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Airmass Stability 大気の安定性

Lapse Rate 気温の低減率、高度と気温の変化率

これは高度の変化による大気温度の変化を表しています。 通常の大気では、1000フィートで2度C気温が下がります。  
この状態では、Lapse Rateは「2度C/1000フィート」となります。 またLapse Rateは大気の安定性(Stability)を表す単位です。
数値が大きくなると不安定で、少なくなったりマイナス(高度が上っても気温が上る状態)では安定していると言います

不安定な大気とは「地面が暖かく、上空が涼しい状態」です。 この様な状態では、気温差が大きく対流がおきやすくなります。 この様な状態では、上空と地面の温度差が大きく、Lapse Rateが大きくなります。 (5度C/1000 feetとか。) 逆に安定してくると、地面と上空の温度差が少なくなり、
1度C以下/1000feetなど小さくなります。 またTemperature Inversionなど上空が暖かくなると、Lapse Rateも逆転して、大気が凄く安定します。

また、「Lapse Rateは2度C/1000フィートじゃないの?」とよく言われますが、Lapse Rateは上で説明した様に、高度変化による気温の差を表した単位の一種です。 2度Cは標準大気の場合だけで、実際では大きく変化します。 雷が鳴るような場合ですとLapse Rateが5度以上の時もありますし、逆転層の様にマイナスに成る場合もあります。

Unstableな場合、何フィートでCumulusが発生するかを計算する時は、
大気のLapse Rateを5.4度C/1,000 feet、 Dewpointを1度C/1,000 feetと考えます。
標準大気では 「2度C/1000フィート」 です。

標高1350フィート 気温が8度C。 標準的なLapse Rateであれば、Freezing Levelは何フィートになる?
8度C / 2度/1,000 feet (標準Lapse Rate) = 4,000 feet
4000 + 1350 = 5,350 feet


参考資料に

過去の掲示板より

さてLapse Rateは日本語で気温の「低減率」と言いまして、高度が上る毎に何度づつ気温が変化するかと言う単位です。これはAirmass(大気)のStability(安定度)を数値にしたものです。 大気は毎日、どこでもコロコロと変わっています。 同じ場所でも高度が変わるとLapse Rateもコロコロと変わります。気温や気圧、湿度と同じです。ですからー2度Cは標準と言う意味で、実際は何度の変化になるかは場所と時間によって変わってきます。不安定ならドンドンとLapse Rate低減率は下がります。−4度とかね。


天気や航空機のPerformanceを語る時に、皆が考える大気の状態が共通で無いと会話が成立しません。 夏場と冬場じゃ大気が違うでしょ。 そんなんで、共通の大気を、、、と言う事で Standard Atmasphereってのが設定されました。 Sea Levelで29.92 inHgと15度Cって奴です。それでは高度変化による気温の変化も設定されました。それが「Standard lapse rate ( -2° / 1,000 feet ) 」です。 まあー2度C/1000ftなら大気は安定でも不安定でも無い状態と考えても良いでしょう。


カルフォルニアで訓練された方は、もう気が付いたと思うのですが、大気が凄く安定している地域です。ですから上空に行っても気温は大して下がりません。 標準的には0度Cから〜−1度C/Feetが標準じゃ無いでしょうか。 たまに、大気が安定しすぎて、Haze(もや)が発生する時が多いのですが、この時は逆に気温が上に行くと温度が上るというTemperature Inversion(逆転層)ってのが生まれる場合が多いです。 これは極度の安定した状態で、上空からだと下にモヤモヤした物が層に見えます。多くはTemp. Inversionです。+1度C/1000フィート上昇とか。

また日本のお天気コーナーで、「上空に寒気が入り込んで、大気が不安定になります。」って良く聞くでしょ。 これは地面と上空の温度差が大きくなって、上昇気流が発生しやすい状態と言う事です。 この状態だと−3度C〜−4度C/1000Ftになってる場合も有るでしょう。Thunderstormとかが気になる大気状態ですね。 

 

過去の掲示板より 2

Adiabatic coolingというのは、断熱冷却のことで、空気粒子が上昇するとき、周囲の間に熱交換がなければ、 膨張されて、内部エネルギーが減少し気温が下がるというもの。 

密閉した大気の気圧を上げたり下げたりすると、気温が下がるでしょ。スプレーを使うと、缶が冷たくなるでしょ? これは内部の高圧ガスが使われて、気圧が下がって、温度も下がってるんです。 その逆の見本は、空気入れかな。 自転車のタイヤに空気を入れる時は、空気ポンプを上下させるでしょ。 その時にポンプ内で高圧な空気が生まれて、暑くなるんです。 Adiabaticその事の大気バージョンです。高度が上ると気圧が下がるでしょ。その気圧変化による温度差の事なんです。

何に使われるかと言うと、天気予報や気象学の研究でしょう。 このLapse Rateの違いで、色々な事が予測可能になるらしいです。

ついでに調べた事を書くと、Dry Adiabatic Lapse Rateは−9.8度C/1000ft。Moistなら−5度に変わります。 Dryは湿度が100%以下の状態で、Moistは湿度100%もしくは気温とDewpointが同じ。湿度100%なら気温がすこしでも下がると気化している水蒸気が、液体に変化します。(Condense) その為、Adoobatic Coolingの温度も変わり、また、色々な気象現象が起こり、またそれを元に天気予報が出来るそうです。私は今知ったので、詳しい事は分りませんので、聞かないでね。 でもこのDry と Moistの違いを考えれば、何と無く想像は出来そうですけど。

 

 

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