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航空機エンジンのIgnition Systemを簡単に説明すると、、、

Ignition Systemはエンジンの点火システムの事で、ガソリンの混合気をタイミングよく燃やす為に電気的に火花を作るシステムです。細かく書くときりが無いのでPrivate Pilotレベルで説明してみたいと思います。

飛行機や自動車のピストン・エンジンではガソリンと空気の混合気(Mixture)を圧縮して、燃焼させた時の力で動力を得ます。エンジン内部では、圧縮されたガソリンの混合気のタイミングを測って点火プラグ(Spark Plug)で火花を散して、強力な膨張を起させます。 その膨張がピストンを力強く押す事によって馬力が生まれます。

Ignition Systemは点火プラグに火花を散す(発生)させるシステムを言います。 これも電気を使ったシステムですが、航空機の通常の電気系統(ライト、無線など)とは全く別の、独立した物です。これは電気系統に故障があってもエンジンに影響が無い様にする為です。

Ignitionの電気はMagnetoと呼ばれる所で瞬時に高圧の電気を作ります。右の写真がCessna 152のMagnetoです。(クリックで拡大) これはエンジンに直接取り付けられており、その力で電気を作ります。

Maganetoの中には強力なバネ(Spring)が入っています。エンジンの馬力でそのバネを伸ばし、伸びた所でバネが元に戻ります。その時は凄い力で、高圧の電気が発生します。その高圧電流がエンジンに取り付けられたプラグに送られます。

 

航空機のエンジンはDual Ignition System(二重点火系統)と言われて、各シリンダーに2本のプラグが付いています。ちょっと見難いですが、上下にプラグが2本付いているのが分かると思います。(クリックで拡大

上下のプラグは、別々のMagnetoから供給されています。これはエンジンの性能(Engine Performance)を良くする目的が有ります。二ヶ所で点火する事により、より多くの混合気が効率よく燃焼します。 なお、シリンダー内での熱や圧力は場所によって全く違うので スパークプラグが複数合っても、シリンダー内の圧力が一定になりません。

万が一の為でもあります。 Magneto内部に問題が生じても、もう片方の方から安定した電気が供給されてひつぉつのMagnetoの不良でもエンジンが動く様になっています。ただその際は燃焼効率が落ちるので、回転や出力が若干下がります。


Grounding
Ignition Systemを話す時にGround、Groundingと言う言葉があります。 これはMagnetoで発生させられた電気をスパーク・プラグに送るのでは無く、そのまま機体に流してしまう事を言います。そうなるとプラグが点火しないので、エンジンが停止してしまいます。日本語では「アースさせる」と訳しても良いでしょう。

また離陸前に、Magnetoを片方ずつ、GroundingさせてMagnetoとプラグの状態を確認する事が出来ます。プラグにはすすと言うか炭素のゴミが溜まる場合があります。 Foulingとも言いますが、それれを確認する事も出来ます。

通常ではBothで飛行を行います。 Startは自動車のエンジンの様に、エンジンをスターターを使ってエンジンを回転させて、エンジンの始動を行います。 またR (Right) と L (Left)が有るのはエンジン(Magnetoとプラグ)の点検をする為にあります。 もしR(Right)に合わせると、LeftのMagnetoがGroundingさせて、Leftが点火しなくなって Rightだけでエンジンが回転します。 逆のL(Left)を選ぶと逆の事が起こります。 OFFに合わせると両方ともがGroundingされて、エンジンが停止してしまいます。

Ignition Switchで片方を選択すると必ず回転数が落ちます。これは点火プラグが一つになるので効率が落ちる為です。もし回転数が落ちなければGroundingか何かに問題があると言う事です。 また点火プラグにゴミが溜まっている場合でしたら一つ以上のシリンダーが機能しなくなるので、大きな振動が起こります。(この時は混合気の比率を薄くして、ゴミを焼き飛ばします。) 初めての時驚くでしょうけど、比較的頻繁に有る事なので、余り気にする事はありません。掃除はしてくださいね。(経験の有る事は、MixtureがRich過ぎる可能性が高いと思ってくださいね。)

Groundingに問題が有った場合は、OFFにしても、どちらかが「ON」になった状態です。 すると何らかの理由でプロペラが回転すると、無人でもエンジンが始動してしまう場合があります。 Preflightの時に、何の気なしプロペラを回すと、急にエンジンが回転して大怪我したり、首がプロペラで切られたりします。その為にもエンジンを停止する時は、少しでもエンジン内にガソリンを残さない様にする為にもMixture Controlでガソリン供給を絶って停止します。Ignition Swithcでも停止は出来ますが、ガソリンが残りやすいので、その方法ではエンジンを停止しません。そしてGroudingの問題は安全の為にも直ぐに修理工場で直してもらって下さいね。本当に危険ですから。 

また、前回のフライトで問題が無くても、何らかの理由でGroundingに問題が発生する場合があります。Preflightの時にプロペラを触る時は最大の注意を払って下さい。「カチッ」と言う時にMagnetoがプラグに電気を送っているので、本当に注意してくださいね。

また問題が有ったままにして飛行すると、離陸前の点検が出来なく成るだけでなく、何らかの理由でエンジンを停止したいと時にエンジン切る時が出来なくなる可能性もあります。(Mixtureに問題が有った場合や、緊急着陸の時) また、Magnetoでは強力な磁石も使っているので、無線機に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。

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