アメリカの免許から日本の資格に書換える為のログブック記載法
アメリカの免許から日本のライセンスを収得するには注意事項が多数、有るみたいです。 特にログブックの記載には落とし穴が多いみたいです。
私の時代は日本の免許はアメリカの免許を見せれば後は、手数料を払うぐらいで直ぐに手続きが済みました。 しかも筆記試験もありません。今は航空法とかの試験が有るそうです。 このでは最近、FAAのPrivate Certificateから日本の資格を取られた、ゴゴティさんが実態体験された事を紹介します。 なお、日本の役所は対応した人によって変わるそうです。 (アメリカでは役人が法律を判断する事は稀です。) ここからはゴゴティさんの原稿です。
FAAからJCABへのライセンスの書換えについて、 ゴゴティさん作
FAAの自家用を持っていれば、確実にJCABの自家用に書換えできるとは限りません
- 「海外のライセンスから日本の自家用に書換えできる」との文面が、雑誌やインターネットでよく見受けられます。
しかし、肝心な部分が抜けています。「JCABの自家用取得に必要な条件を満たしている場合」に限り、書換えが可能なのです。
例えば、自家用取得に必要な飛行時間が、日本と違う国もあるでしょう。
その国では条件を満たしているので、当然自家用ライセンスを取得できますが、日本では条件を満たしていないので、書換えができません。
(これはアメリカも同じで、日本の免許=即FAAの免許とは言えません。 でも手続きは簡単です。)
- 日本での書換えを前提に訓練を行う場合、JCABの自家用に必要な条件を知っておく必要があります。
- 日本の業者を通している場合や、JCABに熟知している日本人教官がいれば、問題ないと思います。(確実とは言えませんけど)
- ただ、個人で直接現地のスクールに行く場合は、注意してください。
例えば、アメリカの現地のフライトスクールは、当然FAAのライセンスONLYを取ることを目的としていますよね。
日本のライセンス事情は考慮されていないのが当然です。
この場合、自分で航空法を読むなり、航空局に問い合わせて調べなければなりません。
- (CFI Japanでは直接現地で免許を取るのは否定していません。 ただ注意だけはして置いて下さいね!)
- 日本の方は日本のログブックを使って下さい。
これは簡単な事ですから、これぐらいは行って下さい。 アメリカのLogbookを使いたい方で両方に記入する人も居ます。
書換えできない例
回転翼の単独飛行の規定について 補足
Syuさんより 2014/07/21 01:18:17 修正2014/08/12
当サイトの掲示板で、Syuさんより教えて頂きました。 Private試験準備にはSolo X-Cを5時間で!
FAAの3時間じゃ日本では不足だそうです。
(JCABや他国の法律は各自で確認して下さいね。私はアメリカONLYです)
「FAAではSolo X-Cは3時間ですが、JCABの単独野外飛行は5時間です。現地のインストラクターに説明しないと当たり前のごとくFAAの規定で訓練されますので、回転翼の訓練生は知っておくべきかな、と思いました。」
早速アメリカの航空法を見ますと確かに3時間と書いてあります。日本の事は私も知りませんし、当然アメリカ人の教官が知らなくても普通ですから、自主的に5時間が必要と言ってくださいね。
2時間が勿体無い!と思われる方も居るでしょう。 でも単独でのクロスカントリーは意外な所で予想外の事が起こりやすく、それが貴重な経験・勉強になります。 航空機の操縦は離着陸だけでは有ません。思わぬ事が起こった時の対処できる能力も必要となります。 そんな時の為に「単独での経験」が必要と思います。 教官や他のパイロットが居ると頼っちゃうし、人間は知らぬ間に他人にも頼りますしね。これはSRMの一部で良い事なのですが、経験を積むって事でマイナスになります。
Privateや自家用を取ると機長として、自己判断で素人を乗せられるのですよ。 その時に考えもしない小さい事が起こっても対処できますか?Solo Cross Countryはお金が許すなら、ドンドンと行く事を進めます。実技の試験で試されないと思うでしょうけど、試験官はあなたの判断・処理能力を見てるものですよ。
経験ってのは数値化できないので、それに近い飛行時間が重要視されるんだなと思っています。まあ、私らの時代は単独飛行が20時間義務付けられてましたので、それでも短い物ですよ。
Syuさんの修正の書き込みが、ありましたので、最新のFARの切り抜き (Aug 2014)
FAR 61.109 Aeronautical experience.
(c) For a helicopter rating. …(中略)…
…(中略)…
(4) 10 hours of solo flight time in a helicopter, consisting of at least-
ヘリコプターで10時間の単独飛行を行い、その内に−
(i) 3 hours cross-country time; 3時間のX-Cタイム (日本は5時間!)
(ii) One solo cross country flight of 100 nautical miles total distance, with landings at three points, and one segment of the flight being a straight-line distance of more than 25 nautical miles between the takeoff and landing locations; and
合計が100マイルで、3ヶ所で着陸を行い、一本の辺は直線で25マイル以上の事。
(iii) Three takeoffs and three landings to a full stop (with each landing involving a flight in the traffic pattern) at an airport with an operating control tower.
