438-1 NAME : Prop 2010/08/21 06:43:11
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出題者による返信: Z隊長さん
当然、危険なほどThunderstormの近くは飛行しない事が大前提ですよ、当たり前ですけど。
しかも夏のアメリカ中部や東部ではThunderstormはSingle-CellでもMulticellでもどちらでも良いのですが、毎日普通に見えていますけどどうすれば安全なのかが分かっているのでみんな飛行しています、訓練も行いますし試験もやります。
TSは何も西から東に流れるだけではありません、東から西にも流れますし、その場にとどまっている事もあります。
これが現地の試験官や教官の言うコモンセンスだそうで、何故か日本人の場合は西か東かと聞いているのに「飛ばないとか」「東」と答える人が多いそうです。
日本人全員ではありません、さすがに天気の悪い日本の使用事業のパイロットとして飛んでいる人は「当たり前でしょっ」って理解していましたしね。
私も訓練期間の質問をされた時に、この質問で「期間が短くて済むか、長く必要か」を判断しています、他にもコモンセンス問題がいっぱいあるので、それを理解するかどうかで安全性も変わってきますから。
カリフォルニアあたりでは天気がハッキリしているのであまり必要無い事は私も分かっていますが、目的は何処でも安全に飛べる事だと思うので、教官として教える人は教科書の内容だけでなく、そのあたりも訓練に入れておくと良いですよね。
438-2 NAME : Prop 2010/08/21 06:50:12
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再び回答者2: Prop 危険なThunderstormとおっしゃっていますが、TSである時点ですでに危険です。 しかも数MilesのところでTSが発達中なんて、そんな状況でも飛行しますか?
それはどんな教育でしょうか?
どうすれば安全なのかは、飛行をしないことでしょう。
地上に留まることがTSよりも危険な状況なら離陸するでしょうけれど。
(空港が猛獣に占拠された、とか?)
>TSは何も西から東に流れるだけではありません、東から西にも流れますし、その場にとどまっている事もあります。
ならば、もし飛行する場所が西か東かの二択なら、答えは「東で飛行する」でいいですね?
どうやらその返答を期待されていたようですが。
>カリフォルニアあたりでは天気がハッキリしているのであまり必要無い事は私も分かっていますが、
確かに、海岸沿いはTSが発生することはほとんどありませんが、Central Valleyを超えるとTSはよくありますよ。
Edwards AFB周辺や、Sierra-Nevada山脈上空は先日も荒れていましたしね。
そのような状況であっても私たちは日常のように飛行しますが、それはTSから十分な距離があり、TSの進行方向などを確認してのことです。
「40Miles以上TSから離れること」という会社規定も、私は納得のいくものだと信じています。
私も、NY州Long IslandでCFIをしていたときは、季節を問わず、嵐にはずいぶん悩まされました。
ある時は、100Miles先でLine of TSがあり、こちらに向かってきているという情報がありました。
私は、30分くらいならT&Gができるだろうと考え、生徒と飛行機に向かい、ふと後を振り向くと…。
真っ黒な雲がもうすぐそこまで迫っていました。
さすがにこれは無理と急いで校舎に帰り、5分後には大変な嵐になっていました。
その時見た渦を巻く無数の雲はまるで悪魔が誘っているようで、本気で身震いしたことを覚えています。
だいたいこんなところです。
私も今までに十数箇所の飛行学校に出入りしてきましたが、所変われば訓練も少なからず変わることを知りました。
しかし、以上のようなことは初めて耳にしたことです。
さて、本当にTSが発達する数Milesのところで飛行訓練を行うことなどあるのか。
興味深いことでしたので、実態をお知らせすることも兼ねて投稿させていただきました。
438-3 NAME : 管理人 2010/08/21 07:59:27
