着陸する時に障害となる物の中に横風が有ります。 横風が有ると、飛行機が風下に流されてしまいます。 空中に浮いている飛行機は横風の影響を100%受ける事になります。 これは飛行機の世界では常識なので、これに対応出来る様に設計もされて、訓練も行います。実際では初めての単独飛行に行くまでには、横風が吹いていても対処出来る様になります。しかし、横風が余りにも強いと着陸が出来なくなります。 限界は操縦士の技量による所が多いのですが、飛行機の性能や状態にも影響されます。
強い横風がある時に無理して着陸すると滑走路をはみ出たり、ひっくり返ったりと事故が目に見えてます。 強すぎる横風は着陸を断念して、違う滑走路か空港に着陸するのが正しい選択になります。
失速速度の0.2倍の横風には対処出来る様には設計はされています。 そして、POH(マニュアル)にはMaximum Demonstrated Crosswind Speed (Velocity)が書かれています。 多くの人は、この数値が、その機体の横風の限界と考えています。(実際の定義はちょっと違いますけど) 代表的な飛行機の数値は・・・・
Cessna 152 (1978) の場合は 12 Knots,
Cessna 172N で 15 knots,
Piper Archer II で17 knots,
この数値は制限と言う訳では無いのですが、飛行機のテストフライト(認定試験)の中で実際に離着陸が行われた最大の横風の強さを表しています。 この試験では経験が豊富なテストパイロットが操縦してるので、この速度以上での着陸が出来るとは思えません。 プロ中のプロと言われるテストパイロットです。私や訓練生よりも確実に操縦が上手いので、この数値に近づくだけでも危険と考え、この数値よりも半文かそれ以下を限界とするのが賢い選択です。