4.離陸の許可 Takeoff Clearance の前に, "Hold" 待って!
無理な場合は、違う指示が出ます。
離陸をリクエストすれば、必ず直ぐに許可をくれる訳ではありません。 その時は下記の様に言われます。
"Cessna 27F, Hold Short of Runway 11 Right ...... " 滑走路の手前で待機せよ。
言わない時も有りますが、多くの場合は理由を言ってくれます。 "... traffic on short final" とか(下に書いてます)
滑走路に入っても良いが、離陸許可が出ない場合もあります。
その時は、"Line up and Wait "と言うのが使われます。 LUAW Procedure とも言います。
2010年秋から アメリカもやっと"Call Sign + Runway + Line up and Wait"が基本になりまして、
例: "Cessna 27F, Runway 11 Right, Line up and Wait....." 滑走路11Rに入って待機せよと指示されます。
注意点: このLUAWには離陸機に対して、直ぐに離陸出来る準備を、と言う意味が含まれて居ます。毎回と言う訳では無いのですが、FAAはLine up and Waitに関しては、Immediate Takeoffの覚悟をして欲しいと注意しています。
もし、2分以上の間隔が空くと、管制官が忘れている可能性が高くなります。もしくは貴方が聞き落としている可能性がありますので、時間が開いた場合には管制官に確認して下さい。
"Cessna 27F, holding in position Runway 11 Right"と送信して、管制官の注意を引くのが良いでしょう。
日本や他国ではは「勘違いの元」と言う事で以前から ”Line up and wait"が主流になってます。しかしアメリカでは、2010年9月29日までは"(Taxi into) Position and Hold"が基本でした。
注意点 その2: 管制官が、滑走路上で離陸待機している航空機を伝える時は、
"Traffic Holding in Position"と伝えます。 この時は"Line up and Hold"と言われた飛行機が滑走路に居ます。
滑走路の手前まで行って待機する様にと言われる時も
"... hold short of runway 30...." Ruway30の手前で待ってね。 これは黄色いHold Lineの手前でね。
".... move/pull up and hold short ...." そこの手前まで移動して、その手前で待機
その場所で停止する様に言われる場合も有ります。
"Cessna 27F, Hold your Position .... " その場所で待機してください。
この様な場合には理由が続く場合もあります。(必ずではありません。) その例として、、、
" ... traffic on a half mile final ....." 0.5マイルに飛行機が居るから
" ... a Cessna is taking off......" セスナが離陸してるから
" ... Traffic crossing the runway downfield......" 下の方で滑走路を横切っます。
" .... Traffic on short final .... "
" .... Traffic Bonanza, one mile final .... "
" .... Saratoga on Base .... "
" .... Cessna departing .... "
" ..... King Air crossing mid-field .... " 等です。
変わった理由では、、、、 ” .... a dog is running on the runway .... " なんてありました。
と言う事は " .... a dog is reported right side, just off the runway, use caution" 犬が滑走路の直ぐ横に居たと報告があったので注してください、、、、とかも有るかもしれませんね。
勝手に入れない "Hold Line"
赤い矢印の先がHold Lineと呼ばれる線です。 この線の向こう側は滑走路です。
向こう側からの進入は基本的に自由です。 (点線ですので、制限はありません。。。。って意味です)
手前から向う(滑走路へ)は線が実線(Solid Line)ですので、無許可では通過できません。(実線は待て!)
考え方の一つは、このHold Lineが滑走路の境目と言う考えも可能です。
この写真はサンフランシスコ国際空港のTaxiing中のUnitedから撮影しました。
Taxiway KはRunwayの通過する道です。 Runwayは10 Right - 28 Leftです。左右に有るのがRunway 10Rと28Lで、上下のTaxiwayがKです。 この線こちらから見ると実線ですので、「ここから向こうはRunwayなんて勝手に入るなよ」と判断が出来ます。 着陸後は、飛行機のテールがこの線から全部出る様にして下さい。 コクピットが線を越えても、尾翼がこの線よりも向こうにあれば、まだ貴方の飛行機は滑走路上に有ると判断され、他の人たちは離着陸が出来ません。
上の写真はHold Lineと言う物で、意味を書き込みました。Hold Lineは交差点(Intersection)の手前に黄色いペンキで写真の様に描かれています。 特に滑走路の手前。 点線の有る方からは自由に通過できますし、着陸後は機体全体がこのHold Lineから完全に出る様にします。 もし、実線(Continuous Lines)の方、左から来るのであれば、ATCからの許可が無いと通過出来ません。 「まあ勝手に滑走路に入るな!」って意味です。
次は、Immediate Takeoff