58-70-107-8.eonet.ne.jp 何度か読み返しましたが、理解が出来ません。 でも、これは私は西海岸と言う天候に恵まれ過ぎた場所の出身のせいかも知れません。 質問者さまには申し訳ないが、Thunderstormが見える場所で離陸するなんて事は信じられません。
私は一切、Thunderstormに近づく事を認めませんが、、、、 FL州は場所的にカルフォルニアとは全く違い、冬場でもThunderstormが発生する場所ですよね。その為、私の知らないレベルでの判断をされているのかも。日本では夏場には毎日の様にCumulusを見ます。 Thunderstromと言う程でなくても上昇気流が強いと想像が出来ます。 でも私の訓練は西海岸で行いましたので、日本での事はサッパリと分りません。 雷雲が簡単に発生しそうな時でも、飛行機を頻繁に見ます。その様に考えると日本やFL州では、Thunderstormと上手にお付き合いをしながら飛行する地域なのかも知れませんよ。 これでしか、質問者さんの意図が理解できません。
私はPropさんの会社の規定「40Miles以上TSから離れること」が正しい様に思えます。
「試験もやります」と書かれていましたが、これは「Let's Go!」と言った瞬間に不合格になるって意味かも知れませんよ。
438-4 NAME : 管理人 2010/08/21 08:08:38
58-70-107-8.eonet.ne.jp 私が聞かれたら、絶対に飛行しないと答えると思います。
まあBさんの回答ですかね。 でも気になる所が。「これじゃ駄目解答ですね(汗)」この部分が気になります。 何故「駄目回答」と彼が答えたのかが疑問ですね。 私には適切な判断だと思います。
あと、回答者さんの解説が書かれていましたが、解説では無く、回答は何だったのでしょうか?「当たり前でしょっ」と書かれていましたが、回答が見当たりません。 ぜひ、答えが知りたいですね。 「毎日見ていると、予測ができるから安全に飛行できる」 と 「動きが分らない」 と正反対の事も書かれています。
西海岸出身の飛行教官じゃレベルが低いのかな。 まあ、こんなんじゃ日本の人に笑われるのかな。
438-5 NAME : 管理人 2010/08/21 08:15:27
58-70-107-8.eonet.ne.jp これを読まれた皆さん、 私はThunderstormが見える時や、予報されている際の離陸や飛行は一切薦めません。クロスカントリーで予期せぬThundestromがあれば、100マイル離れていても飛行を取りやめるか、大きく迂回してください。 Thunderstormを恐れないフロリダや日本ではこの考えは通じないかも知れません。 それでも、Thunderstormは避けて下さい。 運良く、無事に帰って来ても次の保障はありません。10回、夕立の時に飛行しても無事故としても、次に安全と言う保障はありません。
昔、ある教官が「ThunderstormをIFRで通過してきた」と自慢していました。たぶん、彼は凄さと勇気を自慢していたのでしょう。 単に運が良かっただけで、何の勇気も感じません。 勇気じゃなく無謀でしか無いと思ってます。 FLの教官さんでは無いですよ。他の学校の方です。
正直に言いますと、Thunderstormに近づいた事は、たったの1回だけです。 しかもVMC。 稲妻を見た瞬間に怖くて引き返しました。 それぐらい、Thunderstormの経験も無いし、近づきたいとも思いません。 経験が無い私が言っても説得力に欠けるでしょう。 でも、Thunderstormは避けて下さいね。
アメリカ本土では、SIGMETの他にConvective SIGMETと言うのがあります。 Convective SIGMETはThunderstorm用と言っても過言では無いと思って居ます。 FAAもSIGMETを分ける位ですから、Thunderstormは超危険と理解してます。一度成功したと言っても次の保障は無いので、避ける事を強く勧めます。
438-6 NAME : Prop 2010/08/21 13:17:00
60-56-145-212.eonet.ne.jp
