Thrustの量はこれだけでは分かりません。エンジン出力、回転速度、角度(Angle of Attack)、大気の状態、Airspeedの関係で決まります。
私らパイロットはPOHの性能表を見たりして、飛行計画を立てます。
高速で回転すると推力が増すとは限りません。 回転数が速くても角度が小さいので、推力が増えるとは限らないのです。空回りしてしまうと言うのかな。 またAngle of Attackが大きくても、回転数(速度)が落ちるので最高とも限りません。
その為、Fixed-Pitch Propの場合は離陸や上昇時に効率の良くなる、Climb Propと言うのと、巡航飛行中に効率の良くなるCruise Propなる物を選べる飛行機があったりと、プロペラが準備されている場合もあります。
最近の飛行機では、エンジン性能が上がってるので、上昇でも巡航でもそれなりの効率が出る様な角度だけの場合が多いです。 (まあ最近と言っても70年以降ですけど) また運用目的やオーナーの判断で既存のプロペラを取り外して特別な角度プロペラを取り付けている場合も有るでしょう。(もちろん、この様な改造ではFAAからの許可が必要です。)
稀にですが、離陸前にGround Adjustable Pitch Propellerと言って、エンジンを始動する前にClimbかCruseかどちらを選べる飛行機が有るそうです。 操縦士が離陸前に角度を選べるそうです。角度を小さくして離陸性能が良い様にするか、大きくして巡航性能を重視するかを選べたそうです。ただ、エンジンを止めるまでPitchは変えられ無いそうでエンジンを停止するまで設置角度は一定でだそうです。 地上でエンジンを止めて調節するしか無かったそうです。ある意味Fixed−Pitch Propellerと同じです。個人的には見た事は無いのですが、今後に増える可能性もあります。 歴史を見ると、他にも色々な種類のシステムが有りましたが、ここでは関係無いでしょう。 私も詳細は知りません。
Fixed-Pitch Propellerは効率良く設計されていますが、全ての速度に対して効率の良い状態とは言えないので、角度が変えられるタイプのプロペラが色々と開発されました。現在ではConstant-Speed Propellerと言うのが、性能の良いComplex Airplaneに使われています。今では操作が簡単なFixed-PitchとこのConstant-Speed Propellerが主流となっています。