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Radiation Fog 放射霧

風も雲も無い夜に、地面の放射冷却によって出来る霧をRadiation Fog、放射霧と言います。 別名、Ground Fog 地上霧とも呼ばれます。

Temperature Inversion 逆転層、 この状態のときにRadiation Fog 放射霧が発生しやすくなります。

Clear and Calm Night、夜間で雲も風も無い時は、地面の熱が空気中(宇宙に向かって)て熱が放出されます。 熱を失った地面は急速に冷えて、その回りの大気の温度をも下げてしまいます。また底が冷えた状態ですので、上昇気流も起こり難く気温がドンドンと下がってしまいます。

日本の天気予報のコーナーで「放射冷却」と呼ばれている状態です。

気温がDewponitまで気温が下がってしまうと、大気が水蒸気を支えられなくなって、霧が発生しやすくなります。 Temperature Inversion(逆転層)と同じ状態意です。右の図はTemperature Inversionを説明した図です。
(考え方を変えると、物凄く大気が安定している状態で、湿気が物凄く多い時です。)

右側の図で、地面付近の大気Aが冷やされて、それがDewpointと同じになると、空気中に霧が発生しやすくなります。 この状態で発生した霧をRadidation Fogと言います。

 

上空に雲があると、その雲が毛布の役目をして、この冷却作用が無くなります。 また、やや強い風があると上空のまだ暖かい空気と混合されて、地面付近での温度の低下も少なくなります。 この様な状態ではRadiation Fog(放射霧)やTemperature Inversionはあまり発生しません。 

ただ湿度が高く、放射冷却が強くてRadiation Fogの傾向が強い時は、逆に微風がこの放射霧の層を厚くする時もあります。(それでも5ノット以下の弱い弱い風です。)

FAAのPilots' Handbookより。 谷間に出来たRadiation Fog

このRadiation Fogですが、微妙な温度や湿度関係で出来ている場合が多く、日が登って気温が上昇しだすと急速に消えていく場合が多いです。"Burn off"とよく言います。 もちろん気温が十分に上らない日や霧が深すぎると、お昼になっても残る場合はあります。 私が飛行していた西海岸、カルフォルニアでは大気が安定している日が多く、かなり頻繁にRadiation Fogが発生します。 内陸部の高速道路では前が見えなくなる事が多く、100台近い自動車が玉突き衝突を毎年起こしています。 日本に比べると、西海岸だけでなくアメリカでは何処でも発生しやすいのが私の認識かな。 

Radiation Fogが太陽熱で急速に消えて行く状態。Burns off, Burning off 霧が急速に晴れていく状態。 Burns offとか言います。

Ice Fog、氷霧
これはRadiation Fogと同じ様な状況で発生しますが、霧の粒が水滴ではなく、氷の粒(Ice Crystals)になる状態です。 気温が華氏マイナス25度F(−35℃)以下の時に発生します。普通は極地方の寒い場所で発生しますが、まれに中緯度で発生する事もあります。

 

Advection Fog 移流霧

Upslope Fog 上昇霧、滑昇霧

Steam Fog 蒸発霧、蒸気霧

Rain Induced Fog

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