こんな考えは避けよう: Anti-Authority, Impulsivity, Invulnerability, Macho, Resignation
安全に飛行が出来るかと考える時、パイロットの免許、飛行時間、体調や最近の飛行経験だけでは分らない物があります。その中でAttitude(姿勢や考え)は判断に大きな影響を与えます。操縦士でも誰でも考えや姿勢には危険性が有る場合が多く、それらを回避するのが安全飛行への道です。
危険なAttitudeが有ると、パイロットの判断力が落ちます。無理な事をしたり、危険な方向を選んだりとする傾向が強くなります。 人間としては危険な考えを持ってしまうのも自然の流れかも知れませんが、安全に飛行を続けるにはそれらを認識し治し、そして冷静な判断が常に出来る様にしておく必要があります。
色々なAttitudeが有りますが、例として・・・・
残念ながら日本人の多くは「パイロットは特別だ」という思いから、この様に危険な考えの一部を強く持つ人が多く居ます。また人種に関わらず、パイロットは自慢したい傾向が強い人種でもあります。 その為に冷静な判断が出来ずに、自ら危険な方向へ行ってしまう人が多く見受けられます。 (飛行機がそんなに特殊なら、飛行は凄く危険な物です。 誰でも操縦出来る様になってるのが現実ですから、そこまで特別でも無いとは忘れずに。)
他には考えずに行動に移したり、諦めたりと5つの危険なAttitudeがあります。
この危険な姿勢を治す最初の段階は自己認識です。 最初に冷静になって自己の考えや姿勢に危険性が無いかと考え直します。 もし、何らかの危険性に気が付けば、それが何かと区別して、それに合せて対応する様にします。 この対応策をAntidoteと言います。危険な考えは大きく分けて5つのパターンが有ります。そして、察知した時には、それに合う対応策を思い浮かべて、実行します。
Antidoteとは解毒剤の事で、英語では矯正手段や対応策とも言います。 Antidoteは全て暗記して、その様な状態になれば、無意識に対処する様にしましょう。 (危険なAttitudeを認識出来るだけでも、無視をしなければかなりの進歩が期待できます。)
Hazardous Attitudes = 危険な姿勢 = 判断の低下 = 見極め = 対処 = Antidote = 安全
Attitude |
考え |
例 |
Antidote |
Anti-Authority |
"Don't tell me" |
指示するな。
ルールなんて無意味 |
Follow the rules. They are usually right.
決まりは安全の為に有るから、従おう |
Impulsivity |
“Do it quickly.” |
早く、早く。
早くしないと |
Not so fast. Think first.
焦るな、先に考えてから行動しよう |
Invulnerability |
“It won’t happen to me.” |
俺には起こらん。
事故は他人だけ |
It could happen to me.
誰にでも事故は起こりえるんだ |
Macho |
”I can do it" |
俺には出来るぜ。
素晴らしいんだぞ |
Taking chances is foolish.
無理するのは馬鹿げた事だ。 |
Resignation |
“What’s the use?” |
どうしようも無い。
無駄だ、関係ない |
I'm not helpless. I can make a difference.
諦めなければ、変える事は出来る。 |
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