FAR 91.123 Compliance with ATC clearances and instructions

ATC Clearance（管制承認）とは、「〜をしても良よ、許可をするよ。。。でも従えよ」と言う意味です。英語では"Authorization to Proceed"です。Towerのある空港では、離陸、着陸、タクシー、そして通過がClearnaceとして無線で伝えられます。　他ではSpecial VFRやClass-B、そして計器飛行等があります。

Uncontrolled Airspace、非管制空域では関係ありません。が、もし出されれば常識の範囲で指示に従う方が良いでしょう。チャートのClass E以上のControlled Airspaceで有効になります。

航空法、FARから見ると
ATC（管制官）から Clearance (承認)やInstruction（指示）を受けた場合は、緊急事態やTraffic Alert and Collision Avoidance System Resolutionからの警告が無い限 り、必ず従う必要があります。FAR 91.123(a)(b)

「Traffic Alert and Collision Avoidance System Resolution」これは比較的新しいシステムで近くに航空機が飛行していれば操縦士に警告を与えてくれます。私が飛行機から足を洗う頃に出てきたシステムなので詳しくは書けませんが、主にTCASが主流かと思います。　この装置が警告を出した時は、衝突回避を優先させる事が認められています。（管制官より確実な時も有ると思うので、従う事を勧めます。管制官は忙しいですからね）そして、安全が確認されればなるべく早くATC管制官に伝えてください。　これは法律でも決まっていますが、管制官はTCASの情報は持っていませんので何をしているのか知らない場合もあります。

　これの装置はトランスポンダーの信号の強弱などで検知したりするタイプがあります。　他にも有るかも知れませんが、私にはTCASが良く知られているのでは無いでしょうか？　一番良いのはパイロットの眼である事も覚えておいて下さいね。

もし、何らの理由（EmergencyやTCASなど）でATCのClearanceやInstructionを守れない場合は、ATCに速やかに報告しなくては行けません。　この逸脱する事を「Deviation」と言います。（ATC,管制官は全ての航空機が指示に従って飛行していると想定しているので、無理な場合は可能な限り伝えた方が迷惑も掛かりませんし、貴方の命をも守ります。

もし、緊急事態でＡＴＣから優先権（Priority)を得た場合は、４８時間以内に詳しく明記した報告書（Detail Report）を提出しなくては行けません。
　　 ・ATCの請求が有った場合。If requested by the Chief of ATC Facility
　　 ・航空法を逸脱（破る）事が無くてもです。 Even if NO Rule has been violated.

当たり前の事ですが、他の航空機に出されたATC ClearanceやInstructionに従っては行けません。　よくある勘違いが、「前方にいる飛行機に付いて行く」と言われた時です。前方の飛行機に許可がでても、それは前の飛行機に対してで、貴方に対してではありませんので注意して下さい。