霧と雲は同じもので、地上すれすれに出来たものを霧「Fog」と言います。FAAのテキストでは地上より50 feet以内(約16メートル)に発生した雲を霧と定義しています。
多くの場合は、湿った空気が冷やされDewpoint(露点)まで冷やされた時に発生しやすくなります。霧は出来方などによって名前が付けられます。また工業地帯など、ホコリの多い場所では、水滴の核になる物が多く、霧が発生しやすくなります。
霧が発生するには、核となる小さな粒が必要です。 大気中の水蒸気が凝結(液化)する際には、何かに取り付く様に発生します。 工業地帯では、ホコリが多くそれが霧や雲の核(Nunclei)となり、他の地域よりも霧が発生しやすくなります。 上空から見ていても、工業地帯や極度の人口密集地の回りは、ぼんやりとしています。
霧は薄い場合が多いのですが、地面から発生しているため空港付近での運用に影響します。 特に着陸では滑走路が見えなくなって、かなり危険です。 薄いので安全と勘違いしてしまう場合が有ります。計器飛行でも着陸が来ない場合も有り、雨雲よりも危険な場合が有ります。局地的な霧なら代替空港に行く事も出来ますが、広範囲に一気に霧が発生すると、何機もの飛行機が燃料切れになってしまう危険性もあります。
特に霧が発生しやすいのは気温と露点の差が少なくて、その差が縮小している場合に注意が必要です。この差を英語では"Temperature/Dewpoint Spread"と言います。雲と霧の違いは高さの違いですが、中身は両方とも同じです。風が15ノット以上と強い時に霧が発生する時は、舞い上げられて霧では無く、低高度の層雲(Low-Level Stratus Cloud)となる場合が多いです。 (Radiation Fogなら強い風が有ると消えてしまいますので、全ての霧に共通するとは限りません。)
霧(Fog)は、Visibility視程が5/8マイル(1キロ)以下を言います。 それ以上はMist、もや(BR)と区別されます。(6/8マイル〜5マイル)