彼は、このような「正しい情報」は外に向けて積極的に発信していくべきと主張しています。
書き込みはこれだけではないのですが、このTSについては、CFI Japanも含めた航空関係のHPなどに記載されていることを批判や、攻撃という意思を持って主張しているように感じます。
またSVFRに関しては、彼は「SVFRは安全ですよ。危険ならFAAが認めるはずがないから。中西部では当たり前ですよ。」と主張しており、これは「SVFRは危険が伴う」というような記述が発端ではないでしょうか。
ということは、管理人さんが何か理に適ったことを書くと、彼はそれを否定するような教育を行う。
ここが健全であればあるほど、あちらは間違った方向へ行ってしまうようです。
FL州で彼がどのような教育をしているのか、またそれを真に受けた訓練生たちがどのような飛行をするのか、考えただけでも恐ろしいものがあります。
今回は突然の投稿で驚かれたかと思いますが、管理人さんや我々が信じる情報をここから発信できたらと思いました。
きっと、彼らにも声が届くことと信じています。
438-7 NAME : 管理人 2010/08/21 18:24:00
58-70-107-8.eonet.ne.jp うーーーーーん、何か嬉しくなりました。異業種の人間を同じレベルで考えてくれてる。
彼は凄い経験で私の何倍もあり、私なんて足元にも及びません。 そんな彼が私をターゲットにしてくれるんですよ。 同等に扱ってくれてるんだとね。 でも、私は飛行機の世界で食べていません。単なる食品業界の人間です。ライバル視しても意味が無いのに。
彼とは個人的に出会ってお話しをした事も有ります。食事もしたし。彼の所にも行くつもりでも有りました。 まあ、その分、彼の行動には裏切られた気持ちも否定しませんけど。
でもSVFRって危険ですよね。 「FAAが認めるから安全」て言う考えは始めて聞きました。 たぶん多くの日本人の様にATCの事は強くないのかと思ってしまいます。(理由は削除しますし、聞かれてもこれだけは答えません。)
「FL州で彼がどのような教育をしているのか、またそれを真に受けた訓練生たちがどのような飛行をするのか、考えただけでも恐ろしいものがあります。」
SVFRとThunderstormだけの事で、彼の事は判断できません。でも、私や他の訓練校に対しての反抗心を剥き出しにして、否定ばかりしていると、彼自身に矛盾が生じてきます。 その時に苦しい言い訳をした時に不安を生じます。Thuderstormが見える時に離陸するってのも、私には理解できない深い世界があるのかも知れませんが。
「彼らにも声が届くことと信じています。」 そうですね。 もし彼の生徒さんが見ておられるのなら、SVFRやThunderstormの時は仮病を使ってでも飛行はやめて下さいね。訓練校のやり方に口出しをするのはご法度でしょう。でも悪天候で離陸するのは計器飛行の経験を大量に積んでから行って下さい。そしてThunderstormはフロリダでは危険な物では無いのからも知れません。しかし、私らの様に経験が少ない者には適切な判断なんて出来ません。運良く、一度成功しても次の成功に保障はありません。私はそんな状態での離陸は禁止します。 仮病を使ってでも命を守って下さい。私ら教官のプライドの為に貴方の命を賭けるのは無謀です。
438-8 NAME : Pharmacologist 2010/08/22 00:29:03
60-56-145-212.eonet.ne.jp ときどきこちらを拝見していますが、初めてレスします。 私はカリフォルニアで訓練していたプライベートパイロットです。 私も皆さんと同じ意見で飛びません。Propさんが仰るとおり、地上に留まる以外、どこに安全があるのか理解できません。
確かに日本の使用事業のパイロットが飛ぶことはあるみたいです。TSに限らず極端な悪天候でのフライトを強要する会社もあるようで、死にたくないと言って会社を移った事業用パイロットを知っています。実際、悪天候が一因と思われる事故が毎年起きていますから、彼の判断は正しかったと思いますが。
ましてプライベートパイロットは、命をかけて飛ぶ理由はどこにもありません。
以下は、訓練中に知り合った元CFIのおじいさんパイロットの言葉です。
