Taxi ClearanceはGroundが私達にくれる、地上移動の許可です。Towerも出す時がありますが、多くはグラウンド、Ground Controllerと言う人が担当しています。Taxiとは飛行機が自力で地上を移動する事ですが、Towerのある空港内を無許可に航空機を移動する事はできません。移動を行いたい時は、必ずGroundから許可、Clearanceをもらって下さい。その許可は".... Request taxi to xxx ...."の形式です。 (飛行機だけでは有りません。自動車なども。管制範囲内)
- 「taxi to xxx」は xxxまでTaxiをしても言いと言う意味です。 例: ".... Taxi to Fuel Station."
- 離陸用の滑走路に行く時は、Call Signの直ぐ次に滑走路番号を言い、コースを伝えます。
例: "Cessna 12345, Telephone Ground, Runway 24R, via Taxiway Bravo."
- Active Runway、離着陸に使用中の滑走路には入れませんが、その滑走路の手前まで移動が可能です。
- 途中で横切る滑走路を通過するには許可が必要です。使って無くても。
以前はTaxi Clearanceには途中の滑走路を横切っても良いと言う決まりがありましたが、
現在では、どんな滑走路でも横切る時は、許可が必要です。 例 "..... cross Runway 12....."と明言が必要。
- ".... (taxi to) Runway 22," と言われた場合は Runway 22の手前までTaxiしても良いよと言う意味で、特に指定が無ければ途中の滑走路も通過は出来ません。 Runwayは入る事は一切許されていません。Taxi Clearanceは離陸滑走路の入り口付近までです。 通常はRunup Areaの所かRunwayの入り口までと言う意味です。
- 途中に複数の滑走路を横切る必要が有る時は、Runway別に許可が出されます。
同時に2本の滑走路を通過する許可は出しませんが、2本の滑走路が1,000フィート以内の時は例外です。
- Taxi to xxx と言う許可は xxxまで行って良いと言う意味です。そして使うTaxiwayを教えてくれます。
- 離陸する滑走路、Departing Runwayに向かう時は、Taxi Toが省略されます
例1、"C-12345, Telephone Ground, Runway 9, via Taxiway Bravo, 5, then Delta" タクシーウエーのBを使い、Taxiway 5 そしてDeltaを使って離陸滑走路のRunway 9の手前まで行って下さい。 「via +++」 は +++を経由して、使ってと言う意味です。 離陸の際は、「Taxi to」が削除されます。Active Runwayは勝手には入れません
例2、"Taxi to North Parking, via Delta" 北の駐機場まで、Deltaを使って行って下さい。
離陸滑走路への指示では無いので"Taxi to .... "と指示されます。
- 誤解や間違いを防ぐ為に、管制官から確認の為に"taxi across runway xxx" とか "cross runway xxx"の様にハッキリと伝えてくれる場合があります。 もちろんパイロットからも「Crossして良いか?」と聞く事は可能です。 自信が無ければ、聞く方が皆と貴方の免許と命の為です。
- 最後までTaxiが無理な場合は、"... Hold short of xxx"と言われます。 これは xxxの前で停止して!と言う意味です。この後に理由を述べてくれる場合もあります。 着陸や着陸中の飛行機が居る、などの理由です。
- Hold Shortの場合は何かの手前と言う意味でしたが、場所を指定する場合は、" .... Hold at ..."です。
- 単に「止まれ!」場合は、声を大きくして"HOLD!"と言われます。
- 日本人でから、間違いも多から「ホールド」と言われたら「止まれ!」って意味です。直ぐに止まってね。
- Taxiwayは Taxi用に作られた道を言います。 原則、離着陸は禁止です。
まれに「Traffic xxx yyy」と言われる時があります。これは「他の航空機xxxがyyyしてるので注意して下さい。」と言う意味です。無線では他の機体の事をTrafficと言って、注意を促してくれたりします。
"... Traffic Twin Cessna, Approaching from your left...."
セスナの双発機が、あなたの左側から来てるよ。と注意してくれる時もあります。
また他に航空機が居たりして待機を求められる時があります、」その時は
”Hold" その場で待機
"Hold Short of xxx" xxxまで行って待機 (xxxの中に入る事は許されていません。)
"Hold at xxx" xxxで待機せよ。
慣れない空港では、Taxiwayも複雑な場合が多いので先にAirport Diagram(見取り図)をみて、大体のRunwayの方向や位置、Taxiwayの名前などを確認しておきましょう。 この見取り図は義務付けられて居ませんが、何時でも見られるように飛行機の中まで持って行くのを強く勧めます。 離陸前に離陸空港、着陸地、代替地のTaxi WayやRunwayの場所を見ておくのがPreflightの一つと思います。
ATISを聞いてから使用滑走路までのルートを予測するのも作戦です。特に大きな空港ではTaxiwayを複数使う場合があります。 "taxi via Zulu, turn left at Bravo,then yankee, Kilo, Hold short Runway 19R ......"なんて言われると頭の中がパニックを起すかもしれないので、必ず下準備を。 慣れた空港でも風向きや交通量によって違ったルートを言われる可能性もあるので、出発前は準備を怠らないでね。
分からない時はHelp meと素直に言いましょう。 また便利な物で、"Progressive taxi to"と言えば細かく教えてくれます。
まあ、ゆっくり喋ってくれる保障は無いので、分からん時は"Say Again Slowly"とか言って下さい。 邪魔だ、カッコが悪いなんて言う人も居ますが、そんな考えは馬鹿です。 必ず、理解してから移動するのが、常識ですし、命の為です。
どうしても日本人は、カッコを気にしますが、迷惑を掛けては無意味ですし、免許を取り上げられる可能性もあります。
外見よりも中身です。 無理は絶対にしない様に。 どんなに忙しくても。 これ基本です!