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Procedure Turnの飛び方例

飛行コースを反転させるProcedure Turnには複数の方法があります。 飛行機でUターンをする時に、単に180度旋回をしてしまうと、旋回の直径分もコースが外れてしまいますのでそれを考えてのコースを作らなくては行けません。 代表的な例を少々紹介します。 飛び方は人によって若干違いますので、貴方の飛行教官が薦める方法で行ってください。 決まりは指定された距離内で終わらす事で、細かい部分は操縦士の判断になります。 後は指定されているOutbound / Inbound Courseから異常なほど離れないで下さい。基本的にはStandard Rate of Turnです。(最大で30度バンク) 操縦士の判断が基本ですがあまり無理な飛行や危険な行為は認められません。 Protected Airspaceを自然な形で飛ぶのが条件です。 ここではFAAのハンドブックで書かれていた形を基本に書いてみます。 下記の方式以外にもHolding Pattern (Racetrack)が有りますが、それはHoldingと同じ方式で飛行して下さい。

Standard 45° Procedure Turn

Standard 45° Procesure Turn FAAのハンドブックから

  1. Procedure Turn Fix (A)からOutboundに向かいます。 その時点でタイマーをスタート。
  2. 2分間飛行しB地点に到着。 (B)
      (私は1分と学びました。 下降高度で考えてもOK。 
      距離の制限が有るので、速度の速い飛行機では短めに)
  3. Standard Rate of Turnで、チャートの印に描かれた方向に45°旋回します。(15秒間, B地点)
  4. 水平で45秒間飛行します。(FAAのハンドブックの方式。 Cまで。私はここも1分で学びました)
  5. 135度のStandard Rate of Turnを反対側に行います。 (90度 + 45度、Dまで。)
  6. 無風状態なら、これでほぼInbound Courseに帰ります。 (45秒の場合)

最初の45度旋回を終えた後の部分、上記の45秒の所では、私は1分間と学び、日本のAIM-JAPANではB地点から1分もしくは1分15秒となってます。 45秒で行うと、旋回をした時にそのままInboundに帰りますが、実際は風が有るので、左右します。その為、長めに飛行して微調整をする様に長めに飛行するのも方法です。

私の時は、「45度ターン、1分間飛行、外側に180度、そしてInbound Courseへ通常にインターセプト」と学びました。 チャートにもインターセプト角度が描かれています。 時間は、教官に薦められる方法で良いのですが、何をしいるのか?を理解して飛行して下さい。

標準的な45度のProcedure Turn

上記が私が学んだ方法です。 5番の所でチャートに描かれたHeadingを飛行し、通常にインターセプトを行います。
個人的には、この方法が自然と思います。チャートにはBとDのCourseが描かれていますし、風の影響を受け難い。
しかし、どれが正解!ってのは有りません。 条件は指定の距離と制限速度の200 KIASです。
でも無茶な方法はやめて下さい。 ATCも驚きますし、危険です。試験中なら操作や判断が出来ないと判断されます。

 

80/260 Procedure Turn

1.Procedure Turn Fix (A)からOutboundに向かいます。 その時点でタイマーをスタート。

2.指定の方向へ80度旋回します。(Standard Rate、 BからC)

3.旋回を終えたら、直ぐに反対側へ280旋回をします。これもStandard Rateで。 (CからD)

風の影響が無ければ、Inbound Courseに自然と入る事ができます。 左右の旋回では、同じバンク角度(Rate of Turn)を守らないと、形が崩れますので注意して下さい。 (ただ下降等で速度が変わると半径が変化します)

日本のAIM-jには「方式旋回」と出ています。

Teardrop Patterns
Teardropの方法。 角度で変化させる事が可能。日本では基礎旋回と言う

飛行コースが涙型なのでTeardropと呼ばれています。45度の変わりに行っても良い時も有りますし、アプローチチャートで指示されている場合もあります。日本のAIM-jでは「基礎旋回」と出ています。アメリカのStandardは45度PTです。

Teardropの特徴は、多くの高度を下降できる所にあります。またTeardropの形によってOutboundの距離も変わって来ます。図の左下に描いてあります。角度が大きいと離れる距離も大きくなりますので、飛行距離も長くなります。

1. B地点まで飛行する。 1、2分かも知れないし、Fixかも知れない。
2. 次は旋回だが角度によって、旋回後の距離が変わって来る。
3. 10度なら3分。 20度なら2分。30度なら1分間でC地点まで飛行。
4. そこからStandard TurnでInbound Headingまで旋回。
5. 風の影響が少なければ、そのままInbound Courseに乗れる様なコースになる。

IAP(アプローチ・チャート)によってはC地点やD地点が指定されている場合があります。 その時は、上記よりも長めのコースになります。Inbound Courseの手前30度でインターセプト・コースを飛行する様な感じで飛行してやると良いでしょう。

私は30度と教えられましたが、アプローチ・チャートでは20度とかと指定する場合もあります。  制限速度の高速の場合、200ノットなら、3分で10マイル飛行します。高速で飛行する場合は、その性能に合わせて調節が必要です。 まあ、その様な飛行機が到着する空港ではProcedure Turnの範囲も広くなってると思います。

D地点が指定されている場合は、風の影響を計算し難いので、D地点の手前でInbound Courseに乗れる様に計算すると良いでしょう。

B地点は、Procedure Turn Fix, VOR, NDB, Waypoint, Marker Beacon, Intersection, 時間で決めた点など色々と考えられます。

何度も書きますが、飛び方は人によって若干の違いがあります。 Protected Area、方向、方式、高度を守っていれば多少の違いは許されます。 しかし、飛行中は何をしているのか理解しておく必要があります。 自由だからと言って、好き勝手に飛行するのは危険ですし、試験なら「理解していない、危険、操縦をマスターして無い」等の理由で落とされるでしょう。

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