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Hazardous Attitudes and Antidotes 危険な考えと、対応策とその例

----- 例 1 ----

普通、着陸態勢に入るとフラップを下ろしますよね。 でも、ある時、管制塔が急に使用する滑走路の変更を告げました。ちょっと混乱して、Prelanding Checklistを使うのを忘れてしまいました。そして、 Short Finalで高度がかなり低く、下降率も異常な程で有ると気が付きました。機内を回りを見回すと、フラップを下げ忘れている事に気が付きました。 その時に起こりえる危険な考え・姿勢の例

Invulnerabilityな姿勢や考え
「以前にもNo-Flap Landingをやった事が有るから、別に大した事は無い。」

Macho
「このLow Approachで着陸したら、地上に居る奴らが感動するぞ。」

Anti Authority
「Checklistを使うなんて馬鹿げてる。」

Impulsive
「早くフラップを下ろさないと」と直ぐにフラップを下げる。

Resignation
「結果は上昇気流か下降気流に入るかで決まるだろう。」

 

----- 例 2 -----

長距離フライトをする時に、途中の山岳空港で燃料を補給しました。 その後の離陸する時のDensity Altitude(密度高度)が8,500 feetで、機体重量が限界に近い所にありまし た。現状の上昇率では次のIntersectionにはMCAに到達するのが無理だと分りました。

(MACとは計器飛行で指定した場所を通過するのに義務付けられてる最低高度です。)

こんな時に起こりえる危険な考え・姿勢の例として、こんな事が考えられます。 こんな考えを持たない様にね。

Invulnerability
「山岳地帯の飛行は他の地域と同じだし、別に何も起こらないよ」

Macho
「俺は凄いパイロットだから、大丈夫だ」

Anti Authority
「MCAとかの最低高度には、色んな余裕がある。少し低いだけだ。」

Impulsive
「何も考えずに、ATCに高度が不十分と伝える」

Resignation
「計器飛行で飛行してるから、私にはどうしようも無い。 管制官が何とかする。」

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今回はFAAのマニュアルに出ていたのを、簡単に訳してみました。 危険と言うのはあちこちに潜んでいますが、危険と言うのは操縦士や人間の中に多く潜んでいます。 実際の航空機事故も7割以上が操縦士が原因と言われています。 貴方の内部に潜んでいる危険性を早く察知し、それを適切に対処できれば、安全性は大きく向上します。 別に多くの飛行時間や資格を持つ事が事故の回避では有りません。 いかにして、危険を察知し、より安全な判断を下せるかが重要です。 実際にはPrivate Pilotの資格を取った時には9割の技術が持っているとされています。 飛行経験や資格が答えでは無いのです。 操縦能力も必要ですが、単独飛行は10−20時間で行ける物ですから操縦が答えじゃ無いでしょう。 いかに安全に飛ぶか、危険を回避するか?が大事です。

多くのパイロットはMachoになる傾向があります。これを察知し、抑えるだけでも安全性は向上します。Machoですね。 飛行時間を多く持っていても、Thunderstormに向いて飛んでい行くと言う人も居ますが、こんな人は危険です。 そんな人に離陸しないなんて言うと、レベルが低いと笑ってしまう人も居ます。 MachoでもありInvulnerability的な発想です。 また生徒にそれを言ってしまう教官も居るのが現実です。私ら教官も単なる人間で、無意識の内に忘れてしまう時もあります。 Studentで有っても、盲目的に教官や先輩信じるのは、Resignationでもあります。教官も間違える事が人間として有り得るんです。 古い人ではChecklistやシートベルトを使うのを恥だと思うAnti-Authorityな人が居ます。短距離でも天候やNOTAMを確認しない人も、脅かそうと超低空飛行をする人もAnti-Authorityな状態ですが、結構見かけます。 

また、震災で考えると、特に目が行くのが、福島第一原発事故です。 専門家じゃないので意見は書けませんが、この事故もHazardous Attitudeの積み重ねだったかも知れませんね。 「大きな津波は来ない、1000年ほど前に来ていた、安全対策が完璧だ・・・・」

皆さん、色々と考えたり、治したりして、事故の無い飛行人生を送って下さいね。

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