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Propeller (プロペラの航空力学)

Propellerはご存知ですよね。飛行機のエンジンの前でクルクルと回っている物で、日本語でもプロペラ。 多くはアルニミュウム合金で出来ていて、プロペラはエンジンで強引に回されています。 毎分2500回転ぐらいで回ってます。

さて、そのプロペラも翼と同じAirfoilで出来ています。言い方を変えると翼とプロペラは同じ原理で動いています。ただ向きと発生源が違うだけで揚力と推力を作っています。翼は空気の中を進む事によって、上方に揚力、Liftを作っています。 プロペラはエンジンで回転させて、翼と同じ様に力を作り出しています。ただ方向が違って、前方に推力、Thrustとして力が作り出されています。

左の図はプロペラとエンジンの関係をちょっと難しく書いた物です。 (理解がしやすいように実際よりも、大き目に書いてます。) 多くの訓練機、Cessna 152や172、PA-28のFixed-Pitch、固定式を想定しています。

1番の線: 白い部分がプロペラで、基本的には翼(Wing)と同じ様な断面図です。そこに風が起きて、前に引っ張る様に力を作り出しています。このプロペラのChord Lineが1番の線になります。

2番の線: まず、離陸前の停止している状態を想像してください。 プロペラの中心線は1番です。プロペラはエンジンによって回転させられ、横から見ると2番の方向へ向かって回転しています。もちろんAngle of Attackがあるので、それなりの推力が出ています。(Angle of Attck、迎角は1番と2番の線が作る角度です。)スロットルを全開にして回転数を上げると、かなり強い力、Trustが発生して、飛行機が前に進み出します。

飛行機が停止して居る時は、プロペラの動きが真下に向かうので、もっとも迎角、Angle of Attackが大きくなります。

3番の線: 飛行機が前に移動しだすと、プロペラ全体も飛行機と同じ様に前方へ(図の右側へ)移動します。 この場合は3番の線に沿って全体が移動します。プロペラは真下では無くて、ちょっと前の方向へ移動します。すると迎角、Angle of Attackは1番と3番が作る角度なので、ちょっと小さくなります。

4番の線: 高速で飛ぶと、飛行機全体が早く動くので、4番の方向へ移動する様になります。1番と4番が作る角度がAngle of Attackとなり、かなり角度は小さくなります。「高速では空気に対するプロペラの角度が小さくなる。」と覚えておいて下さい。(C-152などに搭載されているFixed-Pitchの場合です。)


パッと考えると、止まって居る時はAngle of Attackが一番大きくて、Thrustが最も大きくなると思いませんか? でも実際はちょっと違います。Angle of Attackが大きすぎて、空気抵抗(Drag)が一番大きくて。回転速度が遅くなって、逆にThrustが最も強くなるとは限らないのです。例えばですが、Cessna 152を停めてFull Throttleにすると2500回転(RPM)前後でしょう。それでも上昇中は飛行機の速度も速くなって、プロペラの抵抗が減るので回転も速くなって行きます、場合によっては2700回転と制限ギリギリまで回転が速くなります。逆に高速の4番だと空気抵抗は一番小さく回転も速いのですが、それに比例してAngle of Attackも小さくなりThrustが最も大きくなるとは限りません。で

C-152の様にFixed-Pitchの場合は固定なので、飛行速度によってRPM(回転数)が変化します。RPMが変化すると言う事は、プロペラの空気抵抗が変わっていると言う事なので、Angle of Attckも速度によって変わってしまいます。最適な角度であっても飛行機自体の速度が変わると、それから角度が変わってしまいます。(この角度は大気に対してですよ。) その為、プロペラは最適な角度(速度)で飛行できる可能が低くなります。

もっともプロペラの効率が良くなるのは、設計者が決める事なんで、私しらには速度を推測する事は出来ません。 ただ言える事は、設計者が何処に重点を置くかで効率の良い速度、プロペラの角度が決まります。 短距離離陸が重要なら、2番から3番の間でプロペラの効率が良くなる様にします。ただこの場合だと、速度が速くなると、最も効率の良いAngle of Atttackより小さい角度で飛行する事に成るので、高速での性能が犠牲になります。逆に高速で最も効率を良くしようとすると、プロペラの角度が大きくなります。 そうなると低速では角度が強すぎて、低速ではプロペラの回転数が上がらず、離陸性能が悪くなります。設計者は飛行機の用途等を考えて、もっとも理想的な角度で設計します。

Fixed-Pitchの場合
High Pitch Angle of Attackが大きい(迎角) 空気抵抗が大きい 回転数が下がる 高速向き エンジンの負担が大きい
Low Pitch Angle of Attackが小さい Dragが小さい RPMが上がる 低速向き エンジン負担は少なめ

Thrustの量はこれだけでは分かりません。エンジン出力、回転速度、角度(Angle of Attack)、大気の状態、Airspeedの関係で決まります。

Fixed-Pitch Propellerは効率良く設計されていますが、全ての速度に対して効率の良い状態とは言えないので、角度が変えられるタイプのプロペラが開発されました。現在ではContastant-Speed Propellerと言うのが、性能の良いComplex Airplaneに使われています。 今では操作が簡単なFixed-PitchとこのConstant-Speed Propellerが主流となっています。

次はConstant-Speed Propellerに付いて書いてみたいと思います。 どうぞこちらへ

 


私は遭遇した事が無いのですが、以前はGround Adjustable Pitch Propellerという物が存在したらしく、操縦士が離陸前に角度を決めて設定まで出来きたそうです。角度を小さくして離陸性能が良い様にするか、大きくして巡航性能を重視するかと選べたそうです。ただこれは、決めるとエンジンを止めるまで変えられ無いそうで、エンジンを停止するまで設置角度は一定でだそうです。地上でエンジンを止めて調節するしか無かったそうです。 ある意味Fixed−Pitch Propellerと同じです。

 

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