PREVENTIVE MAINTENANCE (軽微な保守?)
Preventive MaintenanceとはPilotが出来る、簡単な保守的作業を言います。 航空機や飛行機の整備は整備士の資格を持っている者しか行えません。アメリカでは整備士の事を「A and P」 や 「IA」等と言います。 彼らでしか修理(Repare)、修繕(Alteration)や点検(Inpsection)は出来ません。 しかし全ての項目までは規制されずに、凄く簡単な事は”Preventive Maintenace(軽微な保守)”として整備士でなくてもパイロットが行う事が出来ます。もちろん、何でもできる訳では無くて、航空法で出来る事が決まっています。 これは整備の部類に入るので、FAR Part 43 (別名 14 CFR part 43)で定められています。
CFRについて、(別にこんな事は知る事も無いと思うのですが、Private Writtenでも数問ですがCFRで表記されてるので簡単に説明します。)
アメリカの航空法の事をFAR, Federal Aviation Regulationsと言いますが、 アメリカの”国の法律”全体をCFR, Code of Feredarl Regulationsと言います。CFRは「米国の連邦規則集」と訳せるかな。アメリカの行政規則や法律を分野別(Title)に分けて、大きな体系化した物とでも言いましょうか。大学の頃は図書館で何列にもなったCFRを見ましたが、今はOn-Lineでも見れるようになっています。物理的な本は、年に一度は新しくなって発行されています。ネットの方はもう少し早やそうで、変更があれば平日には変更されているみたいです。それと、Federalなんですが、アメリカは州が集まった連邦政府なので、英語で「Federal」と言います。日本語で「共和国」かな。 (もう専門外なんで、細かい事はこれ以上は、、、、自信が有りません。すいません。)
CFRの中でも第14番目のTitle 14は"Aeronatutics and Space"と言って、航空や宇宙に関する法律です。 例ですが、このPreventive Maintenaceや他の整備はPart 43.7に誰が行っても良いか?、と書かれています。
ですから、整備を行える者を指定している法律は"FAR part 43.7"もしくは"14 CFR part 43.7"となります。
また操縦士が知っておくべき事は、Part 1、61、71、91が最も重要になって来ます。
例としてですが、71はAirspace(空域)に付いてで、FAR part 71や14 CFR 71と呼びます。 他にも重要なのは有りますが、それはその時にでも。この段階ではそこまで大事ではありません。
個人的にはCFRの略語は知らなくても良いと思うのですが、Privateでも数問ですが聞いているのが有るので書いときました。
何が出来るか、、、、
30項目ぐらいパイロットがPreventive Maintenaceとして行える項目があります。タイヤの交換やLanding Lightの交換、ブレーキ等油圧系統のオイルの補充が出来ます。
右の写真はコクピットの足元の写真です。手前に有るのがラダー・ペダルです。最近の飛行機ではペダルの後ろにブレーキのポンプ部分が有ります。このポンプの部分にブレーキオイルを入れる所もあります。この部分や油圧系統にオイルを追加するのはPreventive Maintenaceとして認められています。
小型飛行機で油圧系統(Hydraulic System)が使われているのは、ブレーキでしょう。少し大きくなると、Retractable Landing GearやConstant-Speed Propellerにも使われていますが、C-152/172クラスでは使われていません。
詳しくは FAR Part 43 の Appendix A (3)に出ています。ここにAppendex Aと全部ではありませんが、ちょっとした日本語での説明も付けてあります。
誰が出来るか、、、
Private Pilot以上の資格を持つ所有者(Owner)や運行者(Operator)です。他人の飛行機ではPreventive Mintenanceは行えませんし、それにSoloに行っただけではStudent Pilotなので行う事は出来ません。教官がCommercial Pilotとして行う事は出来ますが、誰がOwnerかOperatorか?という問題も有るので、Preventive Maintenanceを行う事は、航空機を購入する事が無い限り、訓練生の皆様にはお勧めはしません。
また 旅客機など責任の重い物はPrezentive Maintenceとして行う事も無理です。(FAR 121,129や135で運行している航空機はPreventive Maintenaceは整備士の資格が必要です。 例えOwnerで有っても、自由に整備したり、改造する事は無理です。)
記録の残す、、、
Preventive Maintenaceを含めて整備を行った時は、必ず整備記録に誰が、何時、何をしたかと記録を残す必要があります。この整備記録を法律では Aircraft Maintenace Recordと言います。 実際のセスナクラスの飛行機では、Engine LogbookとAirframe Logbookと2冊がMaintence Recordとして使われています。細かい決まりは FAR 43.9 Content, form, and disposition of maintenance, preventive maintenance, rebuilding, and alteration recordsに出ています。
(1)Description 内容
(2)Date of Completion 終了日
(3) Name 下記の(4)に書かれている人以外の人が行った場合は、その人の名前 (43.3では整備士の監視下は認められていますが、Pilotの監視では認められていません。ですからPilotが監視しながらの他の人のPreventive Maintenanceは認められていません。整備士なら可能です。)
(4)Signature, Certificate Number, Kind of Certificate held by the person approving the work. 許可する人のサイン、証明書番号、証明書の種類(Private Pilotなど)
FAR 43 Preventive Maintenanceについて 抽出&解説 : 43.3 〜 43.9 ALL : Appendex A (C)内容・出来る事