Advection Fog 移流霧
暖かくて湿った空気が、冷たい場所に移動した時に発生する霧。 この「移動」は「風」の事を言います。 一般的に言われるのが、暖かい海上には海の湿った空気が、風によって冷たい地上(地面)に移動された時に起こります。 海上では海水が蒸発して湿った空気が多く存在しています。そして浜風などで、その湿った海の空気が冷たい地面上に入り込んで、地面が湿った空気を冷やします。 その時の温度がDewpointまで下がってしまうと霧が発生する場合があります。
「湿った暖かい空気」 が 「風によって」 「冷たい所」まで運ばれた時に発生するのがAdvection Fog 移流霧です。 特に海岸線など、温度差が大きくて湿気の多い場所で発生します。 (Coastal Line) 風が無い時は、この霧は出来ませんが、15ノットまでの風でこの霧が発生すると言われています。15ノット以上では霧が吹き上げられて、低高度の層雲(Low Stratus Cloud)になりやすくなります。
アメリカ西海岸の様に、海水が寒流で冷やされている場所で多く発生しやすくなります。また地面でも雪で冷やされている場所で発生する時もあります。 右の図はサテライトの写真にCoastal Fogと呼ばれる、Advection Fogをイメージしてみました。 西海岸沖にはアラスカからの冷たい寒流が流れており、暖かくて湿った空気が流れ込むと、この範囲に広くAdvection Fog 移流霧が発生します。地元の人々やTV局ではCoastal Fogと言っています。
Advection FogもRadiation Fogも似ています。空から見ると、区別が付かない時があります。 西海岸の海岸や沖で起こる霧はAdvection Fogですが緩やかな風で起こっている場合が多く、Radation Fogが発生しやすい時に、このAdvection Fogが陸地まで迫ってくる時が多いです。 違いはRadiation Fogと違い、太陽が出たからと言って消えたり発生が抑えられるする事はあまりありません。もちろん、温度変化が大きい時は霧は消滅しますよ。 Advection Fogは気温差で発生するので、上空に雲が有っても発生します。そしてより広範囲に広がる傾向があります。
Radiation Fog 放射霧
Ice Fog、氷霧
Upslope Fog 上昇霧、滑昇霧
Steam Fog 蒸発霧、蒸気霧
Rain Induced Fog
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