旋回の航空力学 Turning in Aerodynamics
Rate of Turn と Airspeed
Rate of Turn (旋回率)と言うのが航空機にあります。 これは1分とか1秒で何度Headingが変化するかの単位です。 皆が知っている所では、ジャイロ計器のTurn Coordinatorが示す「Standard Rate of Turn」でしょう。 これは1分間で180度の旋回が出来る旋回と言う状態です。(一秒に3度、もしくは360度ターンをするのに2分間必要の旋回とも考えられます。Half Standardなら360度旋回するのに4分間必要になります。)
飛行機などの旋回率(Rate of Turn)はバンク角度と速度で決まります。 バンク角度は、飛行機を旋回させる、Horizontal Componet of Liftに影響を与えます。この力が飛行機の旋回を可能にしています。 このHorizontal Liftが強くなれば旋回率も高くなります。 それと飛行機の速度にも大きく影響されます。 これから説明しますが、速度は飛行機の真っ直ぐに行こうとする勢いですから、これも影響が有ります。
意外と重量には関係がりません。(地球の重力が変動すりゃ別ですけど)
このStandard Rate of Turnなんですが、実はバンク角度は一定ではありません。 C-152/172で飛行している時は15〜17度ぐらいです。 Slow Flight中に旋回する時はバンク角度が5度ぐらいです。 その速度(30 kts +)ではだいたい5度ぐらいでStandard Rate of Turnになってしまいます。 また高速で飛行すると、バンク角度を大きくしないとStandard Rateにはなりません。
高速 --> 勢いが強い --> 変化し難い --> Rate of Turnが減少
高速 --> 勢いが強い --> 変化し難い --> Bankが深くなる
Standard Rate of Turnでのバンク角度は、「速度、Airspeed」で変化します。(意外と重量じゃ変化しないんですよ。)
30 kts = 4.7度
60 kts = 9.4度
100 kts = 15.4度
118 kts = 18度
210 kts = 30度
305 kts = 40度
旋回率はバンク角度にも比例されますが、速度にも影響されます。 速度が有ると勢いが強くなります。すると横に行こうとする、勢いの比率が小さくなるんで、旋回率も遅くなります。 例えば30度バンクでは、210ノットでStandard Rateになりますが、100ノットぐらいでは2倍のRate(旋回率)になります。
速度が速くなる --> 勢いが強くなる --> 旋回が遅くなる --> 旋回率が低下 --> Decrease in the Rate of Turn
旋回率(Rate of Turn)を決める物 = バンク角度(Horizontal Componet of Lift) と Airspeed (勢い)
始めに : Adverse Yaw と Ball : Slip/Skid : 旋回中の高度 : 旋回率 : 旋回半径