Federal Airway 航空路
What?
VORの間などを結んでいる航空機のルートで、Federal Airway (Victor Airway)と呼ばれている航空機の通路とも言える空域です。
またClass E Airspaceの大部分を占めるControlled Airspaceでもあります。
Airwayの目的は計器飛行(IFR)の為に作られているので、VFRで飛行するにはあまり大きな意味はありません。計器飛行する航空機が、使う道と考えて頂いても良いでしょう。 VFRではその空域がAirspace E Airspaceになる事が最も大きな意味で、他の空域に入らない以外は特別な決まりや資格・許可の必要は有りません。ただ注意して頂きたいのは計器飛行をしている航空機が飛行している可能性が高く、VORなどでAirwayが集中する所は他の航空機に注意する必要が特にあります。
またアメリカの大部分はAirwayでカバーされているので殆どの地域がClass E Airspaceとなります。(もしAirwayと言う存在が無ければ、Class-G, Uncontrolled Airspaceがもっと多くなったでしょう。) 下の図の様に、Airwayらしい地域は少なくなっています。かなり田舎に行かないと、中々見つかりません。 アメリカの多くの場所は、複数のAirwayが交じり合って凄く大きなClass E Airspaceを作っています。大きすぎて逆に境界線が分からないぐらいです。
Where?
AirwayはSectional Chart上で確認する事が出来ます。多くが青色の線で描かれています。 しかし、一部では赤色のAirwayもあります。見た事は無いのですが、緑色や黄色(Amber)も有るそうです。
色の違いは、元になっているNavigation Stationで決まります。 VORが元になっているものは青色、NDBが元になってるのが赤色です。
ここ30〜50年はアメリカ本土やハワイではVORが中心になってるので、青色のAirwayしか見た事が有りません。アラスカでは赤色のAirwayもまだあります。
もちろんこれらのAirwayは、計器飛行用のチャートにも記載されています。 Low Altitude En-route Chartと呼ばれている物です。
AirwayとIntersection
左の図はAirway V-248を示しています。右に有るVOR Stationの257度ラジアルがAirwayに指定されています。 (使用されているVOR StationからのMagnetic Courseが書かれています。) Airway名の下に箱で囲まれた32と書かれた数字は、Station間の距離を示しています。
また真ん中にある矢印が交わった部分をインターセクション(Intersection)と言います。
この場合は REDDE Intersectionと言います。 VFRでは大きな意味はありませんが、この空域を管制しているATCはこの場所を把握しているので、管制官と交信する時にはReporting Pointとしては使えます。これは計器飛行用の物ですが、Sectional Chartにも記載されています。Planningの時やFlight Planに使用が可能です。 IFRで飛行している飛行機が居る可能性が高くなります。またATCを聞いていると、この場所を基準に指示を出している場合が多いので知っておくとATCが楽になる場合が多いですよ・
How Big?
Airwayの大きさは中心線から左右に4マイルで、高さが1,200 feet AGLから18,000 feet MSL未満までです。 (未満ですから、17,999 feetまでと訳せます。)18,000 feet MSL は Class A Airspaceの始まりでもあります。
右側に図にしてみましたけど、素人なんで逆に分かり難いかな。。。。
AirwayのBase、下部の高度は1,200 feet AGLですが、場所によっては、高度が引き上げられ、最低高度もMSLで示されている場所もあります。 下記の様に青色の2重の破線で区切られている範囲です。
左の図ではAirwayは8,500 feet MSL以上からと示されています。
またその回りのClass Eは7,000 feet MSL以上です。左下のマゼンタ色で囲われている所は通常どうり700 feet AGL以上と成ります。
参考に:
またAirwayは指定Radialから4.5度以内と言う決まりもありまして、Stationからの距離が遠くなると、4マイル以上になる時もあります。 距離に直すと、51マイル以上になります。もしAirwayが両方のVORから100マイル以上離れている場合は、その部分だけ幅が広くなる事になります。一応、計器飛行でのVORの精度は4度以内と決められてますので、距離が長くなるとAirwayの幅も広くなります。 4マイルや4.5度は結構、大きいですがそれが法律です。
また、Airway上やVOR、NDBの近くでは、多くの飛行機が集まって来ます。 VFRではAirwayを飛ぶ義務は有りませんが、VOR間をつなぐのでルートにもなっており比較的多くの航空機が居ます。 その中で高度を変えるのは、他の航空機のコースと交わる可能性が高いので、高度を変える時には注意が必要です。
S-Turn
ATC(特にCenter)と交信して、Traffic Advisoryを受けるのも方法ですが、全ての航空機を分かって居る訳ではありません。 その為、Airwayだけでなく、特に航空機が多そうな場所では、左右に機首を変えて他の航空機が居ないかを探します。これをS-Turnと言います。 飛行機は、あまり回りが良く見えるとは言えません。 機首を左右に振る事によって、眼に見えない所(Blind Spot)などが確認しやすくなります。このテクニックは何時でも使えます。Towerと交信していても、小さな機首変更のS-turnは伝えなくても行えます。 S-Turnは是非、多用してくださいね。
VFR Weather Minimumについては、こちらへ
空域(Airspace)について。