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Right of Way 優先権 (FAR 91.113 FAR 91.115)

Right of Way とは優先権の事です。 ある空間に、二つの乗り物が同時に出現した場合、どちらに優先権が有るか? どっちが待機して、どちらが先に行くべきかと言う決まりです。 これらは喧嘩をし無いように、法律でも定められています。 航空機の場合はFARの91.113(上空)と115(水上の場合)で定められています。 この単語は航空だけでなく、自動車の世界でも使われています。日本語と同じく、便利な単語でも有り日常会話でも使われています。

基本は次の様な感じで優先権があります。

  1. 緊急機・遭難機は何事に置いても優先権があります。
  2. Head-on 正面衝突の可能性が有る場合は、両方ともが右側に避けること
  3. Category、種類の違う航空機の場合。 気球 (Balloon) → グライダー → 飛行船 → 飛行機・ヘリコプター
  4. Towing or Refueling 他の物を引っ張っている航空機や空中給油している航空機は、他のエンジンを搭載している航空機よりも優先権があります。
  5. 同じCategoryの場合は、右側に居る方が優先権が有る。 (Head-Onを除く)
  6. 着陸中は、高度が低い方に優先権があります。
  7. 91.115 水上の場合も似て居ます。環境が違うので一部、違いもあります。

 

より適切に説明する為に、英語で書かれた航空法(FAR)も記載しました。 意味が分からなければ別に無視してもOKです。 最初は内容を理解するのが重要ですから、意味が理解できるまでは英語の部分を無視してください。 (でも最終的には英語も見てね。出来れば飛行試験前には簡単な英語で説明できるように)

 

 

(a) Inapplicability.

これらのFARが適用される場合: (別に、このInapplicabilityは覚えなくても良いよ)
91.113は水上以外での優先権を定義しています。 飛行中を指します。 またNon-Towerの空港内でも適用されます。
91.115は水上の場合を想定しています。 Seaplaneやフロート付きのヘリコプターなんかが考えられます。 違いは有りますが、91.113と似ています。

(b) General.

When weather conditions permit, regardless of whether an operation is conducted under instrument flight rules or visual flight rules, vigilance shall be maintained by each person operating an aircraft so as to see and avoid other aircraft. When a rule of this section gives another aircraft the right-of-way, the pilot shall give way to that aircraft and may not pass over, under, or ahead of it unless well clear.

天候が良ければIFR機でも、VFR機でも  See and Avoid (回りを良く見渡して、衝突を回避)する義務が有ります。 もし相手の航空機に優先権があれば、速やかに相手の航空機から離れる義務があります。

注意点を3つ:
1. 飛行機の操縦をされていれば分ると思いますが、飛行中は相手が大型機であっても、見つける事は困難です。 ですから相手も貴方を見つけるのは困難です。Right-of-Wayが有る場合でも、相手は見えていないと想定して回避する方が賢明です。いや、避けなさい! 空中衝突での致死率は凄く高いです。

2. ちょっと信じ難いですが、大型機や旅客機に優先権、Right-of-Wayが有るとは何処にも書いていません。 Class-D以上なら管制官の指示(ATC Instruction)で回避させられるでしょうけど、Class-Eで管制官と交信せずにVFRで飛行していると、厳密にはCessna-150かBoeing-747のどちらに優先権が有るのかは疑問です。 と言って、旅客機に回避させるのは大きな疑問です。 大きさの割りに窓も小さく、小型機を見つけるのも困難です。 運良く、見つけてもらっても、高速で飛行している為に、回避操作が信じられないほど遅くなります。 

ですからRight-of-Wayが有るからと言って、大型機に対して回避しない、、、なんて馬鹿な考えは出さない様に! 避けてもWake Turbulence(後方乱気流)に入ってしまうと、その乱気流で操縦不能になったり空中分解します。ですから、Right-of-Wayなんか無視して、回避してくださいね。

3 IFRで. 計器飛行をしている場合は管制官の指示によって飛行しています。ですから、回りの飛行機との安全が守られていると思いがちですが、実際は違います。このFARにも有る様に、VFR機が飛行して居るような空域では、相手にRight-of-Wayが有る時は、IFR機にも回避義務があります。 

また管制官はレーダーを持って居るという保障も無いし、VFR機を見ている保障もありません。(VFR機をレーダースクリーンから消す機能も有ります。)
覚えていただきたいのは、、、管制官はIFR機に対しては他のIFR機からの管制間隔を保障しているだけで、VFR機の事は対象外です。

 

(c) In distress.  遭難機

災害時や緊急の航空機は全ての航空機に対して優先権を持ちます。( An aircraft in distress has the right-of-way over all other air traffic.)

