知合いのパイロットがPrivate Pilotを取ったのですが、教官が手抜きをしてHood(計器飛行)の訓練を怠りました。 その時の彼は英語もイマイチで、勝手に計器飛行タイムを3時間付けられたのですが、意味も分らずそのまま試験に受かりました。 後日、夜間飛行で海辺の空港に着陸したまでは良かったのですが、 海上に向かって(?)離陸した瞬間にSpatiatl Disorientationに陥りいりました。天候はClearなVFRだったのですが目標物が極度に少なく、危険な状態に入ったのでしょう。。。(まあ運良く、隣にはパイロットも居て、助かってます。)
この類の事故は意外と多く、Jet機でもたまにあります。 夜間の訓練中に計器が故障したとしてAttitude Indicatorを隠して離陸・飛行したが両方とも飛行時間が多いベテランで、気が抜けていたのでしょう。Spatial Disorentationに入ってしまい、そのまま墜落っていう事故は少なからず有ります。彼らは気がつかない内にSpatial Disorientationに入っていたのかも知れません。 誰にも真相は分かりませんが、事故調査委員会の人間はSpatial Disorientationだとは気が付いてるでしょう。 JetのCheckrideでも、この様な事故があったのも現実です
私はStudentの時に雲に入って、死ぬ思いをした事があります。教官には言えませんでしたけど。彼が他のパイロットと話していた「雲の中に入ればUターンすれば良いんじゃ。間違いなく最初は雲が無しなぁ。前方は分らんだろ」と他人に言っていたのを偶然に聞いていて、それを何とか思い出して、何とか実行できて帰ってきました。 まあVsとVneの間を何度も行き来しましたけどね。 着陸は思いっきりハード。 飛行機を降りると足はガクガク。 よくお漏らしをしなかったなぁと思うほどです。 失禁の意味が分かったぐらい。
他に書いた事もありますが、IFRの免許を取った時にも経験が有ります。 朝なので太陽が横に有って当然なのですが、何故か分かってても、「太陽って上からだよな」と思った瞬間にSpatial Disorientation。 計器飛行だったんので、Approachはドンドンと指示を出してくるので、頭が狂う、狂う。 計器を信じろ!と言い聞かせて何とか姿勢を維持。 1時間ぐらいに感じた、5分間後ぐらいに雲からでて助かりました。
あと安全に体験できるとしたら、Airlineかも知れません。 着陸前に旋回するでしょ。 その時に雲の中なら、水平か旋回中か区別がつかない時があるはずです。 もし天気がよければ、目をつむり、飛行状態を想像するのも方法です。 結構、狂います。 生徒と日本に帰る時などは、こんな実験をしてSpatial Disorientationの体験をさせてました。
- 軽く目を閉じます。
- そして、その時の姿勢を想像します。
- 上昇? 下降? 水平? 左旋回? 右旋回?
- ボーっとしていては駄目です。 姿勢を想像して下さい。
- これだけを繰り返します。
- 旋回中とかに目を開けて下さい、ぜんぜん思ったりと違ったりします。
- 訓練機でも出来ますので、後ろに乗る機会があれば試して下さい。
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What is it? : 対処法 : 万が一の為に : Unusual Attitude Recovery : Summary