Single-Pilot Resource Management (SRM)
Resource Management 資源、情報、援助(Resource)の管理と使用法(Management)
パイロットが安全に飛行する為に色々なResourceがあります。 (この場合はResourceとは情報・援助・資源と訳せるかな)
そのResourceにはInternal(内部的)とExternal(外部的)な物とがあります。
存在を知るだけでなく、使い方を理解するのが大事です。
Internal Resource
・ Pilot あなた自身、操縦士 (もっとも明白なResourceです。) その質を上げる方法もあります。
他の免許を収得する。 Commercial, IFR Rating, Sea Plane, Helicopter, Instructor
インターネット上の有益な情報を見る。航空法、最新のテクノロジー、事故調査報告など。(2チャンネルとかで無いよ。)
再トレーニングを受ける。免許を収得した後でも、たまに訓練を受けて、大事な事を忘れないようにする。 Refresher Training
本や雑誌を読んだり、講読する。 日本では少ないですが良いのもあります。米国ならもっと多くあるので読んで見ましょう。
・ Equipment 航空機に搭載されている装備、特にGPSやAutopilotなど
最新の装備(GPS等)や自動操縦装置は物凄く助けになります。
適切なトレーニング受けたり、勉強や研究を行うと物凄く有益に成ります。
でもそれに頼り過ぎると逆に危険で、安全なパイロット・飛行とは言えなくなります。
便利な装備ほど
『もし壊れたら、どうするか?』を忘れずに。
・ Passenger お客さん、乗客 (単に乗せるだけでなく、Resourceとして使って見ましょう。
他の航空機(Traffic)を見つるお手伝いや、あなたが気が付かなかった事を教えてもらったり。
その客が操縦を知っていれば、有益なResourceに成ります。でもどちらが何をしているかは明確にね。特に操縦。
ど素人でも、チャートや筆記用具を持って貰うだけでもかなりの協力者になりえます。
External Resource ATC(Tower, Approach, FSS), FBO, 他の飛行機など
・ ATC 飛行中にはもっとも多く情報を提供してくれると言っても過言ではないでしょう。
ATCにはRadar管制官とも言えるApproach や Departure Control、 広範囲に渡るCenterがあります。
RADARを整備しているので、私たちの目として、ナビゲーターとしても使えます。
そして何時もお世話になるTower。 そして忘れられないのがFSS、 Flight Service
StationやFlight Watch。
彼らは管制を行いませんが、気象情報など色々と有益な情報を提供してくれます。
航空法に関係なく、パイロットの負担を軽減する為にもATCは「External Resource」としてぜひ使うべきです。
ATCは英語が壁になるでしょうが、適切な訓練を受けていれば、そんなに難しくはありません。特に教官とクロスカントリーに行く時は色々なATCのApproachやCenterと交信して、慣れてください。最高のExternal Resourceになりますから。
英語に自信が無くても、教官と飛行する時は、「色々なATCと交信したい!」と自分からアピールしてください。
Flight Followingなんて最高のサービスですよ。 (何かは教官さんに聞いて下さい。)
最近ではASOS,AWOSも多く増えて、かなり有益な情報を与えてくれますので、チャンスが有れば聞いて見ましょう。
そして、単に聞くだけではなく、それを元に、どんな状態が有るかを常に予測しておきましょう。
訓練にもなるし、緊急時にはより確実に、より早く判断を下せます。
・ FBO (Fixed Base Operators) 空港に有る飛行機関係のお店です。レンタル屋、整備工場、ガソリン屋、訓練校などです。
どの飛行機でも、FBOが整備してくれます。彼らに航空機の状況を聞く事によって、より深く自分の航空機の事が分ります。また安全に飛行できるかを変わって、確認してくれます。 FBOはお店やさんでもあるので、サービスで色々な情報を提供してくれます。
また他の空港や、予定外の着陸をした時にも色々な情報も聞き出せます。 地元のパイロットでもあるでしょうから、チャート等に出ていない情報や貴方が知らない事もよく知っているかも知れません。External Resourceとして活用しましょう。飛行機好きですから、喜んで協力してくれるはずです。
日本人で英語が喋れない・・・・って尻込みする人が多いのも現実でしょう。 でも、地方に行くと珍しがって、サービス良くしてくれる人も居ますよ。
・ 他の航空機 Non-Tower空港で誰も居ない時など。
日本と違いアメリカのNon-Tower空港は本当に誰も居ない所が存在しています。もちろん誰が居なくても離着陸できるように訓練しますから誰も居なくても問題は無いでしょう。でも他のパイロットから状況を聞く事によって、思いもしない事を教えてくれるかも知れません。もしNon-Tower空港に着陸する事があれば、他の航空機やパイロットに問いかけてみましょう。少しでも多くの情報を事前に得る事によって、色々な問題を未然に防ぐ事が出来るかもしれません。 もちろん貴方も提供者になっても喜ばれますよ。
・ 例えば
クロスカントリー中に、予想外の雲の発生や、Visibilityの悪さに気が付いたとしましましょう。その時は
Flight Watch に 122.0MHzで交信し、最新の情報を手に入れる。
すると、このまま飛行が出来ないと気づきました。 そして
FSSに交信して、フライト プランの修正をし、近くのApproachやCenterの周波数を教えてもらう。
Approachと交信して、近くの空港までRadar Vectorでレーダー誘導してもらう。
Towerには"I am NOT familiar ..." と「よく知らない」とハッキリと伝えると余裕があれば、特別に注意もしてくれます。
着陸後は、予定外の空港なので、行き先が良く分らないので、空港の
Ground Control に Progressive Taxiをリクエストして、駐機場に誘導してもらう。
FBOに近くのレストランや宿泊施設を紹介してもらっても良い。
(整備工場があれば、飛行中に不具合があれば直してもらえる。)
ガソリン屋でタンクを満タンにして、次にはもっと余裕のある状態で離陸する。
以上のように、色々な人に助けを貰って、より安全に飛行する事をResource Managementと言います。 これだけの事を一人でやるのは大変です。それに余裕を持つ事も実際のフライトでは大事になって来ます。日頃から勉強をしておくとこの様な状態になっても適切に対応できます。英語が出来ても、知らなければ彼らの助けを得る事は難しくなります。
色々なResourceを有効に使う事によって、パイロットにかかる負担を軽減させる事が出来ます。色々と研究や勉強、経験を重ねる事によって、Resourceをより有効に使えるようになります。ATCも日頃のフライトから使う事によって、一段と上手く使えるようになります。その様な事を繰り返す事で、Resource Management が上手く行くようになります。
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