「リスクとの付き合い方」がリスク・マネージメントの事だと読めました。 良い「リスクマネージメント」はリスクと上手く付き合い、事故など不慮の事を避けたり、減らしたり、被害を軽減する対策の事では無いかと読めました。
色々と調べているとリスク・マネージメントには色々な面があり、明確な事故防止方法が目的では無く、リスクとの付き合い方が主体となっている事と感じます。例としては飛行機の操縦だけでなく、公園を散歩するだけでも、人間が生きているだけでも、常に何らかのリスクが存在します。それらを100%除くのも不可能です。
パイロットだけと限りませんが、責任が有る者は常に、リスクを察知する努力を続け、見つけた場合には分析をして、最良の道を選ぶのが任務です。事故などの可能性をゼロにするのは不可能なので、 不確定なリスク に対しての対処法が、このリスク・マネージメントなのかなと考えています。
日本のTVニュースや解説でもリスク・マネージメントと言う単語が頻繁に言われているのですが、私に違う様に聞こえます。私の頭の中ではリスク・マネージメントの意味が混乱しています。その為に「上田風のテキスト読解」にさせて下さいね。
FOIの9-2ページには、全てでは無いと感じるのですが、その中の2つの定義が書かれています。
"....logical process of weighing the potential costs of risks against the possible benefit of allowing those risks to stand uncontrolled." と書かれています。 「危険性の悪影響と、それを無視した場合の利点を理論的に比較する工程」と訳すべきでしょうか。 別に事故の回避とは、書かれておらず危険性や危険要因をどう判断するか?が中心になっています。
実際に何を行ってもRiskってのはあります。 歩いているだけでも事故に巻き込まれる可能性もあります。屁理屈みたいですが、自宅で寝ていても絶対に安全とは言えません。 寝ているだけではHealth Riskがあります。 事故を避けるのが我々の任務ですが、絶対は有り得ないので、危険な事(Hazard)を察知した時にどの様に判断すべきか、もしくはRiskを背よってでも遂行すべきかと考える事になります。
Cost of Risk (損失) それとも Benefit of allowing Risk (利益)
リスクを背負う事で、目的が達成されたり、利益を生みます。 目標地点に到着するだけでなく、感謝されて経済的な利益を生む事もあれば、自慢話が出来たと高揚感を得たり、新しい発見や経験が技量を向上生むかも知れません。
Cost(損失)とBenefit(利益)を検討して、リスクを背負うか回避するのか、変化させるのかと判断・選択するのもRisk Managementです。
もうひとつは、
"Risk management is a decision-making process designed to
identify hazards systematically, assess the degree of risk, and determine the best course of action. " と書かれています。
「リスクマネージメントとは意思決定の工程で、効率良く危険性を見つけ、その危険の度合いを判定し、最良の選択肢を探る方法」とでも訳しましょうか。
Identify hazards >> Assess >> Best Course of Action
飛行でも生活でも、リスク100%避けられない物ですが、被害が出ない様にしたり、出ても最小限に抑えるのが必要です。 またリスク、危険性も全てを避けるのは非現実的です。 完全に防ぐと言うのは不可能なので、可能性を劇的に減らし、万が一の際でも損害を最小にするのが目的なのでしょう。
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