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4.離陸の許可をもらいましょう Takeoff Clearance

離陸前の点検を終えると、いよいよ離陸です。もちろん勝手に離陸する事は許されませんので、必ず管制塔からの離陸のクリアランス (許可、Clearance)が必要となります。 また使用中の滑走路に入る前にも許可が必要です。 (この滑走路を Active Runway や Takeoff/Departing/Using Runway, Runway in useなど無線では言います。 

まず最初はTower、管制塔に離陸のクリアランスを貰いましょう。言う事は大体決まっています。
  1. 相手は?  (例 Nintendo Tower,)
  2. 私は誰?  (例 Cessna 152, N2727F)
  3. 今は何処?  (例 Runway 32 Right,)
  4. リクエスト? (例 Take-off して xxxに行きたい。)
以上を頭の中で整理しましょう。

教官や空港によって多少の違いはありますが、例を書いて見ます。最初は教わっている教官に教えてもらった方法を暗記し、交信をして見ましょう。

離陸のクリアランスを貰う時の例を少々
Nintendo Tower, Cessna 2727F Hold short 11 Right, Request Right Downwind Departure.
Nintendo Tower, Cessna 2727F at Runway 11 Right, Ready for Takeoff, Request East Bound Departure.
Nintendo Tower, Cessna 2727F、Ready for Departure, Right Downwind.
Tower, Cessna 2727F at 11R, ready to go for a downwind departure.
Tower, 27 Fox, Ready to roll (ここまでは手抜き過ぎだけど、場合によっては通じる時もありますが使わんように。)

多少の違いはありますが、どれでも大体同じです一部の込入った空域に制限があるので、East Boundとか離陸の方向を言います。これは他の空港でも使えます。なおATISに関してはGroundに伝えて有るので離陸の時には伝える必要はありません。

あまりお勧めできませんが、以下の方法でも可能は可能です。

短いバージョン: Tower, 2727F, ready for a 45 departure. (タワー名やRunwayもあえて言いません。)
長いバージョン: Nintendo Tower, Cessna 2727F, We are holding short of 28 right, Ready for Takeoff, We like to make a downwind departure for East Bound. 長いバージョンだと暇なら良いけど、嫌がられるし無線渋滞の元かも知れないので、全体の様子を考えてね。でも、不安が有る時は、混雑しててもこれぐらい確実にした方が良いでしょう。

まあポイントは言いたい事を伝えれれればどれでもOKです。でも常識を忘れると、聞きなおされたり、嫌がられたりするでしょう。

Intersection Takeoff と 位置(Position)を伝えるべき時

離陸する時は安全を考えて、先端から離陸を開始して可能な限りの長さを使うのが普通です。 しかし、小型機では離陸距離も短くて済む為、滑走路が長い時はその途中から離陸する事もあります。 それをIntersection Takeoffと言います。

Airlineが就航するような空港で多く使われる方法です。駐機場が反対にある場合は時間を有効に使う為に有効な手段ですし、大型ジェット機の後ろでは排気ガスが猛烈に吹き付ける為、違う意味での安全性もあります。管制官が指示する時も有るでしょうし、パイロットからリクエストする時もあるでしょう。 もちろん、管制官がIntersection Takeoffを指示した時でも安全性に疑問を感じる時は、滑走路の先端から離陸する事も出来ます。 

すごい長い滑走路や、交差してる滑走路では、AirlineでもIntersection Takeoffをする場合があります。 また、ATISで、それを言っている場合もあります。 私らの様な小型機でも自信がなけりゃ、Intersection Takeoffを断わって、滑走路を全て使いたいとリクエストしてもかまいません。 小型機でも最終的な判断と責任が有るのはPICです。管制官ではありません。 

なお、Intersection Takeoffをする時は、Towerが貴方の位置と他の飛行機と勘違いをしない様に、離陸を開始する場所を伝えてください。 普通の時は端(Approach End)からと決まっているので、Intersectionを伝える必要は有りません。でも、離陸する滑走路の番号は言うべきでしょう。 (確証は無いのですが、離陸滑走路の番号を言う必要が有ったと思う)

".... at Taxiway Bravo, Ready for (intersection) takeoff, Runway 22 ..."
".... ready to go at an intersection of Runway 22 and Taxiway B...."

滑走路を全部使いたい時は、Ground Controlに伝えた方が良いでしょう。 だって、地上での移動が必要になるし、TaxiwayはGroundの担当です。 別にTowerに言っても良いけど、あまり賢い様に思えません。

"Nintendo Ground, Cessna 54321, ...... request FULL LENGTH"

 

「Takeoff」を言っては行けない!?