『年寄りのパイロットはみんな臆病者なんだよ。勇敢なヤツは年を取る前に死んじゃうからね。』
「当たり前でしょっ」と答えた日本の使用事業のパイロットは年寄りにはなれないかもしれません・・・。
438-9 NAME : 管理人 2010/08/22 07:32:30
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Pharmacologistさん、はじめまして。ご意見ありがとうございます。 安全が確認できて嬉しい書き込みでした。
『年寄りのパイロットはみんな臆病者なんだよ。勇敢なヤツは年を取る前に死んじゃうからね。』これって、皆が安全を考える為に良い例文ですね。
私の考えでは「臆病者 = 安全 = 良いパイロット」と言いたいです。
私はフロリダの教官に馬鹿にされても、臆病者で居たいです。 怖がって、怖がって、安全にチョロチョロと飛行する方が私にはピッタリです。 命を賭けて飛行する理由が分りませんよね。 それじゃ、何の為に知識を積むのか。 Thunderstormが見えているのに離陸する人は。自慢する為に勉強をし、安全を無視するのかと思ってしまいます。 皆様には臆病になる事を強く勧めます。
「TSに限らず極端な悪天候でのフライトを強要する会社もあるようで、死にたくないと言って会社を移った事業用パイロットを知っています。」
これで怖いのがGPSの登場ですね。余りにも便利すぎて無茶をする人が多い。これによって、また一段と無理を言う会社が増えるのでは無いかと思います。 GPSにも誤差があるし、故障した場合の事を考えているとは思えない人が多すぎる。
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例として
一度、無理して無事に帰って来たとします。 何人かのパイロットは「俺は凄いんだぜ、こんな凄い事をした」と自慢しますし、聞いた事があります。 中にはそれを聞いて感動したと思います。
でも、それは勇気では無いですよ。たんなる無謀だけであって、素晴らしいパイロットなら、そんな状況を避けています。 一度、無理をして運良く帰って来ても、それが次のフライトを保障するものじゃありません。 10回の成功が有っても、11回目の保障なんて有りません。 10分の1の危険性は、危険すぎます。例え100回に1回の死亡でも高すぎると思うのが、普通の人間であり、素晴らしいパイロットでもあると思います。
危険話を自慢している人が居たら、軽蔑して下さい。 私はフロリダの教官さん達に馬鹿にされても良いです。 笑われても生きている方が良いです。 飛行機は好きですが、私や皆さんの命の方が大事です。
438-10 NAME : Pharmacologist 2010/08/22 10:22:56
60-56-145-212.eonet.ne.jp 件のおじいさんパイロットとの会話は英語だったので、脳内変換されて一時一句がそのままではないかもしれません。ただ、敢えて『臆病者』という言葉を使ったり、『無謀』を『勇敢』と揶揄した表現が全てを物語っており、10年以上経った今でも、非常に強く私の記憶に刻まれています。 おそらくあれは、ふと口を付いて出た言葉ではないでしょう。まさに『教科書の内容だけでなく』、彼が長い経験を通して、自分の生徒たちに繰り返し話してきたことを日本から来た一訓練生にも伝えたのだと思っています。
さて、日本には元海軍のT.J.さんという御年87歳の現役パイロットがいらっしゃいます。有名なのでご存知かもしれません。彼ともお話ししたことがありますが、同じようなことを仰っていました。天候に対する判断の違いが運命を分けたお話も伺いました。そのとき飛んだパイロットは帰らぬ人となり、飛ばない判断をした彼は今87歳なわけです。
安全に対する認識は、日本であろうとアメリカであろうと場所によって変わるものではない私は思います。
438-11 NAME : 管理人 2010/08/22 11:26:01
