とりあえず、聞いて下さい。 これがIFRの許可です。最初は分から無くても普通ですから。
IFR to Scottsdale Airport 79KB 20秒 − 細かい解説はこちら。
これは隣の州、アリゾナ、ScottsdaleまでのIFR Clearanceです。 距離や高度は高めですが標準的です。
King Airって飛行機はジェットエンジンにプロペラが付いたTurboprop機で小型機よりも高速で、高高度を飛行できます。その為、高度も1万8千フィート以上となりますので、Flight Levelが使われますが、それ以外はシンプルなIFR Clearanceと言えます。まあ聞いてみて下さい。
King Air 72DK,
You are cleared to the Scottsdale Airport.
After departure, Turn left heading 270.
Radar Vector to Mission Bay VOR,
Then as Filed.
Maintain 3,000
Expect Flight Level 230, One Zero Minutes after the departure.
Departure Frequecy is 119.6,
SQUAWK 6723.
意味が分からないでしょう。 それで普通です。 一応、次のPageで説明してます。訓練が終わる頃には、一度で全てを理解してメモが出来る様になります。(暗記は基本的に不要、メモが出来ればOKです。) もちろん色々な事を勉強して、計器飛行の仕組みが理解できて、準備が出来るように成るからです。 最初は、サッパリ分からないでしょうけど、それで普通です。 今からの勉強です。
計器飛行は、全てがATC(官制官)の指示によって行われます。自由はかなり制限されますが、全てのIFR機が指示に従っているので、雲や霧の中でも他の航空機と衝突する可能性は、かなり少なくなります。
そら人間が行う事なんで間違いもあり、またVFR機が、法で雲の中や傍を飛行する事がありますので100%とは言えませんが、99.99%は安全でしょう。(事実、私がIFRで雲の中を飛行中にVFR機と異常接近した事もありますが、これは特殊な例です。この時はTraffic Alertと言うのが出されました。)
内容は後でも良いのですが、先に覚えて頂きたい事があります。それは通常、計器飛行を行う場合には最初に、Flight Planをファイルする必要があります。 アメリカではVFRに関しては任意で、ファイルする必要も有りませんが、IFR(計器飛行)では必要になります。 IFR Flight Planを元にIFRクリアランスを作るので、どうしても必要になります。 IFRの場合には細かくルートを明記する必要があります。電話、口頭(FSS窓口)、コンピューター、DUATと色々と方法はあります。お勧めできませんが、ATCに伝える場合も稀にあります。 IFR Flight Planに関してはまた別の機会にでも。
次に覚えて置いて頂きたいのは、計器飛行では、無線機の故障が有ると前提にされて、運行されています。 その為、官制官からの一方的な指示だけでなく、あなたからの応答(Read Back)、とその応答の確認がされて、初めて成立します。ですから、IFRのクリアランスが出されると、必ずRead Backして下さい。 相手に理解できた事だけでも仕えることが出来れば、言い方は多少、変化してもOKです。 (ここらや、上空での交信が日本人パイロットにとって壁になるでしょうけど、これでATCとの交信能力が飛躍的に進歩しますよ。その為にもIFRは「超」お勧めです。)
計器飛行の許可・認証 IFR Clearanceの基本的な順序は以下の様になります。
1. 航空機からリクエストを出します。
2. 官制官がClearanceか指示(Instruction)を出す。
3. パイロットが復唱、Read Backを行います。
4. 官制官が正しいかどうか伝えます。間違いがあれば修正されます。
*** 必要であれば ***
5. 修正された部分を復唱します。
6. 管制官が、間違が無いか確認します。
管制官が「Read Back is Correct」と言って初めて、計器飛行の交信が有効になります。 管制官が指示を一方的に言うだけでは計器飛行の許可・成立にはなりません。 この場合ですが、言い換えると、天候がずっと悪ければ、この許可さえあれば途中で無線機が壊れても、Scottsdaleまで計器飛行で行けると言う意味です。(途中でVFRになって安全に着陸できる場所があるなら別ですけど。)
次は管制官が言っている事の、説明です。