- 13 着席時の目の高さについて
- NAME : アライグマ 2012/06/16 05:41:14
- おはようございます。
全てはここから始まる・・・のでしょうが、操縦席に座った時の目の高さは? 自分は高さ調整がどうも一定で無く、その都度変わってしまいます。 イコール、水平線の見方が違います・・・。それと計器の見え具合も。 自分が操縦し易い高さでいいのでしょうか? それとも、機種によってスタンダード的な目の高さ調整があるのでしょうか? (エアーラインの大型機種のコクピットでは、3つのボールを前方ボードーー車で云うダッシュボードーー上に 逆三角形に置いて、目線調整の目印としている様ですが・・・) 又、脚のフットペダルまでの距離調整によっても変わりますよね?
基本中の基本だと思いますが、よろしくお願いします。
- 13-1 NAME : 管理人 2012/06/16 18:05:30
- 回答に悩む質問ですね。 乗って感じてくれ!と言いたい世界です。
お気づきになった様に、ここは毎回違うのが現実と思います。 また主観的なので、説明も10人のパイロットが居れば10通りあるのでは? 十人十色!
「全てはここから始まる・・・のでしょうが、操縦席に座った時の目の高さは?」 自動車と同じで、一番楽な姿勢が良いのでは? 高さは調節出来ないのも有るので、考え方を変えた方が良いかも。 Cessna 152は高さの調節が出来ましたっけ? C172は出来るのは覚えています。 こんなのが現実です。
まあ、POHを読んでみるとC−152には2種類あるようです。 高さが調節出来る6−Way Typeと高さが固定式な4−Way Type。 読んでみると、2種類有ったかも?って感じですし、そんなレベルですよ。
「自分が操縦し易い高さでいいのでしょうか?」 これしか無いのでは? 座布団で調節しても問題はありません。
「自分は高さ調整がどうも一定で無く、その都度変わってしまいます。」 飛行機ってそんな物だと思いますよ。 重量でも変わってくるし、その時の精神的な状態でも変わってきます。(背筋の伸びは気分に比例しませんか?)
「イコール、水平線の見方が違います・・・。それと計器の見え具合も。」 水平線は、姿勢でも変わってきますが、Power設定でも変わりますし、重量でも。 計器の見え具合ってのは「そんなの関係無ねぇ!」と有る芸人さんのフレーズが出てきそう。
操縦のコツは計器には頼らない事ですと教えて貰いませんでしたか? 目の位置で変わるぐらいなら、計器の見過ぎって証拠ですよ。計器は「ちら見」が基本です。 飛行機によって計器の位置も違うし、計器も色んなメーカーが作ってるよ。 教官席から左席の計器なんて、誤差だらけですし、そんなレベルで飛んでいます。 唯一確実なのがラジオの周波数ぐらいじゃないかな?
毎回、違う水平線の位置。 そして、毎回違うNoseの位置です。 数回乗ると、大体の高さ関係が分って来ます。 その大体の高さに合わせながら、計器でその日の飛行機の気分を見てやる。 そして、ご機嫌に合わせて調節してやるってのが操縦の基本では? まあ、実際は計器、外、計器、外、計器って感じになるでしょうけど。
「それと計器の見え具合も。」 高さの影響を受けるのは、Attitude Indicator, Airspeed Indicator, Vertical Speed Indicator (VSI)でしょうかね? Attitude Indicatorは狂ってると思えば、微調節してやって下さい。 飛行中でもOKです。 Powerや重量分布にも影響しやすいので、飛行中に変えてもOKです。 もちろんLevel Flightでね。 速度計は、1ノット狂ったぐらいでは合格です。 VSIは見てない人も多いし、参考にするべき計器じゃ有りません、高度計で飛行して下さい。
VSIは遅れるし、狂いやすい計器です。 地上でみると50 feetも狂っているのは希としても、全くの「0」ってのも希と思います。 水平飛行で安定して、暇な時に確認するのに見る程度では無いでしょうか? 後はエンジンの調子を確認する時と乗客に耳が痛くならない様にとユックリ下降する時の参考計器が現実だと。
(エアーラインの大型機種のコクピットでは、3つのボールを前方ボードーー車で云うダッシュボードーー上に逆三角形に置いて、目線調整の目印としている様ですが・・・) 便利な物が有るのですね。 知りませんでした。 旅客機はかなり目の位置が高いからちょっとの誤差が大きく成るから、そんな装置が有るんですかね?
小型機の場合は、離陸する前に大体の風景を見ておけば大体の高さは分るでしょうし、それで十分では? 逆に高さや角度を固定してしまうと、滑走路の幅や長さが変わると操縦が難しくなるのでは? 私は着陸を教える時は、滑走路の端の見え方じゃ無くて、実際の高さを風景から感じ取る様にと教えます。 理由は幅が変わると、かなり錯覚を起こしやすくなるので、実際の地面とタイヤの間隔をイメージする様にと教えます。 これがベストかは不明ですが、これで幅が違う滑走路でも問題なく着陸が出来るからです。
「又、脚のフットペダルまでの距離調整によっても変わりますよね?」 必ず、最後まで踏み込める長さで調節して下さいね。 近すぎると微調節が大変なんで、普通の時に、左右が同じ様になる程度で良いと思います。
「基本中の基本だと思いますが、よろしくお願いします。」 確かに基本ですが、そこまで考える事は無いですよ。 操縦がしやすければOKです。またそうで無いと駄目ですけど。 ペダルが踏めない、操縦桿が最後まで引けない、なんて言うのは論外ですけど。 「楽」に何でも出来る様に!ってのが答えでしょう。
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主観的な事しか書けませんが、参考になるかな?
