Medical certificates: Requirement and duration
特例を除き、航空機を操縦する場合には航空機用の健康診断書、Medical Certificateという証明書が必要になります。 単にMedicalとも略されます。 このMedicalはFirst, Second, Third Classと三段階に分かれています。内容はFAR 63で明記されていて、FAAの指定するAviation Medical Examier AMEから検査を受けて、Medical Certificateも発行して頂けます。 First Classが一番厳しく、Privateや訓練で必要になるのは一番制限の緩いThird (3rd) Classになります。
FAR 61.23 Medical certificates: Requirement and duration.からです。
Requrienemnt: 必要なもの
航空機を操縦する場合、下記のMedical Certificateが必要になります
- First Class (1st.) : Airline Transport Pilotとして飛行する場合 (英語では"exercising the privileges of"となります。)
- Second Class (2nd) : Commercial Pilotとして飛行する場合
- Third Class (3rd) : Private, Recreational, or Student Pilot, Checkride, Safety Pilot (Privateで十分な飛行の場合のみ)、意外とFlight Instructor (if PIC or Required Crewmember、 お金を貰うわけですからCommercialに成ると思うんですが、教習に関してはThirdで十分とされています。)
Medical Certificateが必要で無い時もあります。
- Glider
- Balloon
- Flight Instructor (if NOT a PIC nor Required Crewmember) これも意外で、飛行教官は機長で無い時などRequired Crewmemberで無ければMedical 自体が不要となります。この場合は、訓練生が機長として操縦できる場合だけで、教官はObservorと言うか見ているだけの人となります。その為Studentではお客さんを乗せられないので教官にもMedicalが必要となります。またSafety PilotもRequired Crewmemberになるので、計器飛行やUnusual Attitude RecoveryなどHoodを被る訓練は出来ません。
- Examiner or Checkride on Simulator (シュミレター)
- Ground Instructor (地上のみ)
- Sport Pilot (アメリカの有効な自動車の運転免許書を持っていて、Medical Certificateの発行を拒否された事が無い事)
Duration: 有効期限
有効期限は飛行する際の状況と健康診断を受けた時の年齢で決まります。
この場合の「状況」はその飛行で必要な免許の種類(exercising the privileges of)を指します。
Class |
検査を受けた時の年齢 |
その飛行に必要な免許の種類 |
有効期限
|
First Class |
Age Under 40(39才まで) |
ATP Airline Transport Pilot |
12ヵ月後のその月の最終日 |
Age 40 or Over(40歳以上) |
ATP Airline Transport Pilot |
6ヵ月後のその月の最終日 |
年齢に関係なく |
Commercial Pilot |
12ヵ月後のその月の最終日 |
Age Under 40(39才まで) |
Private Pilotなど(上記を参考に) |
60ヵ月後のその月の最終日 |
Age 40 or Over(40歳以上) |
Private Pilotなど(上記を参考に) |
24ヵ月後のその月の最終日 |
Second Class |
年齢に関係なく |
Commercial Pilot |
12ヵ月後のその月の最終日 |
Age Under 40(39才まで) |
Private Pilotなど(上記を参考に) |
60ヵ月後のその月の最終日 |
Age 40 or Over(40歳以上) |
Private Pilotなど(上記を参考に) |
24ヵ月後のその月の最終日 |
Third Class |
Age Under 40(39才まで) |
Private Pilotなど(上記を参考に) |
60ヵ月後のその月の最終日 |
Age 40 or Over(40歳以上) |
Private Pilotなど(上記を参考に) |
24ヵ月後のその月の最終日 |
この有効期限は2008年7月24日から変更になりました。変更になった部分は期間が延長され、上記の表では赤文字にしておきました。ちょっと前まで、6/36ヶ月でした。 この法律はよく変わるので注意しておいて下さい。知らない間に変わっていました。 しかも私の時は39歳以下の特例なんてありで皆が24ヶ月でしたので、私はこの特例を生かせずに人生が終わります。
「検査を受けた日」が基準になるので、39歳でMedicalを取れば44歳まで3rdとして使えますが、検査日での年齢が40歳なら、3rdクラスとしては42歳までしか使えませんのでご注意を。 もう一度書きますが、「検査を受けた日の年齢」が基準です!
またこの法律は私は全く知らず、翻訳の確認の為にOn-LineでFAAのサイトからMedicalの確認をすると60ヶ月に延長になっていました。余りにも急な話で、私の2008年度版のFAR/AIMの本では以前の期間が書かれています。
http://www.aopa.org/flightplanning/articles/2008/080723medical.html : リンク切れの際にテキストを残しました。
http://www.eaa.org/news/2008/2008-07-24_medicals.asp : リンク切れの際にテキストを残しました。
日本と違い、上記のAOPAとEAAは単なる団体では無く、私らのGeneral Aviationの為に色々と貢献しています。セミナーを開いたり、本を発行したり、また専門家の相談窓口が有ったり、問題が有れば弁護士を経検してくれたりと。それに政治的にも力の強い団体で、法律や行政まで力を発揮しています。色々な要因はありますが、彼らのお陰でアメリカは飛行がしやすいと言っても過言ではありません。興味があれば入会しても値打ちは有ると思います。 使わないなら、入会しても意味はありませんが私は使ってます。 英語ですがフォーラムが良いよ。