Dewpoint(露点)とMoisture(湿気)
眼に見える蒸気(水滴)をVisible Moisture 身近な例として
冷たいジュースを置いておくと、グラスの回りに水滴が付きます。 これはグラスの回りの気温が冷えたジュースで冷やされて、気温が露点、Dewpointを下回り、
その部分だけ水蒸気が目に見える形に変わります。 その水分が露としてグラスに付いて見えます。 もしこの現象がグラス等の回りでなく、上空の大気で発生すると、水蒸気が空中に浮遊する水滴に変わります。その水滴は「雲」などとしてみる事が出来ます。 またその雲が量が増えていって、厚みが4000フィートぐらいになると雨や雪が降ると言われています。
中の氷水が、グラスの回りの気温を下げます。 気温は大気のDewpoint(露点)以下になったので、回りの水蒸気が露(Dew)となって、現れます。 眼に見える状態なのでVisibile Moistureの一つです。 この写真では、露(Dew)が見易い様に、ちょっとお水を飲みました。
冷凍庫を開けた時に白い煙が見えるのは、冷たい空気が一斉に飛び出して、回りの気温を一気に下げます。 その時に大気の気温が露点まで下がるので、空気中の水蒸気が液体に変わろうとします。その際に水滴が物に付着する前に水滴に変化するので、白い煙が見えます。(ドライアイスも似た状態です。) そして、 その水滴も直ぐに消えてしまうのは冷凍庫外の気温が高く、 水滴が数秒でまた蒸発して透明になるからです。
Frost 霜
また、Visible Moistureが付着する部分が、0度C以下の場合(Below Freezing Point)、でDewpointが0度C(Freezing)以下なら霜(Frost)として現れます。 また気温が数度あっても、その他の部分は0度以下の場合も有りますので、気温だけで決まるわけではありません。 それから水滴(Drops of Moisture)が付いて凍るわけではありません。 その場合は霜でなく、氷(Ice)になります。 霜(Frost)は昇華(Sublimation)と言う現象で、気体が固体に直接になる現象です。
自動車に霜(Frost)が降りると言う事は、飛行機にも同じ事が起こります。 この様な霜を付けたまま離陸しようとすると、表面がザラザラしている分、気流が剥離しやすく、空気が乱されます。 空気抵抗(Drag)も増えますし、「即」失速とは言いませんが翼の効率が悪くなって揚力(Lift)の発生も悪くなります。
あるテストでは、やや荒め紙やすり(Sand Paper)程度の霜や着氷が翼の全縁(Leading Edge)と上部に付いただけで、揚力が30%低下、そして空気抵抗が40%も増加すると言う実験結果があります。
飛行機に霜が降りて居る時は必ず霜を取り除いてから離陸してください。 もし水で流すのであれば、その水が凍って、操縦系統などに影響が無いか確認して下さい。暖かい空気を吹き付けて溶かしてもらうとか、暖めたタオルで拭くなどして離陸してください。 見た目はそんなに影響は無さそうですが、空気の乱れは半端でないらしく、凄く危険だそうです。 私は霜を付けて離陸した事が無いので詳しくは書けませんけど。