まず、分かり易くと考えて、下の翼とSide Slip(内滑り)と平行になると考えます。 (実際はどうであれ、便宜上平行になると考えてね)
黄色い点から来ていた風向きが、横滑りによって緑の方向から空気が飛んできます。(風が吹きます。)
黄色の点と矢印が、通常の真っ直ぐな飛行時を表しています。 緑の点は、飛行機が傾いて、横に流されている方向を示しています。
傾くと、黄色の矢印と緑の矢印が合わさって、赤色の方向から、空気が来る事になります。
Bの方向から見ると、空気が翼の上から来て、 Aの方では変化がありません。
Bで上から来るのは、上反角が有るのでこな事になるのです。
下側のAngle of Attack(迎え角)は変りません。しかし、上の翼 では、Side Slipで発生する風が、翼の上から来る様になります。
左側の翼では、緑の点が翼の上に来てますよね。 これが、気流の向きを変える原因となってます。
上側になる翼(左)では緑の点が、翼の上でしょ。
これが、揚力を発生させる迎え角を変えるんです。
実際では、翼と平行にと言うのは稀ですが、理解をする為に下の翼と平行に考えました。 でも、これで上反角 (Wing Dihedral)が有ると、横滑りした時(勝手にバンクした時)に、左右の翼の迎え角が変わると理解できるでしょう。
下の図は、 翼端から見た風の方向です。 (Bの方は、翼との角度が小さくなってるでしょ。)
傾いた飛行機の翼端から見た、気流の違いです。 二つ上の図にある、AとBから見た気流の違いを簡易図で表してみました。 AとBでは、翼に当たる風向きの違いが分かりますか? Aから見た風向は同じですが、Bから見た風向は上から来る事になり、角度が小さくなります。
上の翼(B)は迎え角の減少で、揚力が減り、下がろうとします。
A = 風向きの変化が少ない = 揚力は反対側より多くなる
B = 上に反っている分、風向きの変化が多い = 角度が小さくなる = 揚力が減る
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Wing Dihedral (上反角)の原理
その他の安定性を生み出す要因とか 高翼機、垂直尾翼、戦闘機
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