飛行前に安全に飛行できるか確認しなくてはなりません。 Self-asseement Checklistとは、操縦士自身が安全に飛行できるかとチェックリスト等で確認する方法です。 これにはPAVE Risk Evaluationの一部として行う事が出来ます。PAVEとは、Pilot, Aircraft, enViroment, External pressureの4項目の略で、離陸前にこの4項目に問題が無いかを自己判断する事を言います。SRMでは、このPilot部分を主に確認する事になります。
・Activity/Experience 最近になって十分な飛行時間があるか?
近日さかのぼっての飛行時間、夜間飛行、夜間着陸、計器飛行時間、横風着陸、アプローチ回数など
・Personal Limitations 法律やチャートでの表示では無く、自己の制限内か?
Instrument Approachでの最低高度、夜間でも飛行できるか、知らない空港でも大丈夫か、滑走路の長さ等
法律で定められている上限や限界は、かなりギリギリの状態です。 貴方の経験に応じて自身の制限を決めるのが普通です。
例として 私はSpecial VFRは危険ですから個人的には行ないませんし、反対をします。 これが私のPersonal Limitです。
貴方はSpecial VFRが合法だからと言って、そんな悪天候でも離陸や着陸が出来ますか?
法律では無い、安全を重視したより厳しい制限を設定するのがPersonal Limitです。Cross Windでも10ノットを超えると怖いでしょ。
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Fitness 体調
健康であるか? 栄養は十分? 睡眠時間は? 24時間以内にアルコールは摂取してないか?外部からの精神的圧力は?
アルコールは法律では8時間ですが、影響が完全に無くなるには24時間です。特にお酒の好きな人は自信過剰気味で必ず「大丈夫」と言います。しかしFAAも馬鹿じゃ有りません。アルコールの影響も実際の飛行で調べています。そして「どんなに強い」と言っても操縦に影響するのは実証済みです。飲んでいる人は、ただ単に気が付かないだけです。上空では空気が薄くなるので影響が強くなります。操縦が出来ても物事の判断に影響が出るので注意が必要で気づきにくい物です。
特に日本人は誘惑の多く断りづらいでしょう。日本の文化や特性を考えると理解は出来ます。 でもプロになるにはお酒を断つぐらいの自己コントロールは必要です。 アメリカの場合、自動車の飲酒運転で有罪判決が出ると、飛行機の免許も失効する場合が多いので忘れずに。厳密にはMedical Certificateが厳しくなります。 特に日本人の学校ではアルコールのお誘いが多いので気を付けて下さい。なぜか酒飲みの学校Ownerが多いのです。(複数です!)アルコールは飛行機人生を無駄にさせる程、影響があるのに。日本人経営の学校ではオーナーさん、校長、教官がお酒を進めるケースが多く、飲酒運転も多いので疑問です。 アメリカは同乗者も罰せられるので注意ですよ。
自己分析
自分のフライトを的確に判断し、次に繋げる為です。 訓練だけでなく、遊びであっても長距離飛行の後に、どうすればもっと上手く操縦が出来たか等を考えます。 また自己分析を繰り返す事によって、自身の限界も見えてきます。 (限界は有って普通です。無理に隠す事も無い。 無理は避けて下さい。 そして、免許を取った後でも、訓練を続けれたり勉強をする事で、その限界を超える事も可能ですが、最初にそれに気づき、認める勇気が必要です。)
何が上手く行えたか?
どんな間違いを犯したか?
その飛行に関して疑問は無かったか?
もっと良い判断は出来なかったか?
自己の弱点はどの様にすれば解決できるか?
マニューバーだけじゃ無く、色々な事柄や疑問に思った事も検討するのが大事です。
以上のような事を、毎フライト後に考え、次に備えてください。的確に判断し、研究を重ねればその分、良いパイロットになれます。(ただ単に決められたManeuverが出来れば良いパイロットとは言えません。的確な判断が出来る者が求められます。)
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