58-70-107-8.eonet.ne.jp 私も臆病で有る事が、良いパイロットであると考えます。 飛行機に乗ってる時は、アメリカ人でも日本人でも自慢話をするのが好きな人が多かったです。 でも内容を聞くと、勇気と勘違いした無謀ばかり。 確かに経験が少ない時は、凄いなと思って居ました。 経験が多くなる程、手抜きや無理をする自分が居た時期もあります。でも教官になって、色々な人を教えたり、もっと多くの話を聞くと勇気と言う勘違いは「無謀」と言う事に気が付きました。
現役の教官の時は、NTSB ReportやFlying、Flight Trainingに出ていた事故の記事を読んで、反面教師としてました。 実際に有った事故を記事とした話は勉強になり、事故の危険性だけでなく、その理由や原因まで考える様になりました。
今回はThuderstromが見える状態で離陸すると言う、フロリダの教官さんのお話し。 まあ、10年以上の経験でThunderstormが目の前に有って、離陸するって話は聞いた事が無いですね。 フロリダや日本は違うんですかね。そら離陸後に予報外の嵐に遭遇したって話は有りましたけどね。
あまり大きくは書かれていませんでしたが、Special VFRでも安全だと言う考えも怖いですね。 VFR-into-IMCは小型飛行機での死亡事故でも上位の事故原因でしょ。 緊急に使うならともかく。安全と明言される理由がサッパリ分りませんね。 そら、経験が豊富で、何時でも計器飛行に変えられる準備がしてある。とか良い条件揃うなら、なら少しは理解できますよ。でも薦めません。「SVFRの危険性」を否定する考えは、怖いですね。 例外を指摘するなら、ちょっとは理解で来ますが、それでもね。
「SVFRは安全ですよ。危険ならFAAが認めるはずがないから。中西部では当たり前ですよ。」 これはATCの仕組みを理解されていないのかとも思いますが、中西部のでの経験が無いので、100%の否定も出来ません。 強烈な逆転層が発生していて、その地域を知り尽くした操縦士なら、少しは理解できます。それであっても、Vertigoなどの危険性が有るので、誰にもお勧めはしません。 Visibility 2マイルでの飛行って本当に見えないですよ。 Ceiling1000フィート以下なら風景も全く違います。 それに瀬戸内海での自衛隊ヘリの事故見たいにもなって驚きません。
でも皆さん「FARで認められてるから安全」と言う考えは捨てて下さい。 FARは限界のみを決めています。 これ以下だと経験者でも危険だと言う意味と言うのが常識です。 通常はPersonal Limitと言うのを各個人で決めて飛行します。 このPersonal Limitとは法律では無く、自分の技量と経験を含めての制限を意味しています。例えFARが3マイルと決めていても5マイル以上で無いと飛ばないと言う自分のルールとかです。
極端な例を挙げると、FAR91ではCrosswindの制限はないでしょ。例え30ノットのCrosswindでも違法とは書かれていません。それでも着陸しますか? POHに書かれているのはDemonstratedです。
ですから法律が、では無く、貴方の技量や知識・経験で判断して下さいね。
”まさに『教科書の内容だけでなく』、彼が長い経験を通して、” 否定的でごめんなさい。 Thunderstormを飛ぶな、は教科書に書いてあると思いますよ。書いて無くても危険で空中分解する可能性が有る様な事が書いてあると思います。 薦めている教科書なんて見た事がありません。
「安全に対する認識は、日本であろうとアメリカであろうと場所によって変わるものではない私は思います。」 私も同感です。 「毎日普通に見えている」フロリダは特殊であり、西海岸は駄目だと言いたかったのでしょうか? 確かに毎日見てりゃ、西海岸よりも知識は付くと思います。それでも、Thunderstormの危険性が減る訳でも無いです。回避能力と行動の予測については強くなるでしょう。 でもThunderstormが毎回同じ動きをする訳でも無いですしね。
逆にフロリダって危険と思うのは私だけでしょうか。 SVFRやThunderstormでの飛行を推奨される地域での訓練は疑問が付きますね。毎日、Thunderstormが発生するのであれば、朝から何時発生するのも不明ですよね。 初頭訓練に適しているとは思えないですね。 でも、西海岸や他の安定した地域で操縦訓練を行い、操縦が分かる様になって、初めてフロリダに行くのは良いでしょうね。
