Scanning other Aircraft 他の航空機を探す 空中衝突防止法
空中衝突なんて起してしまうと、殆どが死亡事故となってしまいます。 Mid-Air Collisionとか言いまして、死を意味しています。 エンジンの故障や他の事故での生存率は高いのですが、殆どのケースで空中衝突は死を意味します。
空中衝突は、飛行中に貴方の周辺を効率的に見るしか有りません。 多くの訓練生の方は計器ばかり見てしまう傾向がありますが、有る意味自殺行為です。あなたの命の為にも70%以上は外を見ておく方がパイロットの使命です。 (まあ経験を積めば簡単に分るんですが、外を見る方が操縦は簡単に成るんですけどね。)
眼の制限。 多くの人の目は、180度ぐらいは見えます。しかし、ハッキリと見えて意識が集中できて、また貴方の脳が感知出来るのは10度もありません。せいぜい5度ぐらいです。
左右に眼を動かすだけじゃ、上の様に視線の上下左右の少しだけしか、見ている事になりません。それに、距離が違うと眼の焦点が合うのに、また数秒必要となります。 計器ばかり見て、ちょっと外を見ても焦点が合わないので見えない場合もあります。 上の場合で、飛行機が居ても、眼の中には入って来ています。しかし、脳が感知するとは限らないのです。 脳が意識できるのは視線の付近だけと思ってください。
FAAのお勧めは、空間を10度ごとに分けて、各部分(Sector)を1秒から数秒見る様に薦めています。 各部分(Sector)を上下でも、ジグザグでも良いので、部分ごとに見て行きます。 そうする事によって、広範囲をより確実に見れます。 また範囲を狭める事によって、眼の焦点の調節時間も短縮できます。視線の幅はせいぜい5度ぐらいですから、10度の範囲をしっかり見ることで、より確実に見える事が出来ます。
夜間飛行 Night Flying
真っ暗の中では、人間の眼は昼間と違う機能で物を見る事になります。
詳しくはこちらで、、、、>>
暗闇では人間の視線に当たる部分(Cone)では物が、見えない時が多いのです。 その代わり昼間では余り機能し無い周りの部分、Rodが良く見える様になります。 Rodの特徴は暗くても物が見える様になりますが、視線の周りしか見えません。そして、色の感覚も失います。
夜間飛行をする時は、視線を見たい所から外して見る、Offcenter Viewingって言う方法が有効です。特に色が見えないような暗がりでは、有効な方法です。
衝突コースに有る航空機 Traffic on Collision Course
飛行機を操縦している時に、貴方のコースを横切る飛行機に遭遇する事はアメリカでは頻繁に有ります。
横切るだけなら、別に問題は無いのですが、貴方と衝突するコースにある飛行機は問題です。
衝突する飛行機は、窓から見ると「止まって」見えます。 図にしてみると・・・・・
衝突コースに有る航空機二機は、この様に両機の角度は一定になったままです。 速度の代役に距離の間隔を変えても2機の角度は同じです。 緑色や青色の角度は全て同じのままです。衝速度の代役に距離の間隔を変えても2機の角度は同じです。角度が同じなら、窓から見える方向は同じ場所のままです。 窓での左右前後の動きは距離では有りません、角度です。 まあ距離は大きさかな。
眼は動くものは結構簡単に察知できますが、止まって見える物は、見つけ出すのが困難なんです。
ですから、「止まって見える飛行機が無いか?」と注意してみる事が大切です。操縦中は、動いている飛行機でも見つけるのは簡単ではありません。
その中で止まった物を見つけるにはさらに大変です。
窓から右の方を見ると3機の飛行機が飛んでいました。しかも3機とも貴方の方向を向いています。
赤色は貴方から離れて行く様に、青色は貴方に近づくように、そして黒色は止まって見えます。
赤色機も貴方のコースに向っていますが、貴方が先にコースを通過します。
青色は貴方のコースに向っていますが、先にコースを通過して貴方は青色機の後ろを通過します。
黒色の機体は、このままだと、貴方同時にコースに到達する衝突コースにあります。
衝突コースにある機は、止まって見えます。 そして、段々と大きくなって行きます。
この様な時は凄く危険ですから、早急な対応が必要です。 |
空中衝突が多いのは、、、、、、、
沢山の航空機が集まってくる来る場所です。 空港付近が一番危険で、次はVORなどの航法施設。そしてAirwayやその合流地点です。空港付近で
離陸直後と着陸の為に集まって来る飛行機にはもっとも注意が必要です。 また飛行角度の違いが、相手を見づらくします。
45からDownwindに入ってくる飛行機と、離陸して500〜2,000フィートぐらいが特に怖いですね。
これは管制塔(Tower)が有っても無くても、同じです。 管制官が居ると見ていてくれると思って居ますが、見てくれているかどうかは彼らの仕事量次第ですし、全機が見えてるとは限りません。 彼らが確証してくれるのは、滑走路の上だけで、しかも操縦士を含めて誰も間違いを起こさないとの前提が有る場合だけです。管制官も人間で確実の保証なんて有りません。 Tower Airportで離陸前にFinalを「確認しろ!」と言うのは、そんな理由からです。
時間や天候は、、、、
意外と天候の良い、VFRの日で特にClearな時です。そして夜よりも昼間の方が可能性が高くなります。 Clear VFR Dayです。
天候が良いと、風景に飛行機が埋もれてしまう傾向があるのです。
そして夜ならライトが見やすいのですけど、昼間は意外と見えないのです。
Day
Good VFR WX
Near Airport