Hypoxia and Supplemental Oxygen 酸欠と供給酸素 (FARとお勧め高度)
酸欠、Hypoxiaは操縦士や乗客だけに危険を与えるのでは無く、他の航空機、管制官、地上に居る者など多くの者に迷惑を与えるので
ある一定の高度以上では法律でSupplemental Oxygenの使用を義務付けています。 FAR 91での酸素使用義務は
FAR 91.211 Supplemental Oxygen
- Cabin Pressure Altitude が 12,500 feet 〜 14,000 feet MSL なら 操縦士などは30分以上飛行する間は必要。 例、40分なら最低で10分間。
- Cabin Pressure Altitude が 14,000 feet 〜なら 操縦士などは使用が義務付けられます。
- Cabin Pressure Altitude が 15,000 feet 〜なら 全ての乗員や乗客に使用が義務付けられます。
この場合の「操縦士など」は 「Required Minimum Flight Crew」と呼ばれる者で、その航空機を飛行するに当たって最低必要な操縦士と言う意味です。小型機なら、殆どの場合は一人です。 大型機で副操縦士が義務付けられている場合は二人とか3人以上になります。
また、Hoodなどを使って計器飛行の練習をする時はSaftey PilotもRequired Crewとして義務付けられます。
以上は法律で決められている分ですが、実際はもう少し低い高度で使う事が勧められています。 正直、私の経験で寝不足の時なら8,000フィート以上で酸欠の状態を感じた時があります。その後は頭痛で気持ちが悪かったです。 一般的に薦められているのは、
- パイロットは昼間で10,000フィート以上、夜間で5,000フィート以上です。
- Passenger 乗客は10,000フィートです。
夜間は回りが暗く、頭や目が多くの酸素を使います。また暗い為、視野が狭くなっても気が付きません。それに時間的にも一日の疲労が出てくる時間でも有るので、操縦士は低い高度でも薦められています。C-172クラスでは酸素を積むこと自体が稀ですけどね。でもそれぐらい夜間飛行は注意が必要と言う事です。確かに暗闇ではライトは良く見えますけど、空気の量の低下は確実に影響を及ぼします。 またBonanzaクラスや双発機では、酸素を積んでいる場合も多いので、夜間は安全で有ると思っても、使う事が皆の為です。
ここでは書きませんが航空機の機内の大気圧を上げるPressurazed Aircraftはも少し、規定がありますが、ここでは省きます。 FAR 91.211(B)