もし間違ってたらゴメンなさい。でもThunderstormが近くにあっても離陸がOKと言うのが理解できません。 私なら絶対に飛ばないし、飛べせません。
438-12 NAME : とんぼ 2010/08/24 00:19:01
softbank219013073098.bbtec.net 管理人さん、みなさん、はじめまして。
僕はフロリダでプライベートを取りましたがサンダーストームが安全なんてことはありません。
僕もクロカンの帰りに嵐の中ロスポジしながら帰って来た時があります。VORも故障でフリーズしていました。
その日、4時に起きて離陸直前まで3度もウェザーブリーファーに確認しましたが、「悪天候の心配はない。楽しんできて」と言われました。天気図にもそれらしきものは見当たりませんでした。
ところが出発後、行程中ほどからどんどん積雲が増えて来ました。このクロカンでは2か所に着陸して戻るはずでしたが、とりあえず最初の目的地までわずかなので向かいました。
降りた後も雲がどんどん海側から流されてきていました。自分の飛行場は南。次の目的地は西。ここの飛行場で天気図を確認もせず、天気が変わる前にさっと次の目的地へ行って、すぐ帰ろうと離陸しました。
それが失敗でした。
西から雲が流れ込んでいる状況、西には海。ぼこぼこ積雲系の雲が発生し、気付いたら右も左も下も。
それもどんどん大きくなって。
それでも次の飛行場につきました。飛行場には僕一人でした。中のオフィスにはなぜか誰もおらず、無人。そして壁にはここの海で墜落した事故の新聞のスクラップが貼ってあって・・・
怖くなってしまい、こんな寂しいところから早く出ようと、離陸。もう雲の回廊のようなのがところどころできていました。
さらに雲は急速に発展していきました。陸上にも海上の方にもバーチカルクラウド。
非常に気流も悪くなり高度も保てない。雲を避けようとくねくね、やがて雲も避けられなくなりました。
インクラウドすると凄い音、真っ暗、上昇気流でうんと付きあげられたと思ったら今度は下降気流、頭を天井にうちます。ウィングレベルがやっと。ちょっとすると飛行機がとんでもない姿勢になるしVSIが大暴れ。失速警報が鳴りっぱなし。
まっすぐに穏やかに飛べないからMCなんて使えない、DGのリセットができない。
実は最初の目的地に向かっている時からVORがフリーズしていたのですが、あの時に引き返すべきでした。
もうこの時点でロスポジしていたのです。高度もかなり低くミニマムALTも守れません。
あとは航空図だけが頼りです。もう地上を見ても物標なんてわかりません。結局海岸沿いを飛びました。雷が自分の同高度に見たり、見下ろしたりしたのは初めてでした。突然真っ白になったり、あれは打たれたのでしょうか?もうその時は怖くてRADIOも切っていました。ラジオが雷でやられると思ったからです。そういえばもう2番目の飛行場を出てからその周波数に全く他機の交信も聞こえませんでした。おそらくあの天候じゃ誰も飛ばないでしょう。異国の空にひとりぼっち。凄く孤独を感じました。もう死ぬかと思いました。どうせ死ぬなら日本の陸地に落ちたかったな、とも思いました。そんなことを思いながら海岸線を飛んでいたら見覚えのある景色が見えてきたのです。そこは以前教官と飛んだことのあるエリアでした。このエリアは出発地の南西に位置しています。逆を辿れば帰れる、そう思い変針しました。飛行場を見逃さぬようさらに地上を凝視しながら飛びました。ようやく飛行場が見えて来ましたが、もうこの時は、がぶられまくりだし、雨も酷い。800FTのパターンALTでしたが雲のせいで600FTかそれ以下を飛びました。パワーラインに気をつけて。ファイナルもがぶられ無理かと思いましたが再びパターンを回っていたらもっと酷くなるかもしれない、「どうせひっくりかえすならタキシング中にしてくれ」そう思いながら強引に着陸しました。
あの日のフライトをもう一度やれと言われたら絶対生きて帰る気がしません。
僕は大馬鹿ものでした。
乱文すみません、いつもは見る専門なのですが、フロリダに行かれる訓練生もおられると思い、つい書きなぐってしまいました。
もし教官に臆病者と言われるとしても、臆病者と呼ばれる勇気と強さを持ってください!
