HOME CONTACT LINK 検索
   ATC:航空無線      筆記試験 > PVT : IFR      PTS:飛行試験項目      お勉強室      航空辞書      けいじ板  

Propeller Aerodynamics (プロペラの航空力学)

Constant-Speed Propeller (定速プロペラ)の目的や利点を理解して頂くには、プロペラの回りで何が起こっているのかをちょっとだけ理解して頂く必要があります。 まあ、これを私が勝手に「プロペラの航空力学」って呼んでます。

例えばですが、プロペラが固定されたCessna 152/172などでは離陸開始にFull Powerにしても2,300 RPMぐらいにしか成らないのに、上空では2,700RPMでも出ます。 この理由とデメリットが分って頂けたらと思います。 それで、なぜConstant-Speed Propが効果的なのかが少しでも理解して頂ければと思って、このページを作りました

Privateの試験だけを目的にしてる人で、時間が無いなら、ここは飛ばしてもまあ試験は大丈夫かとは思いますが、最終的には貴方の教官さんと決めて下さいね。 ComplexやMultiを乗ったりCommercialを訓練してる人向けと思ってます。 


Propellerはご存知ですよね。飛行機エンジンの前(まれに後ろ)でクルクルと回っている物で、日本語でもプロペラ。 多くはアルニミュウム合金で出来ていて、たまに木製のがあります。 プロペラはエンジンで強引に回され、毎分2500回転ぐらいで回ってます。 その勢いで後方には大迷惑な強風を撒き散らしながら、飛行機を前方に引っ張っります。

さて、そのプロペラも翼と同じAirfoilで出来ています。言い方を変えると翼とプロペラは同じ原理で動いています。ただ向きと発生源が違うだけで揚力と言うか推力を作っています。 主翼は空気の中を進む事によって、上方に揚力、Liftを作っています。 プロペラはエンジンで強引に回転(移動)させて、翼と同じ様に力を作り出しています。 ただ方向が違って、前方に推力、Thrustとして力が作り出されています。

Propeller も他の翼と同じ様に、Chord Line, Angle of Attack, Leading Edge, Drag, Lift, Stall等が同じ様にあります。 

 

プロペラのAngle of Attack 迎え角

プロペラの付近での航空力学を考えて見ましょう。 どのAirfoil (翼型)でも大事なのがAngle of Attackです。操縦ではエレベーターでピッチを変えて高度や速度を変えていますが、厳密に考えると主翼のAngle of Attackを変えています、次の図はプロペラとエンジン、そして気流の関係を描いた物です。 関係を理解しやすいように多くの訓練機(Cessna 152や172、PA-28)のFixed-Pitch、固定式を描いています。 これで基本的な考えが理解して頂ければと思います。また、理解がしやすいように実際よりも、角度は大き目に書いてます。

プロペラと気流、迎え角、そして飛行機の速度の関係を図にして見ました。1番の線: 白い部分がプロペラです。 基本的に翼(Wing)と同じ様な断面図です。 プロペラはエンジンによって強引に回転させられて、大気中を移動します。そこに相対風が起きて、もしくは通過して前に引っ張る様に力を作り出しています。これは主翼と同じ原理です。

このプロペラのChord Lineが1番の線になります。

2番の線: まず、離陸前の停止している状態を想像してください。 プロペラの中心線は1番です。プロペラはエンジンによって回転させられ、横から見ると2番の方向へ向かって回転しています。そして2番の線と平行に風が吹いてるとの全く同じ状態になります。

もちろん大きなAngle of Attackがあるので、それなりの推力が出ています。(Angle of Attack、迎角は1番と2番の線が作る角度です。)スロットルを全開にして回転数を上げると、かなり強い力、Trusttが発生して、飛行機が前に進み出します。

飛行機が停止して居る時は、プロペラの動きが真下に向かうので、迎角、Angle of Attackがもっとも大きくなります。
 (この状態では前方には進んで居ませんので、プロペラの動きは真下になると理解して下さい。)

3番の線: 飛行機が前に移動しだすと、プロペラ全体も飛行機と同じ様に前方へ(図の右側へ)移動します。 この場合は3番の線に沿って全体が移動します。 プロペラは真下では無くて、ちょっと前の方向へ移動します。すると迎角、Angle of Attackは1番と3番が作る角度なので、Propellerの迎え角がちょっと小さくなります。 停止状態では2番でしたが、動き出すと3番や4番の方向、前方へ移動します。

図の青い矢印が、飛行機の移動(速度)になります。 プロペラは回転によって、真下に行きます。でも飛行機に速度が有ると、同じ分だけプロペラも前に進みます。 その為、プロペラの移動方向は3番の方向に向かう事になります。 Relative Windは移動方向と同じ方向から吹く事になりますのでプロペラは3番から風が来ていると感じています。

翼やプロペラが感じる風は相対風、Relative Windと言います。 これは、Flight Path、移動方向に対して平行に吹きます。 航空力学を考える場合、物体が飛んでいく方向、もしくは向かって行く方向から風が来きていると考えます。方向は180度正反対ですが、平行に風が吹いていると考えます。

こうなると、Angle of Attackが小さくなって、Drag(抗力)が減って、その分プロペラの回転速度が速くなります。 離陸を開始した直後では回転数が2300RPM程度と遅くても、速度が増すと徐々に回転数が上がって行くのは、この迎え角の減少で抗力が低下するからです。 

『速度増加 = Angle of Attackの減少 = 抗力低下 = 回転数上昇』

4番の線: より高速で飛ぶと、飛行機全体が早く動くので、プロペラの進路は4番の方向へ移動する様になります。1番と4番が作る角度がAngle of Attackとなり、角度はかなり小さくなります。 

Path 状態・飛行機の速度 速度 角度 Angle of Attack 抗力 回転数
停止状態・離陸直前 ゼロに近い

ゼロに近い

大きい 高い 遅い・落ちる
離陸中から上昇  ゆっくり

遅い

↑↓ ↑↓ ↑↓
巡航 か 下降  高速での飛行 早い 小さい 低い 早い・早まる

次へ 停止中と飛行中の違い


目次

  1. イントロのページ 初めに作っていたイントロ用のページです。 次に行きたい方はここから。
  2. プロペラの航空力学入門編: プロペラの回りでは何が起こってるのか? なぜ、角度を変えた方が良いの? (その
  3. プロペラの構造 Constant Propellerの場合 (その  ・  ・  ・ 
  4. Propeller Governerってなんだ。 (その  ・  ・  ・ ) 
  5. Constant-Speed Prop機の操作方法  (その  ・  ・  ・ ) 
  6. Private Pilot 向け (時間が無い人に。 Fixedだけの人用にと思って作ってます。)
  7. 試して見て 検定です。 定速プロペラ Constant-Speed Propeller
  8. ----- 過去のページ ----- 理解が出来ない! と言われた昔のページ。 今見ると確かに私も理解できない所が多い。

 

HOMEATC:航空無線筆記試験 > PVT : IFRPTS:飛行試験項目お勉強室航空辞書けいじ板LINKサイト検索
Copyright c 2007-2015 Koji Ueda. All rights and Copyrights are the properties of Koji Ueda. All Rights Reserved. 上田浩史に著作権はありますが、お勉強・訓練には使ってね。教育関係はの方は必ず「CFI Japanから」と添えてお使い下さい。