Wingの内部はSparと言う、中心となる骨組みの部分があります。
これがFuselageに接続されています。 この接続部分がWing Rootと呼ばれ造上、最も圧力の掛かる場所です。 ここで飛行機の強さが決まると言っても過言じゃありません。
（なら、強化すれば良いじゃない！って考えもありますが、これをすると飛行機全体が重くなり過ぎますので、設計する時はある程度の圧力で本当に壊れる様に設計しています。 確かに余裕が有ると言え、何が有るのか分からんのが飛行機ですから、制限はキッチリと守るべきなんです。）
通常、Center of Liftは飛行機の中心と考えますが、
本当は、各翼の中央付近がCenter of Liftです。
片方の翼だけを考えると、胴体からかなり離れた所でLiftが発生しています。
その為に、翼の背骨であるSparで胴体に接続される部分Wing Rootは「胴体の重量」と「翼の揚力」が全て掛かる重要な部品になります。
重量と揚力は正反対なので、Wing RootのSparはものすごい圧力に耐えています。それに、揚力も離れた場所で発生してるので、上に曲げ様とする圧力
（Twisting Moment, Torque）がモロに掛かっています。 まあテコの原理で、圧力も半端じゃ無いんです。 この曲げ様とする圧力がZero Fuel Weightも検討する必要性を生むのです。
翼の中の燃料が空に近く、胴体が凄く重たい時は、
翼の揚力の大半が胴体を支えようとするので、強烈な曲げの力を発生します。 しかし、重量の多くが翼に搭載される燃料であれば、揚力は燃料の重さ分だけ、軽くなります。 その差で曲げによる負担の軽減が出来ます。でも、燃料が少なくなると、強烈な回転する様な力が根元で発生します。
Turning Momentとも言いまして、これが強すぎると、取り付け部分が破損し、空中分解を起こします。
これはT/O Weight Limit内でも、Max Load Factor内ででもです。 ですからTakeoff Landing Weightだけでなく、Zero Fuel Weightも重要な数値になるのです。
このページの元々は、ホノルルでCommercialの訓練をされている方からの質問でした。 "What it the ZERO FUEL WEIGHT LIMIT?”
先輩が実際のCommercial Check RideのOralで聞かれたそうで、ネット調べても出てなく、実際にも知らない人が大半。
ZERO FUEL WEIGHT LIMITが質問だったのですが、検索しても出てきませんでした。でも常識的に考えると、
Maximum Zero Fuel Weightと同じ意味に思えます。 たぶん、メーカーによって言い方が違う場合が有るのと思います。
I have never heard of ZFW Limit, but Maximum ZFW.
Max ZFW is the limit of total of airplane weight (BEW) plus payload without usable fuel.
Whatever above that weight limit, it must be fuel to protect airplane from a
structure failure.
If weight of the fuselage is too large compare to weight of fuel in wing
tank,
a lift created by the wing may be too strong.
Center of Life on one side of wing is located far out from the fuselage and
wing root.
So the life causes very strong twist, turning moment, which may cause in-flight
break up at wing root.
But more of weight comes from the fuel in wing tank, the weight of fuel counteract
against the lift,
then that will reduce turning moment at wing root.
As long as the weight in the fuselage is below Max ZFW,
the lift created from a wing won't break the wing root, and
More fuel in the wing tank. the weight reduces the adverse effect of lift which twists the wing root.
ちょっと編集しましたが、試験官に聞かれると上記の様に話しますとメールで回答しました。
（ZFWはZero Fuel Wieghtの略語です。）
なお、私の最初の回答は "no clue!"でした。 頑張って調べたので、皆さんにもと思い、このページを作成しました。
私はZFWに付いても何も知らなかったので、このページを作成する際に、YS-11等の元操縦士であるオレゴン州の鴨下氏 （教官＆FAA試験官）に協力を頂きました。
（私はZero Fuel Weightが関係する飛行機の操縦経験が有りませんので、一人では無理！）
ところで、０Fuel Weightは、機体と羽の付け根がとても重要になってきます。燃料は、羽に積んでありますので、重くなっても問題ありませんが、ボディーが重過ぎると羽と機体をつなげているところに負担がかかりますので。近距離を飛ぶときに、Max TakeOff Weightだけに気を使い、燃料をへらして、PayLoadを増やした結果、０ Fuel Weightを越してしまったことが、数回ありました。では、また、ポートランドに帰ってから、連絡します。宜しくお願いします。
シカゴにお出かけ前と慌しい時に、回答を頂いたのでそれが文面にも表れて居ますが、これで私の理解の正しさが確認出来たかと思ってます。
私にとっては、知らない事があれば聞ける大事な教官さんの一人です。 ブログを公開されているので、このZero Fuel Weightのページで参考になれば彼のブログにコメントでも残して頂ければ幸いです。
http://ameblo.jp/hillsboroexaminer/
世界中から生徒が来るオレゴンの訓練校のマネージャでもあり、King Airの教習もされ、試験官もされているので、違った世界も見れますので楽しめますよ。 飛行機以外の話もあって、それも深みを出してます。 私も、他のCFI Japanの利用者さんも居るので、ぜひ顔を出してください。 （去年はDeicerをリクエストしたら、動画をアップしてくれました。）
ZFW 紹介 : ZFWの理由 : 別角度から