438-13 NAME : 管理人 2010/08/24 01:37:03
60-56-145-212.eonet.ne.jp とんぼさん、 貴重な体験談をありがとうございます。 私達はテキストに書いて有る事を並べるのが中心です。 この様な体験談は、後輩だけ出なく、多くのパイロットにとって有意義な情報です。 私も無いし、多くの人も雷雲の中や近くを飛行した経験がありません。
「もし教官に臆病者と言われるとしても、臆病者と呼ばれる勇気と強さを持ってください!」 これが答えですね。 無謀と勇気とは違うと思います。 臆病者はチキンと呼ばれますが、良いパイロットはチキンで有ると思ってます。
「年寄りのパイロットはみんな臆病者なんだよ。勇敢なヤツは年を取る前に死んじゃうからね。」
-------
とんぼさん、
今回の書き込みを、サイトで紹介しても宜しいでしょうか? 帰ってしまえば、後から色々と言うのは簡単なんですが、 このフライトに関しての、私の意見を整理したいと思います。
今回のお話しは、多くの人にとって、良い勉強になると思うのです。
438-14 NAME : とんぼ 2010/08/24 02:49:16
60-56-145-212.eonet.ne.jp 管理人さん
>今回の書き込みを、サイトで紹介しても宜しいでしょうか?
このような駄文でよければ、もちろん構いません。
死人に口なしと言いますが、僕はたまたま生きていたから経験談を書きました。
武勇伝などではなく恥ずかしい体験談です。
読んでみてもお分かりのように複数の判断ミスの連続で事態をますます悪化させたのです。
たとえサンダーストームがあるから、ないからで飛ぶに限らず、結果として気付いたらあのような事態になっていたのです。
サンダーストームが出ていて飛ぶなんていうのは、無謀以外の何物でもありません。
また、よく何事も経験なんて言葉がありますけど、世の中、経験しなくてよいこともたくさんあります。
これもその一つです。僕の経験を反面教師として我が身に降りかかったこととして、何か気付いていただければそれでいいのです。
これから訓練されるみなさん、予報と実際の天気や風が違うなんてことはしょっちゅうです。
フロリダでもです。
たとえばシーブリーズで積雲が流されてきているとします。海では次のでっかいやつが製造され発達します。流されてきた積雲もどんどん発達しますし、くっつきあいます。陸地上空でも発生し発達します。フロリダは湿地や湖が多く湿度も温度も高い。
一旦上がるとウェザーブリーファーや各予報と全く異なった天気が待ち受けています。こんな光景が見えてきたら180度引き返してください。
迂回して目的地に着いたところで、そこで一泊したくないですよね?
そんな時は帰って家で次の日の予習でもした方がいいんです。
438-15 NAME : 管理人 2010/08/24 10:30:10
60-56-145-212.eonet.ne.jp とんぼさん、 ご理解をありがとうございます。
「恥ずかしい体験談」 これが恥ずかしい体験とは思えません。 生徒に否が有るとは思えませんし、FSSにも問題が有ったとは思えません。プロである教官やFSSやNWSのスペシャリストの想像を超える、自然の驚異です。 しいて言うなら、毎日の様に発生するThunderstormの脅威を伝授できなかった教官に多少の疑問は生じますが、プロの予報官でも予想が出来なかった事です。
とんぼさんの能力、判断、技量、そして毎日の勉強が、命を救ったと思いますよ。 それに、この体験を武勇伝と勘違いしないとんぼさんの冷静さも有ると思います。
私としては、とんぼさんが命の危険を感じた、この体験を元に、今後の訓練生に色々な事を伝えられたら良いかと思っています。もちろん、計器飛行証明を持っている私達にも勉強になります。 私でも「経験したく無い」経験ですからね。
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