管制塔のある空港(Towered Airport)で、(毎回トラフィック・パターンを周回して、)3回の離陸と完全停止の着陸を行う。
余談:
私の場合、15年以上Medicalを取っていませんし、Flight Reviewも受けていません。その為に、機長になる事は不可能ですし、なる気もありません。しかし、機長が別に居る航空機なら、操縦をする事は出来ませんが、教える事は出来ます。 ただ、Medicalも何も無いので、Required Flight Crewには慣れませんので、Saftey Pilotには成れませんので、模擬計器飛行はできません。 Simulated Instrument Trainingもできません。
この問題点:本当に事故が起こった場合です。 NTSBやFAAは「誰が機長だったか? 責任があったか?を調査します。」 ですから、私が乗り込んで居て、事故に遭遇すると、場合によっては無資格で飛行してたと判断される場合があります。 その為、私の様な中途半端な教官は注意が必要なんです。 確実に、また明確にしておく事が必要なんです。しかし、これには明確な物が無いので、悩む所でもあります。例え後部座席ででもです。
ゴゴティさんの推薦:
ログブックは鉛筆書きを推奨します。
ペン書きですと、修正をするのが非常に大変です。JCABでは、修正液の使用は認められず、傍線を引いて訂正印を押します。
特に時間の計算ミスをしますと、それ以降のログも訂正することになり、訂正印だらけになります。
FAAでは鉛筆書きでも、試験を受ける際に指摘を受けることはまずありません。
(FAR 61では Loggedと言う書き方はしてますが、Logged in INKとは明記されていません。まあ微妙な所ですけど)
JCABでは「黒か青のペンで」という規定がありますが、書換えの際はログブックそのものではなく、コピーを提出するだけです。
従って、帰国後に書換えを終えた段階で、ペン書きすることを推奨します。
でも教官さんにはインクでサインをして頂きましょうね。
直接航空局に直接申請に行くことをオススメします。
大阪航空局、東京航空局にお住まいが近ければ(遠くてもぜひ!)直接航空局に申請に直接行くことをオススメします。最大のメリットは、不備があった場合、その場でアドバイスを受けられるからです。郵送ですと送り返されるまでに相当時間がかかります。
航空局の方もお忙しいので、行く前には必ず電話で「行く日時の確認」をして下さいね。
(
これは社会人としては常識かな? 人間性が必要となる可能性の高い航空業界。これぐらいは当然!?)
もし、知らずに帰国してしまいインストラクターが行方不明になった場合での事例:
教官にサインを貰えようが貰えまいが、飛行をしたのは紛れもない事実です。
飛行したことはウソ偽りが無いので、その飛行をした証明(サイン)を他の誰かにして貰えれば良いのです。
さて、誰にしてもらうか。友達はもちろん、その辺のInstructorじゃダメですよ。 (私は問題外!)
この場合、その証明をできる最高責任者、つまりSchoolのHead Masterです。学校に居なければ、次はChief Instructorですね。
要するに、校長先生のサインだとしても、J飛行したのは紛れもない事実なのですから、「虚偽」ではありませんよね。
そのような考えだからだそうです。
ある方はHead Masterのサインでクリアしましたが、もしご心配であれば、航空局にお問い合わせ下さい。
(どうしても絶対と言うのは有りませんが、救済措置が有る場合もあります。担当者で微妙に変わるので諦めないで下さい。)
後日、掲示板で教えて頂いた追加など。
- 間違えて書いた場合は二本線で消して訂正印か教官のサインが必要。
- アメリカでは一緒にしてしまいますが、他の飛行場に着陸した時は一行づつ分けて書く事。
- 一行づつ教官のサインが必要。
- 飛行内容で「Stall」だけでなく「Stall Recovery」まで細かく書く事。
- アメリカでは必要はありませんが、ソロで飛んだ時でも教官のサインが必要。
- クロスカントリーで他の飛行場に行って何回かタッチアンドゴー訓練とかした場合、その時間は野外飛行の時間に入れられない。
- 試験に受かった時もログブックに試験官にサインしてもらう事。
- 免許を取った後で教官と飛んだ場合は、アメリカでは機長時間と同乗教育時間のどちらにでも付けれる事が可能です。
ややこしい事に、アメリカでは教官はObserverとしても認められるので、教官が機長になら無い場合も有ります。
(訓練生がPrivate以上を持っていて、合法的に飛行できるなら、教官が機長に成る必要もありません。厳密にはそのフライトに対して、だれが責任を持っているか?で機長が決まります。アメリカでは事故でも無い限り、深くは追求しませんし、同じにしても問題は有りません。)
日本の場合はどちらかにして限定して、機長時間+同乗教育時間=合計時間になる必要があります。
注意とお願い:正直な所、最近の日本の事は知りません。 ゴゴティさんは苦労されましたが、何度も行った訳ではありません。最新の事は毎日、コロコロと変わります。ここに書かれた事は100%とは言えません。皆さんからの最新の情報が必要です。 何か新しい情報が入ればぜひ、ここで貴方の経験を後輩の為に共有させてください。メールでも掲示板での書き込みでもして頂ければここで紹介させて頂きます。ご協力を是非、お願いします。