人によっては 「Takeoffは言ってはいけない。 言って良いと気は『Cleared for Takeoff』の時だけ」 と言う人が居ます。
これは、正解な様な間違いな様な所です。 厳密には「Takeoff」と言っては駄目とはありませんが、言わない様にしようと言うマナーはあります。 「Ready for Takeoff」と言う人は多く居ますし、英語と言う言語から考えると、この方がスムーズです。 

昔、パンナム機とKLM機の747同士が衝突した事故が有りました。この時に「Takeoff」と言う単語が混乱を生み、大事故になりました。その頃に、「Takeoff」は言わない様にしようと言う記事とかが多く書かれました。 別にFAAが禁止する事は無かったのですが、このアイデアだけが残って、「Takeoffを言っちゃ駄目」と言う人が残りました。

The Tenerife airport disaster in 1977と言いまして、500人以上の方が亡くなられたRunway Incursionです。 他にも事故の要因が有りましたが、 KLM機が"We are at Takeoff"と無線で言ってたのですが、他の者にKLM機の真意が分からず、事故につながりました。

確かに、管制官も"We are at Takeoff"なんて言われたら悩みますよね。 当時はまだRead Backに関しては厳しく言われてませんでした。 また英語圏の空港でもなかったのも原因でしょう。 最近は厳しいので管制官も明確にするでしょう。 まあ当時も、その後も長い間、あやふやな時期がありました。

このウキペディアにはTakeoffの単語を使わないとも書かれていますが、FAAが明確に禁止していません。マナーとして、Takeoffは「Cleared for Takeoff」の時だけです。 

英語圏で訓練すると、英語としての英語も有るので、あまり細かく考えるのは疑問です。 ただ、マナーとして覚えておけば良いと思います。 

マナーとして「Takeoff」と言う単語は避けるべきと思います。 個人的には言う、言わないは、パイロットの好きにすれば良いと思います。 英語圏の人間にとって「Ready for Takeoff」は日常的会話です。 私は「Ready for Takeoff」と教えられましたし、管制官や他の操縦士から注意された事もありません。 好きにすれば良いと思いますが、使わない方が紳士的でしょう。 まあ、操縦が疎かにならない程度に注意して下さい。

なお、調べていると、パンナム・KLM機の事故だけで無く、日本でも千歳空港で「Takeoff」と言う単語の聞き間違いで事故が有ったそうです。

離陸の許可があたえられる時

離陸がOKな場合は "Cleared for Takeoff"と言われます。この言葉が無いと離陸できません
Cessna 27F, Nintendo Tower, Right Downwind Departure approved, Runway 11 Right, Cleared for Takeoff.
多くの場合は離陸後の方向と滑走路番号を言ってくれます。

無理な場合。 何からの理由で待機が有る場合
Immediate Takeoff 急いで離陸をして欲しい時

順番が有るとき。
 順番待ちが有る場合

目次 航空無線

1. 基本と文法
    無線のABC、Phonetic Alphabet
    もうちょっと詳しく
    高度、管制官の呼び名、訓練生について 
   ATC ClearanceとInstructionについて
   英語の発音について、簡単バージョン
2. 無線交信の準備
   ATISについて
3. 離陸する滑走路へ や Taxiingについて
   Taxi Clearance
4. Takeoff 離陸します。
   待って欲しい時
   Immediated Takeoff
    順番待ち
5. Traffic Advisory 交通情報
    TRACON, Radar管制官
    トランスポンダーについて
6. 帰宅、 着陸に向けて
    着陸の手前で
    Traffic Advisory 空港付近での交通情報
    分らん! Say Again
    LAHSO 着陸良し、でも途中で停止せよ
7. 駐機場へ Touch Down
    Groundと交信
8. 離着陸の練習 Closed Traffic
    練習時のATC交信
    トラフィックパターン
    管制官の微調節と指示

 


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  Traffic Advisory



注意: 2010年09月からFAAのTowerの指示が変わりました。  離陸時に滑走路上で待機せよと言うのが、 新しく国際標準の"Line-up and Wait"に変わり、以前の"Position and Hold" や Taxi into Position and Hold"が廃止されました。  このサイトでは以前の ...Position and Hold."の音声データが大半です。  現在はLine Up and Waitです。申し訳ございませんが、この部分は注意して下さい。


基本とお勉強

注意:ATCの変更
以前に作ったの

ATC in the USA

Carlsbad - Palomar
Ft. Lauderdale Excutive, FL
El Monte Airport
Las Vegas, McCarran
Leesburg, Florida
Livermore Airport
Long Beach Airport
LAX Los Angeles Int'l
Hillsboro, Oregon
Montogomery Field
Pompano Beach Airpark, FL
Portland International, OR
Reid Hillview, San Jose
San Diego International
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