VOR Tracking, and Wind Correction 
      
      Trackingの方法と横風修正(Wind Correction)
        自分で決めたか、指定されたコースを飛行する事が有るのですが、どうやってVORのコースを守るのでしょうか? また横風があると、航空機は風下に流されますが、どの様に対処すべきでしょうか?
      一度、コース設定をすると、後は針の動きを見て微調整をしていきます。InboundでもOutboundでも、正しく設定されていれば、動きは同じです。ただVORは近いと敏感になりますので、その時は調節が微量になります。 遠いと鈍感になります。
      その前に、VOR設定の確認
      
        - モースル信号などで、VORを確認しましたか?
 
        - Track Inbound, 局に向かって飛ぶ時はTO-FROMは「TO」になっていますか?
 
        - Track Outboundで局から離れる場合は、FROM表示になってますか? 
            意地悪い試験官や教官なら、故意に逆の方向にVORを設定してから手渡しますかも!? 
        - TOやFROMが逆でしたら、すぐさまTO、FROMを変えて下さい。それはVORを正しいコースに設定すると言う事です。
 
      
      コースに乗って、TO−FROMが正しければ
        さて一旦、コースに乗ってTO-FROMの確認が出来れば、針の動きに合わせて、微調整となります。そして何らかの横風があるので、その分の横風に対しての修正を行いましょう。 ここからはTO-FROMやOBSが正しく設定されていると想定します。
      
        - Trackingを始めると通常は何度かのエラーが出ています。 
            そのエラーは角度で表示され、CDI Needleの動きで修正方向が分かります。
            注意は角度が分かるだけで、距離は分かりません。(VORは角度を計測する物です)
         
        - Indicatorの表面にはCDI Needl(針)用のドットが有るのですが、一粒が2度のコース外れがあると言う意味です。
 
        - 最初には微調整で、とりあえずコースに戻る必要があります。 
          InterceptからTrackingを始めていると、旋回中の半径の為、どうしてもコースから外れます。これは通常の事です。
          もちろん、Headingを守り忘れて、コースが狂う時があります。
   
          (コースのずれは、Heading制御の不備、横風、旋回する時のタイミングで起こってしまいます。 
        - TrackingとIntercept中、正しく設定していれば誤差は2〜4度ぐらいでしょう。
 
        - 針がずれた方向に旋回します。 その時の角度は5度から10度とかで十分です。
 
        - コースに近い時や局に近い時は、角度を通常よりも小さく修正します。
 
        - 修正する為のHeadingの求め方はInterceptと同じですが、近いので角度は小さくて十分です。
          間違えても針が中に来るまで旋回を続けないように。 コースを変えて待つのが基本です。 
        - もし、針が右に行っていれば、OBSより右の方角へ機首を少し向けてやります。 左なら左へです。5度とか10度で十分です。
 
        - 注意する事は、このHeadingで合流する事を考えます。 角度を大きくしていくと、コースを飛び越えて反対の方へ行ってしまいます。
 
        - 通常はこれで、針は真ん中に戻って来ますが、横風が強いともう少し修正角度が必要です。
 
        - これで 一度コース(指定Radial)まで戻って来て下さい。
 
      
      何をするにしても、一度コースに戻ってからです。
      
        - 理由が横風以外でしたら、HeadingをOBSと同じにして、風に流されて見ていただいて風の方向を見つけてください。
 
        - 針が振れた方向が風上です。 それが分かれば、同じ様にコースに戻ってください。
 
        - 横風が原因でしたら、次へ。 他の理由でコースが狂ったら、取り合えずコースに戻ってから、横風を考えましょう。
 
      
      横風対策
      
        - コースに戻っても、風で風下に流されてしまいます。(右上の図)
 
        - その為、風の吹いてくる方向に5度ぐらい機首を風の来る方向にして下さい。(横風が強いと分かっている場合は10〜20度でもOKです。)
 
        - もし、それでも針が離れて行く様でしたら、修正角度をもう少し大きくしてください。
 
        - 逆に、針が反対に動く時は、修正角度が強い言う事です。 修正角度を緩めてください。
 
        - それを繰り返して、正しい修正角度を見つけて下さい。
 
        - 機首が風上を向いていても、針が真ん中に来て、それで針が動かなければ修正角度が正しと言うことです。その方向で飛行を続けて下さい。
 
        - それが Wind Correction Angleと言います。
 
      
      Inboundなら (VOR Stationを通過する際)
      
        - VOR局に近づくようにInboundで飛行する際、局に近くなるとCDIの針の動きが敏感になります。
 
        - VORはあくまでも角度を測るだけで、距離は分かっていません。
 
        - その為、VOR局に近づいてきた時は、VORの動きが敏感になります。(1マイル以内とか)
 
        - 近くなると修正角度は小さくして下さい。 別にCDIを無視して、前に決めたWind Correction Angleでも飛行してもOKです。
          Headingさえ守って居いれば、局を通過してから、徐々に戻って来ますので、無理に修正する必要は無いし、しない方が良いです。 
        - 局を通過するとTO-FROMが変わります。(機種によては一時的に「OFF」と表示されます)
 
        - 通過中は、もちろんCDIも大きく動きますのですか、修正よりも機首を守って下さい。基本的にはCDIを守るのは至難の技です
 
      
      Outboundなら
      
        - VORから離れるので、VORの感度は悪くなっていきます。
 
        - またVORは角度を測っているだけなので、CDIが小さな動きでも。大きくコースが外れて居ます。
 
        - 感度が悪くなるのを理解して頂ければ良いと思います。
              
              本当は感度が悪いと言うより同じ角度でも、局からの距離が離れると距離に換算した時の誤差が大きくなります。 
        - VORの使用可能距離は40マイルです。(実際はもっと遠くでも受信は出来ます)
 
        - ですので、40マイルぐらい離れたら次のVORに合わせて飛行して下さい。
 
      
      
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- 計器飛行向け。 ILSやLocalizer等について。 IFR用の施設。Privateの方は参考に。