Critical Engineの発生理由はSingle Engine Airplane(単発)で学ぶLeft Turning Tendencyと同じ様な物です。 P-Factorの説明が多くなりますが、TorqueもSlipstreamも影響します。
Critical Engineを考える場合に4つの要因があり、これらの頭文字を取って、PASTと覚える方法があります。
P. P-Factor
A. Accelerated Slipstream
S. Spiraling Slipstream
T. Torque
Critical Engineが生まれる、もしくは検討には4つの項目(PAST)が有る、と覚えて頂ければと思います。 4つの事が書かれていますが全てが同量の影響が有る訳では無いです。 一部の影響が他の影響よりも大きくなってたりしますし、飛行状態でも変わります。
ここでは、Critical Engineの説明なので、左右のプロペラが同じ回転方向の飛行機を想定して下さいね。 (このCritical Engineと言うのが生まれない、左右で回転が反対のCounter Rotating と言うのも多く有りますが、ここでは左右が同じ方向の飛行機を想定します。)
飛行機は基本的に左右が線対称 (面対象)です。 アンテナとかPitot Tube、燃料とか小さい事は考えないでね。
ただ対称と言っても、多くの飛行機ではプロペラだけが両方が同じ方向に回転して、この部分が非対称になります。
回転が同じ方向なのですが、同じ方向な為に飛行機の中心線から見ると、左右のプロペラが逆になります。この非対称の為に、片方のエンジンが故障した場合では左右での差が大きく出てきます。 この非対称がCritical Engine (臨界発動機)を生みます。
飛行機は対称 でも プロペラだけが非対象
回転は同じ方向 = 飛行機の中心から見るとプロペラの向きは逆 = 対称では無い
この非対称 が Critical Engineを生む。
この差の原因は、Single Engine Airplaneに出て来るLeft Turning Tendencyに大きく関係しています。特にP-Factorからの影響が特に強くでます。 そしてTorqueやSlipstreamも影響を及ぼします。
次に: 説明が細かくなったので、要約してみました。 説明を読んで迷子になる前に。
注意:
なお、左右で回転の違うCounter Rotatingと呼ばれる飛行機では、左右が対称になりますので、Critical Engineは生まれません。違うか書き方をすると、Counter Rotatingの飛行機の方が緊急時の操縦が楽になります。聞いた話では「こんな楽で良いの!?」だそうです。
これからの説明はCounter Rotating Airplaneは対象外になります。
Intro : P-Factor : A-Accelerated Slipstream : S-Spiraling Slipstream : T-Torque : Counter Rotating : Summary