何度も書いてきましたが、トリムは操縦を上手くする装置です。 (厳密には操縦系統のNeutral Positionを決める物です。)
人によって使い方は違うでしょうけど、ここでは私なりの方法を書いてみます。 どんな飛行機でもエレベーター、ピッチは必ず有ります。 それほど大事なのでエレベーター・トリムを中心に書いて見ます。 外で見ると色々な仕組みが考えられますが、内部からの操作方法は同じですので、種類に関係な同じ様に使います。 設計と精微の違いだけです。
ラダーやエルロンにも有る飛行機が多いのですが、一般的な訓練機Cessna 152には有りませんし、C-172でもオプションでラダートリムがある程度です。 TrimシステムはTrim Tabと言うのが後縁に付いて居る場合が多いですが、操縦系統の中心となるNeutral Positionを物理的に変える方法もあります。(ケーブルの張りを変えたりする方法で) 操作に関しては、どちらも同じですのでここでは深くは追求しません。
エレベーターのトリムは円盤みたいなのが操縦桿の近くや、座席の間に設置されています。 右の写真はCessna 172SPです。 Piper社の多くは、椅子の間にあります。
前(上)にやるとNose Down, 後ろ(下)にやるとNose Upの状態になります。円盤の中心が飛行機の軸と考えて頂ければ理解しやすいと思います。
- 前(上)にやるとNose Down 機首下げ
- 後ろ(下)にやると Nose Up 機首上げ
- 円盤の中心が、飛行機の軸と想定して見ると簡単
使い方を簡単に書くと、手を離しても、ピッチが変わらず飛行する様に調節します。 基本的な使い方は、手を離しても水平飛行なら、高度が変化しない様に。 上昇や下降では速度が変わらない様にするのがトリムの使い方です。 まあ99%に近づけても、100%完璧は無理なんで、間隔を開けて微調節をしてやって下さい。後は出力変化や速度を変えたい時にも再調節をして下さい。
「手放し」と書きましたが、厳密にはTrimはNeutral Position、中立位置を変える物です。 「中立だなぁ、、、、 何もしてない状態だなぁ、、、」って所で貴方が飛行したい姿勢とが同じ様になる様にして下さい。
ここまでが、一般的な説明かな。
上手な人が見たら突っ込み処が満載かも知れませんし、別にも良い方法があるかも知れませんが参考にして頂ければと思います。 でも飛行教官さんが言う事が優先ですよ。 私の意見は補助です。
教官さんにトリムの使い方を学べば、その後は指示が無くてもガンガンと使って下さい。 私も含め、Trimを学んでも「指示があるまで使っちゃ駄目だ!」と思ってしまう人が居ます。 でも、教官の方は一度教えると「その後は、生徒は自動的に使ってる」と誤解してる場合がかなり多いケースが見受けられます。 ですから、一度教えて貰えば、駄目だ!と言われない限りドンドンと使って下さい。
99%の教官さんも使うと思い込んでしまい、意思の疎通が上手く行かない場合が多い所です。言葉の問題では無く、日本人同士でも良く見受けます。 教官クラスじゃ無意識で当たり前、でも生徒には飛行機は未知の世界であり、誤解が生じやすいのです。
- 教官さんの教えに従って (私の意見は参考程度に)
- 教えてもらったら、ドンドン使う
- 多くの生徒さんは教えて貰っても、指示が無いと使っちゃ駄目と思ってる場合が多くある。
- 一度教えると教官は生徒が独自の判断で自由に使う物と思っています。
- 勘違いの多い所
次は私の考え。
Intro : 原理 : Stabilator (Anti-Servo) : 使い方 (私流)