(d) Converging.  一点に集中。 飛行コースが交わる場合

When aircraft of the same category are converging at approximately the same altitude (except head-on, or nearly so),
ほぼ同じ高度で、接近する時には、、、、 (Head-on 正面衝突か、それに近い場合を除く)

the aircraft to the other's right has the right-of-way.
右側に居る航空機に優先権が有ります。 (Navigation Lightで言えば、右席の緑色が見える方が優先。赤色が見えれば回避する必要が有ります。)

If the aircraft are of different categories - 違ったカテゴリーの時

  1. A balloon has the right-of-way over any other category of aircraft;
  2. A glider has the right-of-way over an airship, powered parachute, weight-shift-control aircraft, airplane, or rotorcraft.
  3. An airship has the right-of-way over a powered parachute, weight-shift-control aircraft, airplane, or rotorcraft.
  4. However, an aircraft towing or refueling other aircraft has the right-of-way over all other engine-driven aircraft.

同じ種類(Category)の航空機が出会った時は、右側に優先権がありますが、種類が違う時は特性が劣る方に優先権が有ります。 

上記を簡単に整列してみると、、、、 
緊急機・遭難機 → 気球 (Balloon) → グライダー → Towing or Refueling → 飛行船 → 飛行機・ヘリコプター

緊急事態に陥った航空機に最大の優先権が有ります。 人命は大事ですからね。 In distress, emergency
Balloon 気球。 まあ上下のコントロールしか有りませんので。
Glider 有る程度のコントロールは有りますが、飛行機やヘリコプターの様な自由度は有りません
Towing or Refueling 物体をひっぱてる物や空中給油している物は、エンジンが付いている航空機よりも優先権があります。
     (以外ですが、グライダーは空中給油中の飛行機よりも優先権があります。)
Airship 飛行船は飛行機やヘリコプターよりも優先権があります。
Airplane/Rotercraft 飛行機やヘリには優先権が余りありません。これにエンジン付きパラシュートの様な航空機も含まれてます。

例として
 自動車の場合で考えると: 道幅が同じで特別な標識も無く、そして信号機の無い交差点に2台の自動車が同時に来た場合、どちらに優先でしょうか?
        
        アメリカの道路や飛行機の場合は、右側に居る方に優先権があります。
        しかし、規模が違う自動車(Category)の場合は、自由度が少ない者が優先となります。

(e) Approaching head-on.  真正面からの接近
When aircraft are approaching each other head-on, or nearly so, each pilot of each aircraft shall alter course to the right.

真正面や正面衝突しそうなコースの場合はお互いに右に旋回して回避してください。
航空機の速度は、速いです。 正面衝突のコースに居ると、気づいた時には手遅れが大半です。 気が付けば、直ぐに右側に旋回して回避してください。

(f) Overtaking.  追い越し

Each aircraft that is being overtaken has the right-of-way and each pilot of an overtaking aircraft shall alter course to the right to pass well clear.

追い越される方に優先権があります。 
       基本的に操縦中は後ろは見れませんし、見れない航空機が多いです。 抜く方は前方が見えるので回避は簡単です。

追い越す時は右から追い越して下さい。日本で車を追い越すときと同じ感じです。
       追い越されると分った時は、左にコースを変えた方が良いですよね。間違えても右側には行かない様に。

(g) Landing.   着陸
   Aircraft, while on final approach to land or while landing, have the right-of-way over other aircraft in flight or operating on the surface,
着陸時はFinal approach course上や着陸しようとしている機体に優先権があります。 これは飛行中や地上の航空機に対してです。 離陸しようとする場合もFinalに航空機が居る場合は待つ必要があります。

   except that they shall not take advantage of this rule to force an aircraft off the runway surface which has already landed and is attempting to make way for an aircraft on final approach.
優先権が有ると言って、強引に割り込んだり、着陸した航空機を追い出そうとするのは事は禁止ですよ。

    When two or more aircraft are approaching an airport for the purpose of landing, the aircraft at the lower altitude has the right-of-way,
※but it shall not take advantage of this rule to cut in front of another which is on final approach to land or to overtake that aircraft.

2機以上着陸しようとしている場合は、低い高度の機体に優先権があります。 そしてこのルールも強引に使う事も禁止されてます。

FARには書いてありますが、それも状況に応じ判断する必要があります。 例えば、あなたが着陸しようとしFinal approach coruse にいるとします。前方に低い高度で着陸しようとしている機体がいました。そこで、あなたが前方の機体より低く飛んだり、前の機体を追い越したり割り込んだりして優先権を持とうとしても、それは認められません。 その状況に応じ、安全な判断が必要です。自己中心的な飛行は避けるべきですし、認められてません。

FAR 91.115 Right-of-Way Rules: Water Operation

基本的には同じ事を書いています。 水の上では航空機もボートも同じ扱いです。 ただ違いは追い抜きの時には右側の指定はありません。 そして衝突の可能性があれば、環境や相手の制限を考えて回避行動をする様にと、航空法でも定められています。

Head-onやConvergingはほぼ同じです。 Head-onでは両方ともが右に回避。 Convergingの際は種類に関わらず、右側に優先があります。

 

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