると、 そんな手間の掛かるより、 Nose Wheelで早くってのが手っ取り早いので、そっちが99%か100%でしょうね。
人にはそれぞれの目標がある訳ですから、どのルートで行かれても良いのですけど、 大半の人がやるように、NoseからTailじゃ駄目なんですか? 費用が膨らみますけど、あえて厳しいTailも一考でしょうけど、私には判断は出来ません。
気になるのは、この部分です。 「ライセンス取得後に乗りたい機体がピラタスポーターなんです。」 そんな飛行機を貸してくれる人や会社って居られるんですか? 有名ですが、そんなに多くも無い飛行機です。 これが最終目標なら、そっちの方向から考えられた方が良いと思いますよ。
単独飛行、操縦させて頂く、遊覧する、仕事する、彼女と二人で、購入する、、、、、 色々と意味が違うので考えてね。 数百万円の費用を費やして、多くの時間を浪費する前に、 オーナーさんに先に聞いておくのが普通かと思います。 飛行機の操縦は楽でも、操縦する事に厳しさは別ですからね。
- 109-2 NAME : 高木 雄一 2013/11/02 10:07:54
- 斉藤 亮さん
初めまして、CA州で曲技飛行と尾輪式飛行機の飛行教官をしている、高木と申します。
現在、飛行学校で用いる訓練飛行機というと、CessnaやPiperなどが一般的ですから、飛行訓練=先輪式飛行機という図式がほとんどです。しかし、飛行訓練は先輪式飛行機でなければいけないという規定もありませんから、尾輪式飛行機で操縦資格を取得したという方も中にはいらっしゃいます。以前勤めていた、CA州LivermoreのAttitude Aviationでは、Citabria(7ECAや7GCBC)を用いて訓練を行っていました。聞くと、「私にとって、これこそが飛行機だったから。」だそうです。なるほどと思いました。
計器飛行の課程などはGyro計器を装備した他の機種を併用して、尾輪式を用いての訓練は確かに可能です。ただ、主に尾輪式に乗る計画だとしても、多くの飛行機が先輪式である現在、先輪式を知ることは無駄にはならないと思いますので、私もまず先に先輪式で操縦資格を取得してはいかがでしょうか。
もう1つの理由は、訓練にかかる時間です。正直、訓練期間と費用の節約という考えには否定的な私ですが、期限が過ぎたり、資金が底を尽いてしまっては本末転倒です。例えば、自家用操縦士に向けての飛行訓練では、First Soloまでがほぼ半分近くを占め、そこまでの飛行時間は20時間から35時間というところだと思います。しかし、尾輪式を用いるとその時間は2-3倍となります。尾輪式は手に負えない乗り物ではありませんが、静安定が負であるという意味は、一度乗っていただければ判ることでしょう。
Pilatus Porterはとても魅力的な飛行機ですね。どこでこの飛行機に乗るか、ちょっと想像が付いてしまいましたが…。ただ、Turbopropで大柄な尾輪式という組み合わせは、とても難易度が高いです。Turboprop EngineはPower Leverの操作を雑にすると、Surgingを起こして収集が付かなくなります。尾輪式に不慣れな方が、横風が強い状況で着陸姿勢を立て直そうとして、しかし慣性が大きなこの機体で、どんな結果が待っているか、容易に想像ができてしまいます。加えて、操縦席はSide by sideですから、CitabriaのようなTandem形式の機種に乗りなれた方には難しい飛行機です。
折角の計画に水をさすような内容になってしまいましたが、横風成分15KTS-20KTSの状況でも顔色変えずに、安定した離着陸が行えることを目標にがんばってください。応援しております。
- 109-3 NAME : 高木 雄一 2013/11/02 10:21:04
- CA州で尾輪式飛行機の訓練が行えるところを下に載せておきます。
参考までにどうぞ。
Advantage Aviation(Palo Alto) http://www.advantage-aviation.com/ AeroDynamic Aviation(San Jose、Reid Hill-view空港) http://www.aerodynamicaviation.com/ Attitude Aviation(Livermore) http://www.attitudeaviation.com/ CP Aviation(Santa Paula) http://cpaviation.com/ Sunrise Aviation(Santa Ana) http://www.sunriseaviation.com/ West Valley Flying Club(Palo Alto) http://www.wvfc.org/ Westwind Flying Club(Redlands) http://westwindflyingclub.com/japan.html
- 109-4 NAME : 管理人 2013/11/02 12:57:12
- おお、高木さん! お忙しい中、アドバイスをありがとうございます。
Tailwheelは高木さんの分野なのですが、Primaryな話だし私の意見を並べておきました。
古い機体をイメージしてましたが、TurbopropでTailのSide by Sideですか。 「横風成分15KTS-20KTSの状況でも顔色変えずに」 免許より、この部分がゴールかも知れませんね。 特に日本なら。 それこそ、C-152ででもDemonstratedを超えた20KtsのCrosswindかも知れませんね。
斉藤さん、見てるかな。。。。。 厳しさは簡単に思いつきますが、オーナーさんがOKなら不可能ではありません。 参考にして下さい。
- 109-5 NAME : 斉藤 亮 2013/11/02 23:06:03
- 管理人様、高木様、貴重な情報とアドバイス、本当にありがとうございます。
さっそく教えていただいたスクールに、コンタクトしてみます。 Noseに比べると時間も費用もかかりそうですが、ピラタスに20年乗っている知り合いに勧められたので、気合いを入れてチャレンジしてみようと思っています。 まだまだスタート地点にも立っていない身なので、これから色々と疑問にぶつかりそうです。 その時はまた質問させていただいてもいいでしょうか? よろしくお願いします!
- 109-6 NAME : 管理人 2013/11/03 00:59:25
- 斉藤さん、こんばんは。
知り合いが居るのなら強いですね。 でも、目標は何ですか?
操縦桿を握るだけなら免許は不要ですよ。 単独飛行とかになると、特性上、かなりの訓練(資金と時間)が必要です。 高木さんのを読むと、簡単では無いのが容易に想像できます。 訓練費に1千万円使っても、単独飛行は普通じゃ無理なんじゃないかな。 オーナーさん達の協力があれば楽にはなるでしょうけど、ターボプロップ機になるとどうだろう。
お知り合いの方は簡単に操縦されてるでしょうけど、 その「簡単」の中には想像を絶する努力と経験が有りますよ。 皆さん、楽しそうで平気な顔をしますけど。
そのお知り合いの方の、話し相手やオートパイロットの代わりの様な事をされるのでしたら、 先輪式飛行機での単独飛行と筆記試験ぐらいで、大半の事は可能ですし、プロ並の話も無理じゃ無いです。 免許は過程であって勉強は幾らでも出来るし、姿勢は勉強でも飛行機なら趣味にもなりますしね。 機長になるってのが、簡単そうでかなり厳しく、大半の人が思うより責任重大と考えています。
資金的な物と時間、そして想定外の厳しさが有るので、慎重になられる事をお勧めします。 操縦は何とでもなるのですが、説明の難しい外的要因がかなり大きいのが現実で、特に日本では厳しいと思います。 私のスタンスは、こんなサイトを運営しながらでも転職とかには否定的です。 もちろん、楽しむ事や世界観を広げるには飛行機は最適と思ってます。
否定的な書き方で申し訳ないです。 ただ、安くない世界なので慎重になります。それをご理解の上で、ご参考にして下さい。
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