少なくとも椅子の高さや目の高さを完璧にするのは間違いです。 毎回の違いを目で感じて、計器で確認。これを繰り返す。 でも、決して計器で飛行するんじゃ無くて、水平線が基本と思って下さい。 狂った計器は、残念ながら有りますし、多少の誤差は許容範囲。 基本は外を見て、計器で確認。
でも、目の位置で変わるほど完璧な数値を保って飛行するのは、根本から違うと思います。 その時にベストな姿勢を保ってやる。 これが一般的な操縦ですよ。 飛行時間が増えてくると、目の位置なんて大きな問題では無くなって来ますよ。
たまにPiperからBeechcraftとか急に乗り換えると風景が全く違って、一瞬戸惑います。 それでも、計器に頼らず、水平線が基本です。 計器は確認だけですよ。
この様な質問への回答は、教官によって違うので、注意はしてね。大事な所は、教官さんと確認して下さい。 言っている事は、誰でも同じど思いますが、感覚を文章にするのは難しいです。
計器だけで飛ぶのは、計器飛行の練習の時にやって下さいね。
- 13-2 NAME : アライグマ 2012/06/17 10:55:44
- おはようございます。
ご丁寧な説明、解説をありがとうございます。 今までのご回答で、何だか操縦に対する様々なイメージに対しての呪縛?らしき物から 少し(申し訳ありません、時間が掛かると思います)解き放たれた様な気がして 気が楽になりました。
教官からは“フライトを楽しみなさい!”とのアドバイスを都度頂いてはいたのですが、 フライト前のイメージトレーニングでは、どうしても数字とかが先ず思い浮かぶし 、実際のフライトでは余裕が無くなっていました・・・。 歳のせいでなく性格かも知れませんね。
今日の午後、天気が回復すれば場周経路での離着陸訓練を予定していますので 早速、色々な事を試してみます!
ありがとうございました。
- 13-3 NAME : 管理人 2012/06/17 13:42:20
- こんにちは、 主観的な世界でムニュムニュ感がありますけど、経験を積めば自然と分かる様になります。
「操縦に対する様々なイメージに対しての呪縛?」 これは有りますよ。 飛行機は殺傷能力が有るので、何でも気楽にとは言えませんけどね。 安全に関しては、この呪縛の感じを残しておいて良いと思います。 操縦に関しては逆に邪魔になったりします。 気楽にと言うよりも臨機応変が本当の所かな。
“フライトを楽しみなさい!” これは私もよく言いますね。でも心の中では「どうやって?」と矛盾した気分になっています。 経験の少ない人に楽しめと言ってもねぇ、、、、と葛藤が有ります。 体から余分な力を抜いて、リラックス。 それで、常に状況を分る様に努力するが答えかと思ってます。 が、言うのは簡単。 飛行機の中で実行するのが凄く難しいしね。
それで、伝えてるのが、、、、 1.操縦桿は生タマゴ。 トリムはガンガン使おう。 2.計器はアバウトで。 (実際にも10度や100フィートの許容範囲が有る。) 3.お尻でボールを感じて。たまに、太ももを叩いて、足の力を抜く。 4.両肩を上下させて、体をリラックス。 5.息も忘れないでね。 暗記しやすい様にと番号を付けておきましたので、チャンスが有れば覚えといて下さい。 (と書きつつ、上記も思いつきですけどね。)
「どうしても数字とかが先ず思い浮かぶ」 気持ちは分ります。 これは教える方も悩む所。 数字を使わないと、説明が出来ない。 でも数字を言うと、目が計器に行ってしまう・・・・と。 Airspeedと高度はPitchを見ていると大体、分る様になります。 後はトリムを多用して。 Headingは計器を最初に見て、その方向に何が有るか?と目標物を見つける。 そこから、計器は参考程度に見て!と言うのですが、ここからは気合いですね。
「場周経路での離着陸訓練を予定」 離陸直後は、回りを見てるとHeadingは大体守れますよ。 お尻で傾きを感じれば、ボールの流れは見なくても分ります。 速度は、ピッチを固定してやれば安定します。 手の力を抜いてトリムを使うと楽だよ。 水平線とピッチを見てから、速度計で確認。それで適切な角度を見つける様にすると楽です。 CrosswindやDownwindは延長線上に何が有るのかと目標物を見つけるとHeadingが楽です。 下降は、教官の指示に従えば、上記の方法で楽に出来るでしょう。
Short Finalでは Airspeedは何で調節しますか? センターラインの守り方のコツは? 視線の方向はNoseじゃなくて操縦桿の延長線上だよ) Glide Slope(高度)を調節しますか? Short Finalで飛行機が向かっている場所って分る? (PAPIとかじゃ無くて、Flight Pathが滑走路の何処と交差しますか?)
Approachが上手く行けば着陸自体は楽ですよ。
全部、教官さんが言った事と思いますが、読むとまた違うと思います。 飛行機の中で言われるのと、モニターで読むのとは違うかなと。 まあ、参考にね。
「天候が回復すれば」 もしかして日本ですか?単語が英語じゃ無くて、日本語だし。 阪神−ロッテの試合をテレビで見てると天候が良さそうですけど。
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