右側のエンジンが逆回転するCounter Rotatingの場合は、このCritical Engineが無くなり、どちらのエンジンが故障しても同じ作用になります。 もちろん、Single Engineでの影響が少なくなる様に設計するので、操縦が楽になります。P.A.S.T. 全ての項目で悪影響が強い方が無くなります。
Counter Rotating Airplane エンジンは逆回転ですが、中心線から見ると対称です。
P. P-Factor 両方のエンジンでP-Factorが内側に来ます。
A. Accelerated Slipstream 後流の加速はどちらも内側で強くなり、Pitchの影響も同じです。
S. Spiraling Slipstream 後流による垂直尾翼への影響が同じで、操縦を助ける方向に流れます。
T. Torque トルク効果はどちらが残っても、片肺のRollを抑える方向に残ります。
これらの為、どちらのエンジンが故障しても操縦への悪影響が最小限に抑えられます。
どちらのエンジンが故障しても操作性や性能は同じ様に劣化しますが、悪影響が少ないエンジンしかありませんので 操縦も驚くほど楽だそうです。 ただコスト高で、実用性の高い飛行機ほどCounter Rotatingは少ないそうです。 共通部品が減り、エンジン自体の製造も別になりますのでコストを考えると理解は出来ますね。 まあ、実用的な世界を考えると、エンジンが故障するケースはかなり少ないですからね。
訓練機として使われる場合が多い飛行機には操縦が楽なのでCounter Rotatingが多い様です。
Critical Enigneのサマリーへ
Intro : P-Factor : A-Accelerated Slipstream : S-Spiraling Slipstream : T-Torque : Counter Rotating : Summary