Airmass Stability 大気の安定性
垂直の動きに対する大気の抵抗力。。。ですが、理解できますか? Yesなら良いのですが、もしNoなら次を参考にして下さい。
液体や大気を下から熱すると、熱せられた部分は上昇します。多く見る例は鍋やビーカーでの暖められた水の動きでしょう。(下の絵) このグルグル回る事を対流と言います。英語ではConvectionです。
火でお鍋の水などを温めると、温かい水が上に行きます。Unstableな例です。
興味があれば。。。。 別にPrivateには必要はありません
熱せられた水は膨張して密度が低くなり、そのぶん軽くなります。すると水は上昇します。(大気なら上昇気流)
上昇するとその部分は水がなくなるので、水圧が下がります。(低気圧と同じ)
何も変化の無い所の方が水圧が高いので、回りから新しい水が入ってきます。 (低気圧に向かった流れ)
先ほどの上昇した水は水面付近で左右に広がります。(上昇気流の上限)
そして淵で、流れが下がり、底の方は水圧がちょっと上がります。(高気圧と同じ原理)
((ここまでは参考に書いただけです。 緑色の部分は分からなくても問題は無いでしょう。))
大気も同じで、下の方が熱せられると空気が上昇します。上空の空気が冷やされても同じ事が起こります。下の大気が上に比べてかなり暖かい状態になると対流(上昇気流)が起こりやすくなります。この状態は上空に冷たい空気が入り込む状態でも起こります。(テレビの天気予報で「上空に寒気が入り込んで、、、」と言う状況です。) 大気でも液体でも、下が暖かくて上が冷たいと、下の物が上がろうとします。 この様に上がろうとする力を対流と言い、乱気流や乱雲の元になります。
大気のStabilityはこの上昇気流(空気の上昇)に関して言います。
上昇気流が起こり難いか、起こらない大気をStable(安定)と言い、
逆に上昇気流がある大気や起こりやすい状態にあるのをUnstable(不安定)と言います。
この安定性(Stability)を表すのに Lapse Rateと言う物があります。 説明
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Stabel Air |
Unstable Air |
英語なら |
Stratiform Clouds and Fog
Continuous Precipitation
Smooth Air
Fair to Poor Visibility in Haze and Smoke |
Cumuliform Clouds
Showery Precipitation
Rough Air (Turbulence)
Good Visibility (except in blowing Obstruction, showers and duststorms) |
日本語で書くと |
層雲(層状になった広範囲に広がりやすい雲)、や霧
ジメジメと長く続く感じの雨や雪(降水)
スムーズな大気
霞や煙で視程は悪い。
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乱雲(上昇気流で発生する雲)
一時的に降る雨、時には強く(例:夕立や雷雨、にわか雨)
乱気流
視程は良い。(雲が流されたり、強い雨、埃が立つ場合は別)
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状況 |
上空に行っても気温が余り下がらない状況。
場合によっては、上空の方が暖かい場合もある。
上昇気流が起こらない状態です。
空気が動きにくいので、視程は悪くなり易いです。
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大気の下部が、通常以上に暖かい場合。
対流が起こりやすい、上昇気流が起こりやすい時。
上空に行くと、徐々に気温が下がるのは通常ですが、
その温度差が大きい場合が当てはまります。 |
起こり易い時 |
冷たい所に移動した時。
放射冷却
上空に暖かい気団が入る時
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地面が直射日光で熱くなる時
上空に冷たい冷機が流れ込んだ時
熱い場所に移動した時
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怖い現象 |
Fog (Low-Level Temperature Inversion)
霧の発生によって前が見えなくなって、
離着陸が行えない場合も。
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Thunderstorm(雷雲) 強烈な乱気流と 夕立などの豪雨。
CumulonimbusやTowering Cumulusに最も強い乱気流が有る。
大きくなったThunderstormがハリケーンや台風。 |
@ 太陽の日光が地面を暖める。 晴天の場合、日光は大気を通過するが通過するだけで直接暖める事は殆どありません。
A 暖められた地面は、地表の大気を暖かくしていく。
B上空の空気は直ぐには暖かくならないので、
C上空と地表付近では大きな温度差が生まれる。
Dその為、地表の空気が上に上がろうとするので、上昇気流が発生します。"Convective Current"
これが、代表的なUnstable 不安定な大気の状態です。 ここに湿気があると雲が発生します。その雲は乱雲 Cumulusと呼ばれ、規模が大きいと雷雨 Thunderstormに発達します。
一般的なのが、夕立です。昼間に地面が熱せられて、上昇気流が発生し、夕方に夕立として雷雲が発生します。
もっと規模が大きくなると台風やハリケーンになります。
その他の例です。左は上空に冷たい空気が入り込んで、地面との温度差が大きくなり上昇気流が起こりやすい。
右側は冷たい気団が、暖かい地面の上に移動して来た時を想定して。地面の熱が冷たい空気の下部を暖めて。
Stableでも問題はあります。
Unstableの特徴ばかりを書いてきましたが、安定したStableな大気でも問題はあります。最も危険なのが「霧」です。空気の動きが少ない為、湿気が多いと霧が発生しやすくなります。濃霧の場合は計器飛行でも離陸や着陸できない状態が続く場合も多くあります。
Temperature Inversion等発生して、大気が極度に安定すると、大気の動きが殆ど無くなり、一日中、Visibility(視程)が悪くなります。カルフォルニアは大気が安定しやすいのですが、季節によってはHazeやSmokeと言う状態が続く場合もあります。日によっては濃霧やLow Overcastがお昼頃まで続く場合があります。
また「Continuous Precipitation」で長時間の雨が降り続く可能性もあります。 その点、雷雲は危険ですが、長続きしない傾向があります。
天候は複雑です。大気の安定性だけじゃ無く、湿度も大きな要因だと覚えて置いてください。 後は太陽の動き、前線、ジェット気流の位置、気圧配置など色々と要因はあります。 極度のUnstabilityは雷雲、極度のStabilityはVisibilityの悪化が多いと覚えておいて下さい。
次はWritten Examの問題を参考にしての「Stablity」の説明です。